MENU

シアトル・キング郡公衆衛生局、5歳以上の住民に屋内でのマスク着用を推奨

  • URLをコピーしました!

シアトル・キング郡公衆衛生局は23日、ワクチン接種の有無にかかわらず、5歳以上の住民は屋内の公共スペースでマスクを着用することを推奨すると発表しました。

ワシントン州では、ワクチン未接種者に対し、屋内の公共スペースでのマスク着用規定がありますが、同局は、「小売店などの公共スペースでは、誰がワクチン接種を受けていて、誰が受けていないのかを知る実用的な方法がない。このような理由から、全員が屋内の公共スペースでのマスク着用を再開することは、現在増加している感染症の傾向に注意しながら、すべての人がより安全であることを保証する、より確実な方法となる」。

キング郡の人口は約220万人以上。7月19日時点で、12歳以上の78.7%が1回目のワクチン接種を完了し、72.9%が必要な接種を完了していますが、12歳未満の30万人の子どもたちはまだワクチンを接種することができず、免疫力が低下している人は何千人にものぼります。

同局のニュースリリースによると、マスク着用の継続を求める地域保健担当官命令を6月29日付けで終了して以降、新型コロナウイルスの新規感染者数と入院者数が増加傾向にあり、ワクチン未接種者と完全接種者が接触する屋内環境でアウトブレイクが発生していることがその理由です。

新規感染者数の増加:
6月29日付け以降、当時は1日平均61人だった新規感染者数がわずか3週間で130%増の141人に。

入院者数の増加:
入院も増加傾向にあります。キング郡ではこの7日間で45人が入院し、前週に比べて32%増加。入院率は7月7日の10万人あたり1人から、7月17日の10万人あたり2人へと倍増。入院や死亡は過去のピーク時に比べて比較的低い水準で推移しているのは、キング郡のワクチン接種率が比較的高いため。

感染・アウトブレイクの発生場所:
最近のアウトブレイクの多くは、スポーツジムや社交的な集まりなど、長時間接触する屋内環境で発生。全国的に報告されている他の事例と同様に、ワクチン未接種者と完全接種者が接触し、マスクをしていない屋内の公共の場が含まれます。ワクチン接種を受けた人がマスクをせずに換気の悪い屋内で活動していても感染する例があります。

感染経路を正確に把握するのは複雑ですが、コンタクトトレーサーが陽性判定を受けた人の直近の30日間とその前月の行動を比較すると、社交的なイベントに参加した(はい36% vs いいえ 28%)、バーやレストランを訪れた(はい15% vs いいえ10%)、州外に旅行した(はい17% vs いいえ9%)と回答する人が増えています。

ワクチン未接種者が、感染、入院、死亡に占める割合:
最近の感染、入院、死亡の多くは、ワクチンを接種していない住民です。キング郡の過去30日間の新型コロナウイルス感染症による入院の94%、死亡の94%は、ワクチン接種を完了していない人です。 ワクチン接種完了者の発症率は、ワクチンを接種していない人に比べて低く、6月9日~7月6日の間に陽性判定が出た人のうち、約14%がワクチン接種完了者であったのに対し、ワクチン未接種者は86%でした。ワクチン未接種者の入院率はワクチン接種者の34倍、死亡率は43倍となっています。

このため、シアトル・キング郡公衆衛生局は、接種可能な人全員がワクチン接種を受けることが、この増加を食い止める最適な方法であると、改めて呼びかけています。

「新型コロナウイルス感染症のワクチンは、入院や死亡に至る重症化に対し、非常に高いレベルの予防効果を発揮します。ワクチンの効果は100%ではないため、ワクチン接種完了者が感染して発症し、他人を感染させてしまう可能性もありますが、その可能性はワクチンを接種していない人よりもはるかに低いものです。ワクチン接種完了者が感染したとしても、症状は通常、軽度であり、重症ではありません。残念ながら、デルタ変異株は従来株に比べ、ワクチン接種完了者が軽度のブレイクスルー感染を起こすリスクを高める可能性がありますが、ワクチンは依然として優れた予防効果を発揮します」。

キング郡でCOVID-19に感染した場合、感染力の高いウイルスの亜種に感染している可能性が高いと考えられます。キング郡で解析された陽性検体のうち、約90%が従来株ではなく、懸念される変異株であり、そのうち約60%がデルタ株でした。デルタ株は非常に感染力が強いことから、問題視されています。

  • URLをコピーしました!

この記事が気に入ったら
フォローをお願いします!

もくじ