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レストランでのワインの選び方とコツ

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料理とのペアリング

ワインと料理とのペアリング(組み合わせ)は、非常に主観的なプロセスであり、厳密な決まりは存在しない。「赤ワインは赤い肉と」「白ワインは白い肉と」といった伝統的な組み合わせのルールは、複雑なエスニック料理がどこでも食べられるようになった今日ではあまり役に立たない。好きなワインと料理の組み合わせを試してみることは、あなたの個性の表現になるのだ。

ひとつアドバイスするとしたら、ワインの重厚さと料理の重厚さを合わせること。ワインのボディ(コク)と料理の複雑さとは同等でなければならない。たとえば、軽くてデリケートなワインにはデリケートな料理が合うし、フル・ボディのワインはもっと手の込んだ料理に向いている。

あるいは、正反対で対照的なフレーバーのワインと料理を組み合わせることもできる。例を挙げるなら、甘口ワインをタイ料理やインド料理といった辛くてスパイシーな料理と合わせるのも面白い。

ボディ・スタイル

何百というぶどう種がワインを造るのに使われているが、アメリカで販売されているクラシックな高品質ワインの大部分は、そのうちの6種類で占められている。白ぶどうのリースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネと、赤ぶどうのピノ・ノワール、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンだ。ワシントン州のワイン生産者も多種のぶどうを使っているが、ほとんどはこの6種類になる。ワ州ではピノ・ノワール種のぶどうの生産高が比較的少ない。これに向いているのはオレゴン州で、多くのワイン生産者がピノ・ノワールを専門に造っている。

上記6つのクラシックなぶどうから造られるワインは、それぞれ特徴的なボディ・スタイルをもっている。”ボディ” という言葉が表すのは、コクやうまみ、重さ、そして口当たりだ。それぞれに異なるボディ・スタイルを理解すれば、どのワインをどの料理に合わせるか決めるときの助けになる。次の表はそれぞれの主要ワインのボディ・スタイルをまとめたものだ。

ボディ・スタイル 白ワイン 赤ワイン
ライト リースリング ピノ・ノワール
ミディアム ソーヴィニヨン・ブラン メルロー
フル シャルドネ カベルネ・ソーヴィニヨン

レストランにおけるワイン・セレモニー - これだけは知っておこう

良いレストランでは、全員にワインを注ぐ前に、ワインを選んだ人にボトルを見せ、栓を抜く。この儀式には実用的な理由がある。わずかな割合ではあるが、コルクの問題などでダメになっているワインもあるのだ。ワインを他の客にふるまう前に味見することで、そのワインが大丈夫かどうか判断できる。

ワインを開ける前に、ウェイターは以下のことをしなければならない。

  • 注文どおりのワインかどうか確認する。
  • ワインを注文した客にボトルを見せ、ラベルを示し、ワインの名前と生産年を読み上げて、正しいワインであることを確かめる。

ワインを開けたら:

  • コルクを見せ、客のワイングラスの右側に置く。
  • ワインを注文した客のグラスに味見用に注ぐ。これはワインの状態をチェックし、香りと味を確かめるためで、客がそのワインを好きかどうかを判断するためではない。
  • 飲みたい人にワインを注ぐ。女性が先で、次が男性、時計回りが基本。

コルクをテーブルから下げ、客に “Enjoy(お楽しみください)” と述べる。

TCAと呼ばれる微量の化学物質で傷んだコルクは、ワインをダメにし、濡れた新聞紙のようなにおいの原因になることがある。このにおいは、ほとんどわからないこともあれば、ひどくきつい場合もある。良いワインが台無しになるのを避けるため、合成コルクを採用するワイナリーも増えている。

コルク・フィー(ワインの持ち込み)

ワイン愛好家のためにワインの持ち込みをさせてくれるレストランは多い。大部分は “corkage” と呼ばれる料金を加算する。無料の場合もあるが、ボトル当たり20ドルまたはそれ以上する場合もある。自分でワインを持ち込みたいなら、予約の電話の際に、持ち込みに対するレストランのポリシーを確認しておこう。レストランの中には、持ち込める本数が決まっていたり、自店のリストに載っていないワインの持ち込みのみ許可しているところもある。

持ち込みをする場合は、サーバーに自己紹介し、ワイン・サービスがスムーズに進むようにしておこう。サーバーやソムリエに持ち込んだワインを少しを勧めてみたりすれば、素晴らしい食事体験ができるかもしれない。

掲載: 2010年10月

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