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ビンナガ (Albacore)

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当地の日系人に大変人気があるビンナガ(米名:Albacore、アルバコア)は、ビンチョウ、トンボ、白マグロとも呼ばれています。ハワイでもトンボと呼ばれていますが、これは日系1世が日本から持って来た名前がそのまま現地語化したものと思われます。

シーズンは年により違いますが、通常7月下旬から9月下旬まで、オレゴン州・ワシントン州およびカナダのバンクーバー沖の漁場で1本釣り(Troll)、または延縄(Longline)で漁獲されます。宇和島屋ではワシントン州の1本釣り漁船の漁師からオレゴン州沖合い約60マイル(約100km)で漁獲される、脂の乗った若いビンナガを毎年主に買い付けして来ました。1本釣りは、1本の釣糸と釣針で1尾ずつ釣る漁法です。この1本釣りの小型漁船(長さ約26m)は舷側から12本の長い釣糸を引き、おのおのの先に擬餌針をつけて海上を引き回すもので、曳行される擬餌針を追って、ビンナガがかかってきます。小規模であっても大型の魚が釣れ、性能のよい漁法です。ビンナガは漁船のスクリュー音に敏感ですが、ある漁師は偶然ビンナガ漁にあったスクリューを見つけ、ビンナガ漁にはそのスクリューに付け替えて漁に行くとのことです。

ビンナガの平均重量は約8kg。身色は淡いピンク色で、刺し身・すし種・ねぎとろとしても美味です。加熱しても身が硬くならないので、照り焼きやステーキにも向いています。熱を通すと肉身は白くなり、風味も鶏肉のようになりますので、油漬けや水煮缶詰としてシーチキン(海の鶏)の名で米国では広く販売されています。ちなみに、このシーチキンを含んだマグロ缶の米国での1人当たりの年間消費量はエビ(shrimp)の1.8kgに次ぐ、約1.5kgです。

掲載:2005年7月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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