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パンデミック【体験談】(10)ワシントン大学 土方太河さん

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ワシントン大学キャンパス

ワシントン大学キャンパス中央部にある中庭 Quad
春にはソメイヨシノが満開となる

新型コロナウイルスのパンデミックで、ワシントン州では2020年3月から経済活動・社交再開に規制のある生活が続いています。日々の生活はどのように変化しているのでしょうか。

第10回は、2020年9月からシアトルのワシントン大学に留学中の土方太河さんにお話を伺いました。

– 2020年9月にワシントン大学に留学するまでについて教えてください。

1歳から4歳までオレゴン州のポートランドに住んでいました。日本に戻ってからも、夏休みに家族で毎年アメリカを2~3週間旅行していて、シアトルもその時によく訪れた街の一つです。インターナショナルスクールの10年生の終わりの時期に母がいろいろな大学を紹介してくれたのですが、その一つがワシントン大学でした。それで、その年の夏休みにワシントン大学のキャンパスツアーに参加し、翌年の11年生の夏休みにはサマープログラムに参加しました。そこでかなりワシントン大学に対する思いが強くなり、入学申請をして合格しました。

でも、新型コロナウイルスのパンデミックが始まり、大学全体が完全リモート学習では新入生に学生ビザが発行されないという規制が発表されたりして、渡米できるかどうかわからなくなりました。日本に残る可能性が出てきた時に心配だったのは、生活習慣が乱れること。日本にいながらアメリカの大学の授業を受けている友人で時差の関係で昼夜逆転している人が多く、自分もそうなるのではないかと想像していました。でも、ワシントン大学が対面授業とリモート学習のハイブリッド式を選択してくれたこと、7月には新入生の学生ビザの発行が再開されたことで、渡米のチャンスができました。それならやるしかないと準備して、学生ビザも取得することができ、今、こうしてここにいられます。

ワシントン大学キャンパス

ワシントン大学キャンパス

– ワシントン大学での感染対策は。

現在はキャンパスにある寮に住んでいます。このインタビューを受けているのはスタディラウンジですが、共有スペースとはいえ一人専用で、朝勉強したい時はスタディラウンジを利用しています。

寮ではルールがいろいろ決まっていて、最初に来た時もしっかりしてるという印象を受けましたし、それは今も変わらないと思います。例えば、このスタディラウンジは一人専用でも必ずマスク着用が求められていますし、寮のカフェテリアでは入口と出口が別々で、入る時には自動でハンドサニタイザーが出てくるステーションで手を消毒するようになっていて、スタッフもテーブルや椅子をこまめに消毒しているのを見かけます。

今の部屋は2人部屋で、9月から12月は一人で住んでいましたが、今年の1月からルームメートができました。そんな感じでベッドが空いていたところに生徒が入居して、以前よりは寮の生徒数が多くなったので対策をしっかりするようにと大学から連絡が来ました。

授業は昨年9月からの秋学期も、今年1月からの冬学期も、すべてオンラインです。授業によっては完全に自分のペースでやれる、例えば教授が録画した講義を見るという授業ばかりであれば日本にいても可能ですし、生活習慣が乱れないと思うのですが、僕自身は先生とつながりたい、意見交換をしたい、という思いがあるので、オフィスアワーに参加するにはやはりアメリカにいるだけでも全然違うと個人的に思います。オフィスアワーも、もちろんリモートです。

ワシントン大学キャンパス

ワシントン大学のレッド・スクエア
左手にあるのはハリー・ポッターの世界のような内観で知られるスザロ図書館

– どんなふうに気晴らしをしていますか。

一日中勉強するといっても体力が持たないですし、モチベーションの維持も難しくなるので、ここに来てから散歩するようになりました。キャンパスや近くに散歩に行きたい場所があるというのは大きいですね。あとは、ずっとサッカーをやっているので、時間がある時は練習しています。自主練習が基本ですが、誰かが寄って来てくれたり、声をかけてくれる人がいたりして、一緒に試合をする場合もあります。スポーツをしていると、人とのつながりができますね。

やはりスポーツをしていると、ちゃんとした時間に起きて勉強して寝るのが大事だと思います。また、食事にもとても気を付けています。寮のカフェテリアの食事はおいしくて量もちょうどいいのですが、バランスを考えてサラダを食べられるカフェテリアに行ったり、麺類が食べられるカフェテリアに行ったりしています。

ワシントン大学キャンパス

ワシントン大学のハスキー・スタジアム

– 留学を考えている人へのアドバイスをお願いします。

留学は当然、費用もかかります。でも、ここで勉強するからこそ意味があると思いますし、迷わずに勉強できるようにもなり、自信を持ついいきっかけになると思います。

日本でインターナショナルスクールを卒業したこと、アメリカに毎年夏に戻ったことなどを通して、両親は「海外に行くことも一つのオプションなんだよ」と伝えてくれていたと思います。正直、両親のおかげでワシントン大学を知ることができましたし、運も味方にしながら、いろいろとチャンスをつかむことができました。

僕には、サッカーでも大学のD1(Division 1)チームに入団して活躍するという目標もあります。そのためにも、良い成績を残して成長したいと思っています。

掲載:2021年2月 聞き手:オオノタクミ



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