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カナダの大麻製品会社ティルレイ、シアトルで創業したレッドフック・ブルワリーを買収

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「バドワイザー」を製造する大手ビールメーカーのアンハイザー・ブッシュ・インベブに買収されてから4年 ー シアトルで創業したレッドフック・ブルワリーが、カナダの医療用大麻・消費者商品製造販売会社ティルレイに買収されることが発表されました。

シアトル・タイムズによると、ティルレイは、アンハイザー・ブッシュ傘下のレッドフックと他7つのブルワリーを8500万ドルの全額現金で買収する契約を締結しました。これには、現在の従業員、醸造所、関連パブもすべて含まれています。買収は年内に完了する予定です。

レッドフックは、シアトルのクラフトビール産業の黎明期だった1981年にバラードで創業した、クラフトビールのパイオニア。1986年に発売して人気商品となった『エクストラ・スペシャル・ビター』を主力に業績を伸ばし、1996年には郊外のウディンビル市に大規模な醸造施設を新設しました。2008年にオレゴン州ポートランドのウィドマー・ブラザーズと合併してクラフトブリュー・アライアンスを設立しましたが、2017年に当時ワシントン州最大のビール醸造所だったウディンビルの醸造施設を不動産会社に売却。2019年にアンハイザー・ブッシュに完全に買収され、現在も大手スーパーマーケットなどで販売されていますが、シアトルのキャピトル・ヒルにある Redhook Brewlab が唯一の拠点となっています。

ブルームバーグによると、2018年10月にカナダが大麻を合法化したことを機に、アメリカのアルコール飲料の大手企業がカナダの大麻生産会社と提携や投資に動くケースが増加。今回レッドフックの売却を決定したアンハイザー・ブッシュ・インベブも、同年12月にティルレイと飲料の研究開発で提携し、大麻産業に進出しています。

ティルレイは、2020年にアメリカのスウィートウォーター・ブリューイング・カンパニーを買収し、アメリカのアルコール飲料事業への進出を開始。7日付のニュースリリースで、今回買収した8つのブランドと、すでに所有している4つのクラフトビールのブランドを合わせると、米国のクラフトビール事業で第9位から第5位の規模となり、クラフトビール事業の売上は想定ベースで2億5,000万ドルになると見込んでいます。

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