アメリカでは、ワクチン(vaccine)で防げる病気から子どもを守るため、0歳から18歳以下の子どもの予防接種スケジュール(Immunization Schedules)が公開されています。
この記事では、ワシントン州などの学校・キンダーガーテンに通う際に必要な手続きについて解説します。
【2026年8月最新】新たな大統領令とその影響
8月10日(月)、小児ワクチンの推奨方針に関する新たな大統領令が署名されました。現地主要メディアおよび連邦政府公表資料による大統領令の要点は以下の通りです。
- この大統領令では、従来の17〜18疾患から11疾患(麻疹・風疹・おたふく風邪・百日咳・ポリオ・インフルエンザ菌b型等)に絞り込み、その他のワクチン(インフルエンザ、COVID-19、A型・B型肝炎、ロタウイルス等)は臨床的判断や高リスク群向けへと分類変更することを提案しています。
- また、麻疹・おたふく風邪・風疹の3種混合(MMR)ワクチンについて、将来的に3つの単独ワクチンへ分割して別日程で接種することを推奨しています。※なお、現在米国内で単体の個別ワクチンは承認・供給されていません。
- さらに、ワクチンを同日にまとめて接種するのではなく、受診回数を分けて個別に接種することを求めています。
- 州政府によるワクチンの宗教的・医学的免除を認める規定について、連邦司法省に対して合憲性を保護・推進するよう指示しています。
しかし、米国小児科学会(AAP)およびワシントン州看護師協会(WSNA)などの専門団体は、この大統領令が従来の科学的データに基づく予防接種スケジュールと異なる点について懸念を表明し、従来通りの定期接種スケジュールを推奨する声明を出しています。
ワシントン州内の小児科および医療機関では、従来の州規定および予防接種スケジュールに沿った対応が継続されています。

ワクチンで予防できる主な病気一覧
アメリカの乳幼児・児童の予防接種スケジュールに含まれる主な疾患は以下の通りです。 (※現在の係争状況により、定期接種か高リスク群対象かが変動する可能性があります)
- chickenpox 水ぼうそう
- diphtheria ジフテリア
- hib(Haemophilus influenzae type b)ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)
- hepatitis A A型肝炎
- hepatitis B B型肝炎
- influenza(Flu)インフルエンザ(フルー)
- measles はしか・麻疹
- mumps おたふく風邪
- pertussis 百日咳(whooping cough)
- polio ポリオ
- pneumococcal 肺炎球菌感染症
- rotavirus ロタウイルス感染症
- rubella 風疹
- tetanus 破傷風
生涯予防接種の記録と管理方法(ワシントン州)
ワシントン州では、予防接種の記録を正確に保管・管理するための仕組みが提供されています。
1. Lifetime Immunization Record(カード)
ワシントン州の生涯予防接種記録カード『Lifetime Immunization Record』は、かかりつけの医師、またはワシントン州保健局(DOH)の公式サイトから入手できます。予防接種を受ける際には必ず持参し、医師または看護師に記入を依頼してください。
2. MyIRmobile(オンライン管理)
ワシントン州保健局が提供する『MyIRmobile.com』を利用することで、予防接種記録をオンラインで管理できます。スマートフォンにダウンロードしておくことで、医療機関や学校の受付でも簡単に提示できるため便利です。
アメリカの学校・キンダーガーテンへの提出書類
アメリカのキンダーガーテン、小学校、中学校、高校、およびデイケアやプリスクールに通園・通学する場合、予防接種の記録を学校へ提出することが法律で義務付けられています。
提出が必要な書類
ワシントン州の法律(School Immunization Law)に基づき、保護者または後見人が署名した以下のいずれかの証明書を、登校初日またはそれ以前に学校へ提出しなければなりません。
- Certificate of Immunization Status(CIS):予防接種証明書
- Certificate of Exemption(COE):有効な予防接種免除の証明書
※CISは、ワシントン州保健局の公式サイト、または各学校のオフィスで入手可能です。
日本の母子健康手帳(親子健康手帳)の入手について
在米日本大使館・総領事館等による海外居住の日本国籍保持者への母子健康手帳(母子手帳)の冊子配布は、現在は行われていません。
新型コロナウイルス感染症の影響、およびデジタル化推進の観点から、2021年5月以降は日本の政府機関の公式サイトからPDF形式で無償ダウンロードする形式へ移行しています。日本語だけでなく、さまざまな言語で提供されています。

