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シアトルでアウトドア: マウント・レーニアの超簡単トレイル 『Trail of the Shadows』

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Trail of the Shadows

Trail of the Shadows

「マウント・レーニア国立公園で、3~4歳の子供と楽しめるトレイルに行きたい」という方におすすめしたいのが、ロングマイヤーにある『Trail of the Shadows』(トレイルズ・オブ・ザ・シャドーズ)。獲得標高ゼロのほぼ平坦なトレイルは全長0.7マイル(約1.1km)のループになっており、幼児の初めてのハイキングに良いコースです。1890年代から1990年初頭に人気だった鉱泉リゾートの跡地、鉄分が含まれたオレンジ色の湧き水、原生林などを見て歩くことができるので、歴史が好きな方も楽しめます。

ロングマイヤーって?

ロングマイヤーは、国立公園の南西、一番利用者の多い入口「二スカリー・エントランス」(Nisqually Entrance)を入って約6.5マイル(約10.5km)進んだ、標高2,700マイルにあります。

もともと探検家で開拓者だったジェームズ・ロングマイヤーさんが、住宅、宿泊所、鉱泉リゾートを作った場所でしたが、後に売却され、マウント・レーニア国立公園が1899年に正式にオープンしてからしばらくは管理本部が置かれていたところです。今では米国歴史地区に指定され、宿泊施設のナショナル・パーク・インやレンジャー・ステーションがあります。

歴史や自然の説明があちこちに

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かつて 『Longmire Mineral Springs Resort』 があったところ

このトレイルは、そんな歴史があるロングマイヤーのレンジャー・ステーションの前にあるエントランスからスタートします。

「もともとホテルがあったところ」という説明が書かれた表示によると、この場所で鉱泉が発見され、ロングマイヤーさんが2階建てのホテル『Longmire Mineral Springs Resort』 をオープンしたのは1890年のこと。

マウント・レーニア国立公園ができる前、そしてパラダイスが開発されて道路ができる前、鉱泉を利用したい人は原生林の中を馬に乗ってやってきたそうです。1週間の宿泊と鉱泉の利用料金は8ドル。ロングマイヤーさんは1897年に他界し、その後は息子と孫がホテルやその他の施設を管理していましたが、1915年にナショナル・パーク・サービスに売却されました。

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ビーバーにかじられた木

ロングマイヤーの住民で有名なのがビーバー。森と草地が隣接しているので、かじられた木があちこちに見られます。

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ジェームズ・ロングマイヤーの長男が建てたキャビンを再建したもの

1884年から1887年にはいくつかのキャビンが建設されたそう。このキャビンは、1888年にジェームズ・ロングマイヤーの長男が建てたものを再建したもの。中はとても小さいですが、当時の家具の一部が残されています。

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ジェームズ・ロングマイヤーの長男が建てたキャビン

石を積んで造られた囲いの中に、鮮やかなオレンジ色の水が見えます。『Iron Mike』と名づけられた泉で、この赤っぽい色は mineral paint と呼ばれていたそう。この水には有毒物質が含まれているので、飲まないこと!

Trail of the Shadows

あちこちで緑の葉っぱと鮮やかなオレンジ色をした水とのコントラストが面白い風景が見られます。マウント・レーニアは火山なので、地中のマグマによって地下水が熱湯となり、溶けた鉄分が地表で空気に触れて酸化し、激しいオレンジ色になります。

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ジェームズ・ロングマイヤーの長男が建てたキャビン

ここには、米国北西部の Pacific tree frog(樹上性のアマガエルの一種)と coastal tailed frog という2種類のカエルや、Pacific giant salamander(米国西部で見られる最大7インチ/約18cm のサンショウウオ)が生息しているそうです。

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マウント・レーニア国立公園にはたくさんの野生動物がいますが、今回は最後にかわいい鹿が出てきてくれました。

いかがでしたか?幼い子どもとのハイキングにぴったりなトレイルであることがおわかりいただけたでしょうか。こんなトレイルをもっと見つけるには、距離だけでなく、獲得標高も確認しましょう。距離は短くても獲得標高が高ければ登りが大変なことがわかります。詳しい情報は、Washington Trails Association の公式サイトでご覧ください。

掲載:2019年5月



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