執筆者:川合由佳子さん
1年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるのはワシントン州ならでは。「何でもやってみよう!」という気持ちで、いろんなことにトライしています。
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錦織圭君の活躍から、日本でも久しぶりのテニスブームが巻き起こっているとか。
実は私もテニス大好き!なんちゃってテニスプレーヤーなのです。
私のアメリカ生活の出発点、フロリダの ESL には、スーツケースにテニスラケットを入れて行きました。学校の寮に住んでいた私は毎日カフェテリアで食事をしていましたが、ESL の隣にあった Elderly Hostel にミネソタから来ていたエドさんと知り合い、テニスラケットを日本から持ってきたという話をしたら、一緒にテニスをしましょうということに。そのエドさんが私の初めてのアメリカ人のお友達となったことは言うまでもありません。当時はあまり英語を話せなかった私ですが、テニスを通じて始まった友情は固く、エドさんが奥様と一緒にシアトルまで訪ねてきてくれたりもして、本当にテニスをしていてよかったと思ったことを覚えています。
テニスコート
テニスをするとなると、まずはテニスコートの確保から始まりますね。日本のコートはほとんど有料ですが、アメリカには誰でも無料で使える所がたくさんありますし、一人で練習したい場合はコートによっては壁打ちができるところも一杯あります。
テニスコートを探せるサイト:Global Tennis Network
誰でも使っていい公共のコートかどうかというのはパッと見ただけではわかりにくいところもあると思いますが、基本的にはドアに鍵がかかっておらず、中に入ることができれば使っても大丈夫でしょう。(笑)
無料なので、二人だけで行って短時間のラリーだけしていい汗をかいて帰るというのもありだと思いますが、やはり上手になってくると試合をしたくなるので、仲間が必要になってきます。
仲間集め
テニスのミートアップ・グループはたくさんあります。
Seattle Tennis League
The Seattle and Eastside Tennis Meetup Group
日本人が中心になってやっているテニス部もあります。
Tennis-bu (5回程度確実にラリーができる人なら入部可能。)
私もこのテニス部でプレーしていたことがあります。初めてレイク・シェランに行ったのもテニス部の夏合宿でした。テニスが上達するだけでなく、いい友達に出会えるのもミートアップ・グループのいいところですね。
ゴルフのように、テニスのリーグもシアトル中に一杯あります。
USTA Pacific Northwest
Seattle Tennis League
もちろん、お金を出して、芝生のコートでテニスをする高級テニスクラブのメンバーになる手もあります。
Seattle Tennis Club
レベル
リーグやミートアップに参加する際に、レベルはいくつですかと聞かれることがあります。
この評価の仕方は下記のようになっています。
Level | |
---|---|
1.0 | テニスをはじめたばかり |
1.5 | ボールをつなぐ練習中 |
2.0 | ストロークに問題があるが、シングルスやダブルスの基本的なポジションには慣れている |
2.5 | 同レベルの相手とゆっくり短いラリーができる |
3.0 | 中程度の速さのショットは安定しているが、方向、深さ、強さのコントロールに欠ける |
3.5 | 中程度のショットであれば方向のコントロールに安定性がある。積極的にネットに出るなどコートカバーが広い |
4.0 | ストロークに安定性があり、ほとんどのショットにおいて方向と深さのコントロールができる |
4.5 | パワーとスピンの使い分けができる |
5.5 | 苦しい状況でも信頼性の高いショットを打てる |
6.0 – 7.0 | トーナメントで賞金を得られる |
初級 | Level 2.5-3.5 |
---|---|
中級 | Level 3.5-4.5 |
上級 | Level 4.5-5.5 |
これは、特にテストなどを受けるわけではなく、すでに自分のレベルがわかっている人とラリーや試合をしてみて、同じくらいのレベルと思えたらいいのではないかと思います。資格を持つ判定員にプレーを見てもらって決めてもらうのもいいでしょう。リーグのトーナメントもレベル別に行われますので、自分のレベルを偽って参加してもおもしろくないですよね。日本では見かけなかった評価方法ですが、アメリカではとても一般的です。
シアトルの冬テニス
シアトルのテニス Lover にとってはコートさえ濡れていなければ寒くても外でできるといはいえ、冬の間がネック。
毎日のように雨が降る季節にはインドアテニスコートの予約が必要です。インドアテニスコートは有料だし時間が限られているのでちょっと物足りないかもしれないですね。
インドアテニスクラブのリスト
Amy Yee Tennis Center
Robinswood Tennis club
でも、この機会にインドアテニスコートでレッスンを受けて、夏に向けて技術を上達させるのもいいかも。
上手になってきたら・・・
ボールを惜しまないこと・・・ですね。
初心者はボールの弾み方がテニスに大切なのをよく理解していないので、「もったいない」と古いボールをいつまでも使っていますが、トーナメントを見ていると、一試合の間でも各9ゲーム11ゲームごとにボールを変えてますよね。ボール交換で感触やコントロール性、飛び方がかなり違ってきます。Tennis ball pressurizer もスポーツショップやアマゾンで買えます。
テニス選手と名言
私は中学時代にテニス部に所属していましたが、クラブハウスの壁に貼ってあった言葉を今でも忘れません。
この一球は無二の一球なり
されば身心を挙げて一打すべし
いい言葉ですよねえ。今でも心にしみます。
テレビで大人気の松岡修造がとんねるずのライバルだと思ってる人!
実は彼は錦織圭君が出てくるまで、日本人男子テニスのすべてにおいての記録保持者(グランドスラムベスト8、ウィンブルドン通算7勝)だったすごい人。そもそも、錦織君は松岡修造が後進の育成のために始めた修造チャレンジジュニアキャンプを経験した選手なのです。
松岡修造がものすごいモチベーショナル・スピーカーなのを見たらわかるように、テニスは名言を生み出します。
私がテニスに目を向けたのも漫画 『エースを狙え』 に憧れてでしたが、登場人物達の名台詞は、テニスコートの中だけではなく、人生の名台詞です。(名台詞はこちら)
時には5時間にも及ぶプロの試合。テニスコートに立つと助けてくれる人はいないので、自分自身との戦いであり、一度頂点に立っても常に新しい選手が追いついてくる、そんな環境がテニス選手から名言を生み出すのはないでしょうか。
テニス観戦
テニスをしない人でもウィンブルドンの名前を聞いたことがない人はいないのではないでしょうか?
イギリスに行ったとき、トーナメント開催時期ではありませんでしたが、念願のウィンブルドンを訪れました。センターコートを目の前に見たとき、涙が出てきました。
私もトーナメントの時期はテレビに釘付けです。
全豪オープン 1月
全仏オープン 5月
ウィンブルドン 6月
全米オープン 8月
シアトルには大規模なトーナメントは来ませんが、大学リーグは開催されています。ワシントン大学のテニス部の試合を見に行ったことがありますが、入場無料で、しかも無料のピザが振舞われました。
今年はウィンブルドンを怪我のため棄権し、全米オープンではまさかの初戦敗退と悔しい結果となった錦織君。次回トーナメントに期待!
Happy Rallying!
掲載:2015年9月