自動車保険加入のステップから自動車保険の更新方法、事故発生時の対応などについて、ご説明します。
※ここでは、質問者がワシントン州内にお住まいであると仮定しています。予めご了承ください。
自動車保険加入のステップ
自動車保険の契約に時間はかかりません。まず、電話やウェブサイトから次のような情報を提供すると、見積もりをもらうことができます。見積もりの内容で契約を希望する場合、すぐに開始の手続きを始めることができます。
- 姓名
- 電話番号
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 運転免許証ナンバー(国際免許証も可)
- Social Security Number(お持ちの方のみ)
- 車の種類(Year、Make、Model、VIN#)
- 過去5年間の事故や違反歴
- 希望する契約内容や開始日
アメリカで運転歴がない場合の保険料への影響
アメリカで免許証を取得したことがない場合、初心者ドライバーとして扱われ、保険料を計算する際に無事故や無違反といった割引が適応されないため、保険料に影響します。
また、例え日本で運転歴があったとしても日本とアメリカでは交通ルールが異なるため、通常、初心者運転として扱われます。
弊社では、国際免許証保持者やアメリカで初心者運転者用に保険会社各社取り揃えていますので、お気軽にご相談ください。
国際免許のみの場合の保険料への影響
アメリカの免許証がないと、自動車保険に加入できなかったり保険料が割高になったりする保険会社はたくさんあります。
でも、弊社では、国際免許証保持者であってもアメリカ人と同等の割引が得られる保険会社をご紹介させていただくことで、保険料を下げられるお手伝いをしています。この保険は一年間有効です。アメリカでの免許証を取得されたら、担当エージェントに運転免許証ナンバーをお知らせください。
保険会社によって保険料が異なる理由
保険料は保険会社によって異なります。ただし、保険会社は Washington Insurance Commissioner のガイドラインのもと、許可を得て保険を販売しています。従いまして、保険会社が勝手に莫大な保険料を請求することはできません。
また、保険会社が出す保険料は、個人の住所、性別、年齢、運転歴、違反・事故歴、車種などによって変化します。ですから、Aさんがある保険会社で節約できたとしても、Bさんもその保険会社で節約できるとは限りません。さらに、補償内容によっても料金はことなりますので、最低限の Liability だけで見積もりとリミットを引き上げた Liability だけのお見積りをお出しすれば、前者のほうが安くなるのは当然です。
保険料も大切ですが、どの補償をどのくらいのリミットで加入しているかということを理解することも大切です。
車にいれておかなくてはならない書類
違反などで警察に停車させられた際、運転免許証はもちろんのこと、保険の証明書と車の Vehicle Registration Certificate を提出する必要があります(有効期限内であるかどうか、ご確認ください)。有効書類を提出できない場合、チケットを切られ罰金となりますので、ご注意ください。
また、車の Title を車にいれておられる方をよくお見かけいたしますが、Title は車の名義変更をするために必要な重要書類ですので、車の中に保管せず、貴重品として、別の場所に大切に保管してください。
1台の車を家族が共有する場合の交通規則違反
1台の車を家族が共有する場合、例えば、車の名義が夫でも妻でも、自動車保険加入時には、次の事柄が必要です。
- 既婚者の場合、基本的にドライバーとして夫と妻の両方を登録する。
- 運転免許証を取得した子どもが両親と同居している場合、子どももドライバーとして登録する。
基本的に、走行中に違反や過失事故を起こすと、自動車保険の次回更新時に保険料が引き上げられます。
保険会社によって異なりますが、車の故障でレッカー車補償を利用することで保険料が多少上がるケースもあります。
なお、駐車違反が理由で車をレッカー移動された場合は保険の対象になりません。レッカー移動されたことで請求される費用は自己負担となり、保険料には影響しません。
車を買い換えた場合の契約中の保険の手続き
この場合、新しい車の情報(Year、Make、Model、VIN#)を、現在の保険会社に連絡し車両入れ替えをお願いすることをお勧めします。ご自身の現在の証券にあるお車と新しく購入されたお車を入れ替えるだけの簡単な処理で、日割り計算で処理をしてもらえます。
