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ワシントン州、ほぼ全域に干ばつ非常事態宣言 深刻な雨不足で

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ワシントン州エコロジー局は14日、州内のほぼ全域に干ばつ非常事態を宣言しました。

降水量が少なく乾燥した春に続き、6月末に記録破りの猛暑に見舞われたことで、ワシントン州全体の水の供給に影響が出ているため。

この宣言から除外されているのは、シアトル市を含むキング郡の大部分、ピアス郡のタコマ市、スノホミッシュ郡の南部のみです。

ワシントン州エコロジー局は今年5月、春に降水量が少なかったことから、ワシントン州の29郡に対し、干ばつ注意報を出していました

同局のニュースリリースによると、その後も6月まで乾燥状態が続き、州全体の平均では、3月から6月は1926年に匹敵する、1895年以来2番目に降水量の少ない期間となりました。また、6月下旬に発生したヒートドームにより、州全体で気温が3桁に上昇し、これまでの記録を更新し、干ばつ状態が急速に悪化しています。

「魚類野生動物局、農務局、天然資源局は、魚にストレスの影響が見られること、農家や牧場主が灌漑の縮小を余儀なくされていること、山火事で乾燥した植物が燃え尽くしていることが報告されています。ワシントン州東部の灌漑設備を持たない農家や牧場主は真っ先に干ばつの影響を受け、小麦の収穫量が最大で50%減少し、家畜の飼料調達が困難になったという報告もあります。また、ヤキマ・リバー、オカノガン・リバー、スネーク・リバーの水温が上昇し、個体数の減少が懸念されるサーモンを含む一部の魚にとって致命的なレベルに達しました」

インスリー知事は、地球温暖化により、ワシントン州で干ばつがより頻繁に発生し、乾燥した状況と猛暑が重なり、生活が危険にさらされていると指摘しています。

しかし、この状況が秋までに回復する見込みはほとんどなく、ワシントン州の Office of the State Climatologist によると、7月から9月までの3ヶ月間の見通しでは、州全体で気温が平年より高く、降水量が平年より少ない可能性が高まっています。

干ばつ非常事態(drought emergency)とは?:
干ばつ非常事態は、州全体に宣言される場合もあれば、流域や郡などのより限定された地域に宣言される場合もあります。水の供給量が平均の75%以下になると予測され、水の使用者や用途に過度の困難が生じる危険性があることを意味しています。エコロジー局に緊急水利権許可の迅速な要求を処理する権限を与え、また、緊急救援資金が提供される場合もあります。最近では、2015年と2019年に干ばつ非常事態が出されています。

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