シアトルに住むさまざまな先住民の部族と、諸外国からの移民とその子孫が文化や芸術、歴史を紹介するフェスティバルが、シアトル・センターで年間を通して開催されています。伝統的な料理や音楽、舞踊や武術などの実演、体験型アクティビティ、歴史の展示など、子供から大人まで楽しめる内容で、たくさんの観客が集まります。
2024年2月3日・2月4日 ベトナム: Tết
![festal-tet-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/01/festal-tet-1.jpg)
ベトナムの旧正月の祝いは 『Tết』(テッ、またはテト)と呼ばれます。
シアトル・センターでは、ボランティアベースのコミュニティ組織 『Tết in Seattle』 がイベントを開催します。1996年から毎年行われているこのイベントでは、ベトナムと、ここ北西部のベトナム系アメリカ人の歴史、食べ物、音楽、伝統芸能などが紹介されます。
ロゴに使われている黄色の花は、「ベトナム北部・中部・南部を代表する花」と説明されています。
第2次世界大戦終結後、独立を求めるベトナムがフランスと戦争を開始し、1954年にジュネーヴ協定という休戦協定が結ばれました。しかし、ベトナムは北緯17度線でベトナム民主共和国(北ベトナム)とベトナム国(南ベトナム)に分かれて対立し、アメリカも介入して1965年からベトナム戦争が始まりました。1975年に北部が南部を制圧して戦争が終結し、翌年に南北が統一されましたが、たくさんの人がベトナムを脱出。ワシントン州にも約4万5千人が移住しました。
2024年3月16日・3月17日 アイリッシュ・フェスティバル
![Irish Festival](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2016/03/irish-festival-1.jpg)
シアトルのアイルランド系アメリカ人コミュニティが中心となって開催されるフェスティバル。ダウンタウンからシアトル・センターまで行進する恒例のパレード 『St. Patrick’s Day Parade』 が人気です。
シアトルのアイルランド系アメリカ人コミュニティは常に聖パトリック・デーを祝ってきましが、正式にパレードが行われるようになったのは1972年のこと。もともとは北アイルランドのデリーで人権運動家13人が殺害されたことを批判するための行進でしたが、翌年には Irish Festivities Committee がパレードの運営を任され、3月10日から3月17日をアイルランド週間とすることを宣言する昼食会をシアトルの政治家らと開催しました。現在でも昼食会が毎年行われており、アイルランド政府の高官やサンフランシスコのアイルランド総領事館の高官が参加するのが定番となっています。
1846年のオレゴン条約によるオレゴン・カントリーの区分(1848年にオレゴン・カントリーはアメリカの準州となる)、1848年のカリフォルニア・ゴールドラッシュなどの影響で、1846年から1890年にかけてヨーロッパ出身者とヨーロッパ系アメリカ人の人口が増加しました。シアトルに本部のあるアイリッシュ・ヘリテージ・クラブが1856年に行った調査で、ワシントン・テリトリーで所有地宣言をした人のうち約12人に1人がアイルランド人で、入植者の大半は1847年から1852年にかけてアイルランドで飢饉が起こる前かその最中に移住したことがわかっています。飢饉の後に入植が加速し、ワシントン州のアイルランド人の人口は1880年に2243人に増え、人口全体の比率では少なかったものの、ヨーロッパ系ではカナダ人に次いで2番目に大きなグループとなりました。その後、1916年から1921年にかけてイギリスからの独立を求めて始まったアイルランド独立戦争後、さらに多くのアイルランド人がワシントン州に入植したことがわかっています。ワシントン州の歴史に関する情報をオンラインで提供している HistoryLink.org によると、米国北西部に入植したアイルランド人は、商人や銀行家、政治家や炭鉱経営者など幅広い職業で成功を収めています。
2024年3月24日 フランス:フレンチ・フェスト
![french-fest-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/02/french-fest-1.jpg)
フランス語とフランス語圏の文化を称えるため、世界100カ国を超える国々で祝われるフランコフォニー・デー(Francophone Day)にあわせて開催されるフェスティバル。シアトルでは2013年に初めて開催されました。ライブミュージック、演劇、フランス料理、フランス語書籍の販売、セミナー、シアトルのベーカリーが焼いたバゲットの味比べなどが楽しめます。