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第9回 62歳以上のシニア向け住宅ローン 「リバース・モーゲージ」

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みつこ・ミラーさん

みつこ・ミラー(NMLS 107855)
シニア・モーゲージ・スペシャリスト

ディレクターズ・モーゲージ(NMLS 3240)

11400 SE 8th Street, #400, Bellevue
直通:(206) 679-3371
メール:mitsuko.miller
公式サイト:www.directorsmortgage.com

今回から3回にわたり、リバース・モーゲージについてご説明したいと思います。

リバース・モーゲージとは?

リバース・モーゲージは特別に FHA(Federal Housing Administration)で作られた住宅ローンで、62歳以上のシニア向けのプログラムです。

このローンは持ち家の Equity(純資産)の一部を借り出すことができるものですが、普通のローンと違うところは、自分の家として住んでいる限り、利子と元金の支払いがないことです。支払わないといけないものは固定資産税と火災保険のみ。そして、家のメンテナンスを行うことが必要です。担保なので、家の価値が下がるようなことをしてはいけません。

リファイナンスとして利用した場合

リバース・モーゲージをリファイナンスとして利用した場合、普通の Home Equity Loan や Line of Credit と違うところは、毎月の返済がないこと。借り出した資金の使い方に対する規制は何もありません。また、収入とは見られないので、税金もかかりません。

家の購入に利用した場合

リバース・モーゲージを家の購入に使うこともできます。年齢によって頭金のサイズが異なりますが、62歳が一番多く、年をとればとるほど少なくなります。家を購入した後は、毎月の支払いはありません。
でも、「ここまで読んでもリバースモーゲージの仕組みがどうも理解できない。納得がいかない」という人もたくさんいらっしゃるかもしれません。

借りられる金額・条件について

借りられる金額は、年齢と家の価値で決まります。一度にまとまった額を借りることもできますし、ライン・オブ・クレジットのように毎月少しずつ決まった額を借りることもできます。これを利用して毎月の生活費の足しにしている人もたくさんいます。突然の怪我など、医療費の支払いが必要になった場合にこのローンが使われることも多いようです。

あくまでも借金なら、返済方法は?

リバース・モーゲージで持ち家の純資産の一部を借り出した当人が養老院に移ったり亡くなったりした場合は、その時に返済しなければなりません。家を売却して返済する方法もありますし、遺族が家を引き取る場合はその時にリファイナンスをすることができます。

返済額は、今まで支払われなかった利子などが加算されます。例えば、借り入れた金額の方が売った値段より高い場合、その差額は支払う必要がありません。また、遺族の一人が買い取る場合、市価の95%で購入できます。どちらの場合も、借金の差額は返済しなくてもよいことになっています。もちろん、売却して借金を払った後、残高がある場合は、それをそのまま収入とすることができます。銀行に取られてしまうと思っている方も多いようですが、そんなことはありません。

リタイアメントのためのオプションの一つとして

残念ながら、定年になる前に十分な老後の準備ができないのが今の現実です。年を取っても引退できず、働き続けている人もたくさんいますし、年金だけでは足りず、生活のレベルを下げざるをえない人もたくさんいます。そのため、ファイナンシャル・プランナーもこのリバース・モーゲージを検討するようになってきました。退職したシニアの人たちがお金の心配をしないで気持ちよく暮らせるようするには欠かせない一つの手段になってきたようです。

もちろん、このリバース・モーゲージが誰にでも合うとは限りません。専門のアドバイザーもリバース・モーゲージを含めてそれぞれに適したプランを選ぶよう心がけていると思いますので、いろいろな情報を検討して選ぶことをお勧めします。

掲載:2018年12月

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。



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