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アメリカの祝日『Columbus Day / Indigenous Peoples’ Day』(コロンブス・デー / 先住民の日)

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10月の第2月曜日は、イタリア人のクリストファー・コロンブスによる最初の航海を記念する連邦祝日のコロンブス・デーです。1492年にスペインを出港して西へ向かったコロンブスは、同年10月12日に現在のバハマ諸島に到着したことで知られています。1968年にリンドン・ジョンソン大統領がコロンブス・デーを連邦祝日にする法案に署名し、1971年に連邦祝日となりました。

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そもそも賛否両論のある日

しかし、コロンブスが現在のバハマ諸島で現地人を奴隷にしたり虐殺したりしたことなどを含め、その生涯についての研究が進み、ヨーロッパから探検家や入植者が来て権利を主張するはるか昔から先住民が住んでいるという事実に対する認識が高まるにつれ、「先住民の日」や「アメリカ先住民の日」を正式に制定することを求める運動が活発になりました。

日本の「国民の祝日」と大きく異なるのは、そもそも州や地方自治体、民間企業にはすべての連邦祝日を祝う義務はなく、独自に決めることができるという点です。コロンブス・デーに関しては、先住民の部族が多く住むサウスダコタ州は1990年から、コロンブス・デーではなく、ネイティブ・アメリカン・デーを制定していますし、2020年時点で、アラスカ州、メイン州、ニューメキシコ州、オレゴン州、バーモント州は正式に「先住民の日」を、ハワイ州はポリネシア人がハワイ諸島を発見したことを祝う「ディスカバラーズ・デー(Discoverers’ Day)」を制定しています。また、CNN によると、アイオワ州、ルイジアナ州、ミシガン州、ミネソタ州、ノースカロライナ州、バージニア州、ウィスコンシン州、ワシントンD.C.なども、宣言を通じて「先住民の日」を祝うことを定めています。

ワシントン州にも先住民の部族が多く住んでいます。シアトル市は2014年にこの日を先住民の日としても祝う決議をシアトル市議会が満場一致で可決し、当時のエド・マレー市長が署名して成立しました。この日は、ダウンタウンや、ディスカバリー・パークにあるデイブレイク・スター・インディアン・カルチュラル・センターなどで、さまざまなイベントが開催されます。

バイデン大統領、アメリカ合衆国大統領として初めて「先住民の日」を宣言

2021年10月8日、バイデン大統領はアメリカ合衆国大統領として初めて10月第2月曜日を Indigenous Peoples’ Day(先住民の日)とすることを宣言しました。

先住民の日は、後にアメリカ合衆国が建国される土地を含むアメリカ大陸の最初の住民は先住民であることを認める日です。

バイデン大統領はこの宣言書で、「何世代にもわたり、連邦政府は組織的に先住民を同化させ、追放し、先住民の文化を根絶しようとしてきた」「今日、私たちは先住民の回復力と強さ、そして彼らがアメリカ社会のあらゆる側面に与えてきた計り知れないポジティブな影響を認識する」と述べています。

また、バイデン大統領は、米国議会で定められたコロンブス・デーについての宣言も行いました。しかし、この宣言書では、イタリア系アメリカ人のアメリカ社会の伝統と文化を豊かにし、貢献し続けていることを称賛する一方で、コロンブスをはじめとする同時代の探検家たちがアメリカ大陸にもたらした害悪についても言及しています。

「今日、私たちは、多くのヨーロッパ出身の探検家が部族国家や先住民のコミュニティに与えた過ちと残虐行為の痛ましい歴史を認識している。過去の恥ずべき事実を埋もれさせず、正直に向き合い、明るみにし、できる限りの対策を講じることは、私たちの国家としての偉大さを示すものだ。西部開拓は先住民のコミュニティに、暴力、部族の強制移動と土地の盗用、病気の持ち込みと蔓延など、荒廃の波をもたらした。 この日、私たちはこの痛ましい過去を認識し、先住民のコミュニティに投資し、部族主権という厳粛で神聖な約束を守り、すべての人々の尊厳、敬意、正義、機会を中心とした明るい未来を追求することを決意する」

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