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カレイ (鰈:Sole)

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カレイ(鰈:Sole)は、世界の温帯から熱帯に93種、日本近海に39種が分布しています。

カレイとヒラメ(鮃:Fluke)は近縁の魚で、魚類学ではカレイ目という大きなグループの中に、カレイ科、ヒラメ科などが所属しています。

日本人の間でよく話題になるカレイとヒラメの見分け方ですが、腹部を手前にして置いた時、ヒラメは口が左側になり、カレイは右側になることから、「左ヒラメの右カレイ」と言って区別する方法が有名です。

日本ではホシガレイやイシガレイなど多くの種類がありますが、鮮魚店などで最もよく見かけるのがマコガレイです。このマコガレイは茨城県沖で水揚げされるものが最上とされ、市場でも海水にいれたままセリにかけられ、鮮度が高い刺し身用として一般に出回っています。

サイズに関しては、マコガレイなどは全長30~50cm程度ですが、漢字で大鮃(おおひらめ)と書くオヒョウ(Halibut)は実はカレイ科に属し、全長2.5m、体重300kgに達する、カレイ目魚類中で最大の魚です。

当地でもさまざまな種類のカレイ類が漁獲されますが、主なものはドーバー・カレイ(Dover sole)、ペトラーレ・カレイ(Petrale sole)、レックス・カレイ(Rex sole)の3種類で、オレゴン州、ワシントン州、およびカナダBC州から入荷します。

宇和島屋の定番となっているのもこの3種類。しかし、この3種類が日本のカレイと同一のものであるか、自他ともに認める水産人とされる北海道の水産専門業者に検証してもらったところ、同じではないとのことでした。首をひねりながら、「ペトラーレはババガレイに似ている、また、レックス・カレイはオイランではないか」と言われていたのが思い出されます。

オヒョウやカラスガレイ等はアラスカを含むベーリング海から北極海、北部大西洋に分布し、世界の海底はカレイ及びヒラメ類で絨毯状になっているのではと言っても過言ではないと思われます。

前述の通り、宇和島屋ではドーバー・カレイはフィレー(fillet)、ペトラーレ・カレイはラウンド(round)またはステーキカット(steak cut)、レックス・カレイは皮、エラおよび内臓を除去したスキン&トリム(skinned & trimmed)を生鮮で販売しています。それぞれ特徴がありますので、順次ご賞味いただき、比較してみて下さい。

掲載:2005年7月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。



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