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オヒョウ (漢字名: 大鮃、分類:カレイ目カレイ科、英名:Halibut)

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オヒョウは漢字でオオヒラメと書きますが、カレイ科に属します。口は大きく、両顎ともに鋭い円錐歯が並んでいるという特徴があり、目はカレイと同様に体の右側にあります(ちなみに、ヒラメは体の左側に位置します)。体の有眼側は暗褐色、無眼側は白色で、8~10年で成熟し、35年程度生きると考えられています。体長は1年で9センチ、5年で57センチ、10年で91センチ、20年で1.7メートルになりますが、中には全長2.5メートル、体重300キロに達するものもあります。タコ、カニ、底魚などを食べますが、大型魚では魚類の割合が多くなります。

オヒョウは日本と米国で食用としての重要度がかなり違います。北米では19世紀末からオヒョウの漁獲が始まりましたが、日本近海では北海道でごくわずか獲れる程度で専門漁はなく、一般的ではないことと味と食感が日本人に合わないのか、主要な食用魚種にはなっていません。日本ではアラスカ産オヒョウの頭と内臓を除去し、背鰭、腹びれ、尾鰭を切り落とし、冷凍したものが流通しています。肉は白色でよく締まり、脂肪が少なく、風味は淡白。冬に味が良いとされ、日本では刺し身やすし種、煮付け、味噌汁の具のほか、ムニエルやフライなどにも使われます。また、カマボコの原料にもなります。一方、オヒョウは米国では重要な食用魚。肉が硬めのためグリルに最適で、ステーキカットやフィレにされ、シアトルではどこのレストランに行ってもありますし、フィッシュ・アンド・チップにも利用されています。宇和島屋各店でも周年欠品できない主要商材。今年は昨年よりも2日早い3月8日が解禁で、アラスカからの空輸が一斉に始まります。各水産業者は飛行機のスペース確保に、また、各量販店は競合店よりも1日でも早く店頭に並べられるよう、新物の玉の確保に奔走することになります。宇和島屋では毎年解禁と同時にアラスカから生を産直空輸で仕入れ、各店で一斉に販売してきました。例年、1月になると解禁日はいつになるか調べ、新物生鮮が入荷するまでのつなぎとして、冷凍物の追加買い付けをし、新物の到着を待つようになっています。

掲載:2008年3月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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