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イワシ (鰯:Sardine)

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イワシ

写真AC

イワシ類には、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシなどがあります。

サンマと同様、大衆魚の筆頭に挙げられるマイワシは、漁獲量が大きく変動するため値段も大きく上下するのが難点です。日本でのマイワシの漁獲量は10~20年周期で大幅に変動することが知られていますが、その原因は謎のままで、最近は1988年(昭和63年)に448万トンの漁獲量を記録したのを境に急速に減少し、2012年(平成24年)ごろには136万トンまで減ったため、魚価が高騰し、養殖ハマチなどといった養殖魚の餌にしてしまうだけではもったいない状況となっています。

今後も日本国内では安定供給が見込めず、原料価格が上昇する可能性も高いことから、イワシ類の調達先を増やし、原料コストを抑制する必要性が出てきました。

イワシ類を輸出している主な国には、モロッコ、メキシコ、カナダなどがあります。

漁法は、夜間に火光を利用した巻き網(purse seine)で漁獲するのが主ですが、その他にも、定置網や刺し網などで漁獲します。

マイワシは、体の側面に黒い星の並んでいるのが特徴で、稚魚はシラス、10~12cm以下のものはコバあるいはショウバ(小羽)、15cm前後の物はチュ ウバ(中羽)、18cm以上のものはオオバ(大羽)と区別されます。

目刺しにするのは中羽。中羽以上は8~10月頃にかけて脂も乗って美味になり、刺し 身・にぎり寿司・塩焼き・蒲焼き・みりん干しなどに利用されます。

イワシ・アジ・サンマ等のすり身から団子状にした「つみれ」には、個人的な思い出があります。中学時代に東京足立区にあった家の前隣りのおでん屋さんは、「まずいおでん」と屋台ののれんに書いていながら大変美味しいと評判でした。そのご主人が行商を終えて夜に帰宅すると、いつもおでんのうまそうな匂いが我が家にも立ち込めて来たものです。時々、売れ残りのオデンを貰いましたが、ある日、その中に「つみれ」がありました。何から出来ているのか当時は分かっていませんでしたが、初めて食べたその味が忘れられず、それからはおでんと言えば「つみれ」の人生となっています。

宇和島屋では、カナダから入荷した鮮度の良い、脂の乗った大羽のマイワシ(重さ約220g:天然解凍品)を入荷・販売してきましたが、最近は北太平洋岸のマイワシは海流の変化のためか、あるいは回遊周期説のためか、不漁により入荷はありません。今後入荷がありましたら、改めてご案内いたします。

現在宇和島屋の各店舗では、日本の銚子産のマイワシ(冷凍)を販売しております故、是非ご利用の程宜しくお願い申し上げます。

更新:2020年12月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。



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