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第65回 健康保険政策改定のお知らせ

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2010年以来、オバマ政策の一環として 、Affordable Care Act(ACA)を通して健康保険に関するさまざまな改定がなされてきました。

この ACA の下、Health Insurance Marketplaceというオンラインでの健康保険情報を通して、それぞれの被保険者の選択支と保険料を節約する方法等を説明し、それらの保険に加入するための申込書が提供されることになりました。雇用主は、この新たに設定された Health Insurance Marketplace に関して、2013年10月1日までに全従業員に告知することが義務づけられています。

Health Insurance Marketplace
www.healthcare.gov

なお、この保険への加入申し込みは10月1日に始まりますが、実際に施行されるのは2014年1月からとなっています。

米国労働局では、この通知内容・方法について、下記の二通りの用紙を提供しています。

健康保険を従業員に提供している場合:(www.dol.gov/ebsa/pdf/FLSAwithplans.pdf
健康保険を従業員に提供していない場合:(www.dol.gov/ebsa/pdf/FLSAwithoutplans.pdf

当面、この告知をしなくても雇用者に対する罰金や懲罰等はありません。まだほとんどの雇用者・従業員がこの通称「オバマ政策」を理解していないうえ、この政策自体が今後変化する可能性があるのが現状ですが、2014年1月からこの政策が施行されるので、その前に内容を理解しておくことが大切です。

現在ワシントン州では従業員の15%が健康保険に加入していませんが、そのうち91%がこの Health Insurance Marketplace を通して手ごろな価格の健康保険を入手できるようになると見込まれています。また、これにより、従業員は自分の子供が26歳になるまでの保険をカバーできます。なお、保険会社は、従業員またはその家族が持病を持っているという理由で保険への加入資格を却下することはできません。

また、過去3年のうちにワシントン州では高齢者向け医療保険制度(Medicare)への対応にもすでに多くの努力がなされてきました。たとえば、処方薬の購入費用においては、1億1,300万ドルが節約されています。さらに、健康保険会社は、80/20規定により、医療費に充てられた額の80%を保障しなければならなくなっており、仮に新政策によって医療費の支払いと負担が増加しても、保険会社側からの正当な理由がなければ10%以上の値上げをすることはできないため、医療費に関しては民間への恩恵があると見込まれています。

シャッツ法律事務所
弁護士 井上 奈緒子さん
Shatz Law Group, PLLC
www.shatzlaw.com

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 読者個人の具体的な状況に関するご質問は、事前に弁護士と正式に委託契約を結んでいただいた上でご相談ください。

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