また、車両入替の際には、現在同等の補償内容で問題はないか、そしてスポーツカーとなれば保険料にも大きく影響することがありますので、必要に応じて補償内容そして保険料について再度ご確認ください。
自動車保険の更新方法
自動車保険を更新する約1ヶ月前になると、車の中に保存する保険証明書(Insurance ID Card)が次の保険料の請求書と一緒に届きます。
保険料は、契約しているエージェントにご連絡いただくか、オンラインや電話で直接保険会社に支払う方法、そして、小切手を郵送する方法があります。支払いが完了したら、車の中に新しい保険証明書を入れ替えてください。
よく、お車の中に保険証明書を入れ忘れる方がおられますが、必ず車の中に保管しておくようにしてください。紛失した場合は、担当のエージェントに連絡すれば、すぐに再発行されます。
なお、現住所を連絡しなければ、更新の通知を受け取ることができません。引越しした場合は住所変更の依頼を担当エージェントや保険会社に連絡するようにしてください。保険更新時には保険内容を見直すことも可能です。ご希望の場合は、担当エージェントまでご相談ください。
自動車事故を起こしてしまったら
- 気を落ち着ける: 事故にあっても、慌てて車から飛び出したりしないこと。事故発生を知らせるハザードランプを点滅させ、車を路肩に寄せて、二重事故を起こさないよう十分に注意してください。
- けが人がいる場合はまず救急車を呼ぶ: 大きい事故の場合やけが人がいる場合は、速やかに警察や救急車を呼び(911に電話してください)、いつ・どこで・どのように事故に遭遇したのか、状況を明確に伝えてください。担当の警察官の名前を聞いておくと良いでしょう。
- 警察に連絡し、事故証明を出してもらう: 相手からもらった情報が偽りだったり、相手の過失事故だったのに、後日、相手側は過失を認めず事故の内容がまったく食い違っていたというような事態を避けるためにも、事故が起こったら警察を呼びましょう。
- 相手と必要な情報を交換する: 警察を呼んでも、必ずしも現場に来てくれるとは限らないため、どういった情報を相手と交換すべきなのか、しっかり覚えておきましょう。事故に巻き込まれたドライバーおよび同乗者の名前・住所・電話番号・ドライバーの保険会社名・電話番号・証券番号・担当エージェント名はもちろん、相手の車のプレートナンバー・車のメーカー名・モデル・色などを、相手側と交換します。また、事故が起きた場所(道路の名前)も、保険会社に事故の報告をする際に必要になりますので、メモしておきましょう。携帯電話のカメラなどで相手の運転免許証と保険証のコピーを撮っておくとよいでしょう。
- いつ、どこで、どのような事故だったのか事故の状況の記録を取りましょう。
- 目撃者がいる場合は、その方の名前や電話番号を聞いておくと良いでしょう。
- 証拠写真を撮る:携帯電話で事故現場や損害の写真を撮っておきましょう。なお、写真を撮る場合は、ご自身の安全はしっかり確保してください。
- 保険会社や保険エージェントに連絡をいれる。
無保険ドライバーに車をぶつけられたら
事故が起こり、相手が無保険だった場合も、保険を持っている相手との事故の時と同様に、警察を呼ぶことが先決です。
警察が現場に来ることができない場合は、その場でご自身の保険会社に電話を入れることをおすすめします。相手に聞く必要事項は次の通りです。
- 日時、場所、事故状況など
- 警察官の情報(名前・連絡先・事故証明書ナンバーなど)
- 目撃者の情報(名前・電話番号・住所など)
- 相手のドライバーの情報(名前・電話番号・住所・ドライバーズライセンスナンバーなど)
- 保険保持者の情報と保険の情報(ドライバーと保険保持者の名前が異なる場合があります)- 名前・電話番号・住所・証券ナンバー・保険会社名と電話番号・エージェントの名前と電話番号・保険契約期間など
- 相手の車の情報(車種・年式・色・ライセンスプレートナンバーなど)
- けが人の情報、そしてお車など損害部分の確認
携帯電話のカメラで相手の運転免許証や保険証書の写真を撮るとよいでしょう。電話番号など相手に書いてもらうと、後々読み取れないこともありますのでしっかり自分で書き取り、確認するようにしましょう。
