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第2回「シアトルでも着物を普段着に」 津岡昌子さん

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シアトルでも着物を普段着に

津岡昌子(つおか・まさこ)さん
兵庫県出身。ベルビュー在住。全日本きものコンサルタント協会・会員。装道礼法きもの学院・公認講師。

子供の頃から、お正月に母に着物を着せてもらって過ごすのが好きでした。私にとって、着物は、普段とは違う自分に逢える特別な衣服。和裁をしていた母は、私に新しい着物を縫ってくれたりもしました。そんな母が早くに他界してしまい、着せてくれる人がいなくなった、というのがきっかけで、着付けを習い始め、ますます好きになりました。

着物の着付けを習っていくうちに、単に着方だけではなく、表情をつけて装いを完成させる楽しさを知りました。着物は、そのものの美しさだけに留まらず、装うことによって内面の美を引き出してくれる奥深いもの。まさに、どんなきれいなドレスよりも日本人女性を美しく見せることができる伝統衣装です!

着物好きの私は、チャンスがあれば着て出かけたいと思っています。ちょっとおしゃれをするなら、洋服より着物!お食事会や、日本のイベント、コンサートなど、着物仲間に声をかけて楽しんでいます。

それに、着物を装う行為は、健全な体作りに役立つことを実感します。日常行わない動作は体をストレッチして柔らかくしたり、しっかりした帯が体幹を真っすぐにし姿勢を良くしてくれたり、足が開かない分、自然と内腿の筋肉を鍛えていたり、ヨガ効果もあったり(?!)します。美しい立居振舞まで伴って、数割増し美人に仕上げてくれます。だまされたと思ってトライしてみませんか?"Beautiful!" のシャワーを浴びること、マチガイなし!

シアトルでも着物を普段着に

そうは言っても、着物というと、決まり事や保管方法、クリーニングの心配が挙げられると思います。

まず、決まり事については、最低限の格さえ守れば、色やデザイン、コーディネートは無限大!着物や帯だけでなく、さりげない小物でも少し変えれば雰囲気も変わり、新鮮です。

次に、保管方法。季節ごとに虫干しの手入れなど面倒なイメージですが、ここシアトルでは、日本に比べると乾燥しているので、カビや虫食いの心配は少なく簡単です。桐の箪笥でなくても大丈夫!大切なことは、着物を脱いだ後に必ず干すこと、汚れがないか即座にチェックを行うことでしょう。

クリーニングについては、私はまず汚さない努力をしています。着物を扱う時は清潔な手で、食事をする時はハンカチを忘れず、姿勢や歩き方にも気を付けます。念のため、汚れ対策として、シミ取りしわ取りなど、自分で応急処置ができる薬品は常備しています。

着物を着ることはどうしても特別なイメージがあるかも知れませんが、我々日本人の誇れる伝統衣装です。苦しくなく着崩れしない楽チンな着方で、日常的に取り入れられるよう、情報交換などしながら、これからもキモノ愛好家の輪を広げていきたいと願っています。

みんなで着れば怖くない!一緒にお出かけを楽しみませんか?! 

着物を着ていくのにおすすめのイベント・場所はこちら:
Celebrate Asia
Seattle Cherry Blossom & Japanese Cultural Festival
Japan Fair
Seattle Japanese Garden

掲載:2018年1月 文・写真:津岡昌子



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