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シシャモ (漢字名:柳葉魚、分類:サケ目ワカサギ科、英名: capelin)

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ワカサギによく似ているシシャモは、体色は青色を帯び、腹側は淡桃色。雄と雌とでは体色も異なりますが大型で20センチぐらいにもなります。生鮮魚としての市場への入荷は少ないですが、半球の寒帯~亜寒帯のほぼ全海域に分布し、ふだんは沿岸海域からやや沖合いで生活する動物プランクトン食性です。日本では産卵期は晩春~初夏。この時期には北海道十勝川などに産卵のため群を作り海から上ってきます。昔は雑魚とされたりしていたらしいですが、今では子持ちシシャモは高価なものとなっています。

以前は肥料や魚油の原料だった北欧、およびカナダ産のシシャモは近年では食用にされることが多く、子持ちシシャモの原料として冷凍したものがアイスランド、ノルウエー、カナダから大量に輸入されています。日本人が好む卵を持った雌のみを選別冷凍し、それを日本国内で生干しに加工して子持ちシシャモとして流通させています。そして、この加工された子持ちシシャモを5~10尾にパック後、冷凍保管し米国などに輸出します。

はちきれんばかりに卵を持ったこの子持ちシシャモは非常に美味で、宇和島屋鮮魚部でも周年販売、欠品できない商品となっています。南蛮漬け、空揚げ、フライ、テンプラなども美味しく、栄養的にもシシャモ100グラム中のカルシウム含有量は牛乳の6倍、鶏卵の10倍、鶏レバーの120倍もあるようです。シシャモの卵は、味付けしてオレンジ色にしたものをマサゴといいますが、トビコやカズノコの代用品としても使われ始めています。

シシャモの最近の主要漁獲国からの輸入量は、カナダから10,000トン、アイスランドから9,000 トン、ノルウエーから2,000 トンとなっています。国によっては年により禁漁になったりしますので、各国からの輸入数量は大きく変動することもあります。

掲載:2009年6月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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