また、無保険車傷害保険や衝突車両保険に加入している場合は、ご自身の保険会社が処理の手伝いをしてくれますが、賠償責任保険のみの補償で契約しているのであれば、ご自身で相手に直接修理費用や治療費用を請求し、和解することもあります。あまりにもその処理がスムーズに進まない場合は Small Claims Court や弁護士に相談することになります。
事故で相手が個人情報を渡さない場合
駐車場で隣に駐車したドライバーがドアを開けてこちらの車に当てたにも関わらず、個人情報を渡さない場合: 明らかに相手の過失の場合、損害に対して支払ってもらう権利はご自身にあります。相手の方は当て逃げをしようとしているようにしか考えられません。
通常、警察は駐車場など他者の管理下で起こった自動車事故の調査には来てくれないものですが、こういったマナーの悪いドライバーとの事故は頻繁に起こっており、どうしても相手側が必要な情報を渡さない場合は、警察に連絡を入れて状況を説明し、助けを求めると同時に、目撃者がいれば名前・電話番号・住所などを聞いておく方が良いでしょう。
また、相手の車の情報やその他できる限りの情報を収集し、カメラがあれば写真を撮り、しっかり証拠をおさえておくようにしてください。
シアトルの冬の運転で注意したほうがいいこと
シアトルの冬の運転での主な注意点は下記のとおりです。
- 自分のタイヤがトラクション・タイヤかどうか確認する。
- ガラスやミラーに霜がおりた状態のまま車に乗り込む前に、ガラスやミラーを拭き、見通しの悪いまま運転しない。
- 特に古い車に乗る場合は、運転する前にしばらくエンジンをかけておく。
- 天候を考慮して車間距離をしっかりとり、スリップして事故を引き起こさないようにする。
- 雪が降ったら、むやみに車で出かけない(シアトルでは雪はめったに降りません)。
道路の凍結でスリップして車に損傷が起きた場合
道路の凍結でスリップした事故は、過失事故として処理されます。
脇にあったガードレールや停車中の車に損害を与えた場合、ご自身の賠償責任保険からその方の修理費用は支払われますが、ご自身のお車に対しては Collision (衝突車両保険)に入っていない限り、修理費の支払いは保険の対象にはなりません。
車が雪でスリップし、駐車してあった車に衝突した場合
事故処理はさまざまな要因で状況が変わってきます。ご自身の保険会社のクレーム課に事故について通報し、保険会社同士で話し合ってもらうと良いでしょう。
相手が違法駐車していた場合は、その状況を証明できる写真を事故処理担当者に見ていただくようにしてください。
事故車かどうかの確認方法
保険会社が事故車かどうか見極めることは不可能なので、CARFAX: Vehicle History Report に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
ただし、このレポートで事故暦を入手しても、過去に警察や保険会社にレポートされたことのない小さい事故であれば、記載されていないこともあるようです。ご注意ください。
レンタカーをした時の保険
ご自身の自動車保険がレンタカーにも適応されるかどうかは保険会社によって異なりますので、ご自身の保険会社にご確認ください。また、レンタカーをされる際、またはお友達がご自身のお車を運転される際は、ドライバーに制限がある保険もございますので、ご自身の自動車保険がレンタカーにも適応されるかだけでなく、運転される方々がもしもの際に補償の対象になるのかどうか、しっかりとご確認ください。
弊社の個人自動車保険をお持ちの場合、旅行中などレンタカーをされる際には、ご自身の自動車保険のご契約内容はレンタカー(乗用車に限る)も対象となりますが、もし事故が起こり、特に賠償責任保険など補償が十分でなければ、お友達が起こした事故でもご自身に訴訟が起こるケースもあります。従いまして、レンタカーやお車の貸し借りには十分に注意してください。
また、ご自身の自動車保険に Collision と Comprehensive が付いていない場合、レンタルされたお車については、もちろん補償はありません。もしレンタルされた車が損害を負った場合は自己負担となりますが、ご心配であればレンタカー会社が販売している Damage Waiver を購入されても良いかもしれません。
なお、この回答で記載している「レンタカー」は普通自動車に限ります。U-Haul や大型トラックは個人自動車保険の対象にならないこともありますので、事前に担当エージェントに確認を。