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スキー天国のシアトルで、この冬もスキー三昧!

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川合由佳子さん

執筆者:川合由佳子さん

1年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるのはワシントン州ならでは。「何でもやってみよう!」という気持ちで、いろんなことにトライしています。

川合さんのプロフィールはこちら

ワシントン州とアイダホ州にまたがる Schweitzer Resort にて

ユーミンとともにやってきた私のスキー人生~

と言っても、きっとミレニアムズには「?」でしょうね。

私が渡米する前の、OL バブル時代の1987年。映画 『私をスキーに連れてって』 が大ヒットして、日本にスキー旋風が巻き起こりました。

で、こぞって苗場スキー場へ行ったのですが、このミーハー苗場、実はかなりの上級者向け。一番最後の苗場プリンスホテルまで降りていくバーンの上に立って下を見ると、まるでジャガイモが転がっているかのように、あちらにもこちらにも初心者がごろごろ転がっていたのでした。例に漏れずミーハー丸出しな初心者だった私も、泣きながらその急斜面を下りたことを覚えています。

なので、何年か前に日本に帰った時に、苗場にリベンジ。一気に滑り降りた時の気持ちよさは今でも忘れられません。

東京に住んでいたとき、スキーに行くには朝5時起き。スキーとブーツの入った大きなバックをガラガラ引きずりながら駅まで歩き、東京駅7時発の上越新幹線に飛び乗り、満員でガーラ湯沢や越後湯沢まで立ちっぱなしということも多々ありました。

スキー天国・シアトル

一方、都会と思われがちなシアトルは、実は知る人ぞ知るスキー天国。郊外のイサクアから一番近いスノコルミー・パスのスキー場まで車でたった45分。車を持っていない人でもスキー場まで行くバスやライドシェアを探すのはとっても簡単です。

ちょっと足を延ばせば他にもたくさんスキー場があるので、同じスキー場ばかりで飽きることもなし。

どのスキー場でもアメリカのスキー場はサインが同じでわかりやすい。

  • グリーン:初心者
  • ブルー:中級者
  • ブラックダイアモンド:上級者
  • ダブルブラック:その上の上級者

ほとんどのコースには迂回コースがあって、初心者でも安心してリフトに乗れます。

日本ではスキー場はきれいに整備されているのが当たり前ですが、こちらでは整備されているのはブルーまで。ブラックダイアモンド以上は自然のままで、モーグルあり、木と木の間あり、岩ジャンプありで、いつも滑っていたらかなり鍛えられます。

※ここでちょっと注意

中・上級者コースは、コースの一歩外は崖や急斜面のことも多々。立入禁止区域の手前にはポールが立てられ、ロープが張ってあるにもかかわらず、それを越えて入っていく人達を見かけます。よほど自信があるのでしょうが、遭難やケガでもしたら大変です。立入禁止区域には入らないようにしましょう。

シアトルのスキーヤー・コミュニティ

5月になると「ビキニで滑ろう」の日も

シアトルで都市部に雪が降るのは年に2、3回ですぐ解けてしまいますが、スキー場にはちゃんと雪が積もります。スキー・シーズンはだいたい11月終わりから5月に祝うシンコ・デ・マヨ(Cinco de Mayo、スペイン語で5月5日の意味)までなんと5ヶ月近く。天気の良くない冬のシアトル。でも体は動かしたい。他にすることないからスキー行こうか?で、気がついたら毎週末スキー場にいます(笑)。

これはシアトルだけではないと思いますが、スキーヤー・コミュニティがすばらしいんです。

日本ではテレビでしか見たことがなかった身体障害者スキーヤーもスキー場でよく見かけます。係の人もちゃんと慣れていて、リフトに乗るのもまったく問題なし。日本でもかなりいろいろな面でバリアフリーになってきたと聞きますが、これは施設の問題だけではなく、彼らを支える温かいコミュニティも断然必要です。

どのスキー場でも働いてる人はみんなフレンドリーだし、シーズンを通して企画してくれるお祭りイベントも楽しいものばかり。

スノコルミー・パス・ウェストで行われる Annual Pond Skim Event

それから子供向けのスキースクールも豊富。ということは、親は子供を朝、スクールに送っていって、自分も子供が終わるまでスキーを楽しめる。そして、子供もだんだん上手になって、そのうち親と滑るれるようになる。子供のうちからスキーを習うと、格段に上達が速いです。

節約アイデア

と言っても、日本だろうがアメリカだろうが、スキーはお高いスポーツ。そこをちょっとだけでも安くできればうれしいもの。

用具

アメリカでは SkiSwap(手持ちの道具の売買・交換)や中古のスポーツ装備店、ガレージセールが盛んなので、中古スキーが簡単に手に入ります。

私の場合、スキー上達の最初の転機は、レンタルをやめて自分のギアを購入したことだったのを覚えています。自分のスキーで滑るのは気分が違います。(技術も違ってくるといいんですけどね・・・)

リフト券

ここ何年かはシーズン・パスを購入するようにしていますが、これだと同じスキー場にしか行かなくなるのが残念。ですが、朝早く行って2時間滑ってお昼前には帰ってくるなんていうのもまったく問題なく、1日を有効に使えたりします。また、ナイトスキー、半日券などは多少お安くなります。スキー・スクールに入ると、シーズン・パスを割引価格で買えるところがほとんどです。

ってことで、シアトルに住んでるとスキーが上手になっちゃうわけなんです。

Crystal Mountain スキー場の天辺にある特等席。
この日は向かいにマウント・レーニアが見えました!

なぜスキーをするのか

こうしたスキーを楽しむ条件は揃っても、「寒いの苦手なのよね・・・」と思ってる人、まだまだいっぱいいますよね。私も寒いの苦手なんですが、最近のスキーウェアの発達はものすごくて、薄くてもあったかいウェアがたくさんありますよ。

でも、この機会に、なぜ私がスキーにパッションを感じるのか、ちょっと考えてみました。

もともと冒険好きなのもありますが、なんといってもスピード感ではないでしょうか。スピードといってもちゃんと自分でコントロールができていて、速くも遅くもでき、止まりたいところではちゃんと自分の思い通りに止まれるなら、怖いなんてことはありません。冷たい風をピンと自分の頬に感じながらグラビティに体をまかせスピードを感じると、もうやめられません。

スキーは1回行っただけでは体が痛くなっておしまいです。でも2回目には1回目にできなかったことができ、回を重ねれば重ねるほど自分の上達を楽しめるようになってきます。そして自分の意思で自分が止まりたいところで止まれるようになった時が、スキーが楽しいと心から思える転機ではないでしょうか。そこにたどりつくまでの時間はそれぞれだとは思いますが、せっかくシアトルにいるんだし、諦めずにがんばって!

Happy Skiing!

愉快な友人たちと春スキー

掲載:2014年11月



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