第3回ドッグ・パークで楽しむ

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執筆者：ナオミ・シェラー

兵庫県神戸市出身。1998年にシアトルへ。Guide Dogs for the Blind の盲導犬パピー育成『Puppy Raiser』（パピー・レイザー：PR）のボランティアをライフワークにしている犬好きです。

ナオミ・シェラーさんのプロフィールはこちら。

シアトルは、犬には、本当に “Friendly City”！

アメリカのさまざまな「犬に優しい街」投票で必ず上位にランクされる、ワンコ好きには嬉しい都市です。

どの地域にもドッグ・パークがあり、無料で利用できます。

このようなドッグ・パークは、一般的には off-leash park（オフ・リーシュ・パーク）と呼ばれ、犬はリーシュなしで遊ぶことができます。思いきり走ったり、他の犬との社会生活を学んだりしながら、楽しめるのです。飼い主にとっては、情報交換や友達作りの場になります。

「ワン友の会」などでの Meet Up

オフ・リーシュ・パーク

規則とガイドライン

オフ・リーシュ・パークの入口には、規則とガイドラインが書いてあるので、必ず読んでおきましょう。例えば、予防接種やライセンスは必須ですが、場所によって条件に多少の違いがあります。

1人あたり何匹まで入場できるか。
人は16歳以上でないと、犬と入場できない。それより年少は大人同伴。
首輪について
人は、園内で飲食しない。
アグレッシブでない犬であること。※
※「アグレッシブ（攻撃性が強い）」の基準に対しては、人によって見解が異なります。

犬によっては、飼い主とボール遊びすることが一番。他の犬を無視する犬もいますが、これは問題ありません。

ただ、犬同士で仲良く遊べる犬ばかりとは限らないのが現状です。威張っていたり、しつこかったり、恐がりだったりという犬の性格で、ちょっとした事でもめることがあります。

じゃれあっているうちに、小型犬が大型犬のおもちゃになってしまうなんてことも起こります。小型犬の場合は、「体重30パウンド以下の犬だけ」と決められているところを選べます。

問題が起こった時、あなたは自分の犬を守ったり、ちゃんとコントロールできますか？犬同士の喧嘩が起こった時に止めに入って噛まれることも、よくあることです。

自分の犬をよく把握してない飼い主、無責任な人の犬がトラブルを起こす事件はよくあります。他の犬を襲うだけでなく、人を襲ったというニュースもテレビで見かけます。

注意点

オフ・リーシュ・パークに入る前に、どんな犬がいるかチェックしましょう。
飼い主と遊ぶのが好きな犬はよしとして、他の犬と走ったり遊んだりしている時は、犬から目を離さないでください。
携帯の使用や仲間とのおしゃべりなどで犬の存在を忘れてしまうことは、やはりトラブルを未然に防ぐ機会を逸することになります。
自分の犬が神経質なタイプなら、犬の少ない時間帯に行くようにしましょう。

このように、オフ・リーシュ・パークは必ずしも安全とは言えませんが、「犬が好きなだけ走り回れる場所」が身近にあるのは、やはり恵まれたことだと思います。

育成が始まったばかりのガイドドッグ・パピー

残念ながら、ガイドドッグ・パピーは、ドッグ・パークばかりでなく、ペット・ショーや動物園などに行くことは禁止されています。育成した何頭かが不適格になったおりに、彼らにとって未知の世界のドッグパークに一度は連れて行きます。初めはその広い場所が何なのかわからずポカンとしていますが、大喜びですぐに走り出す子もいれば、飼い主の周りをウロウロする子もいます。我が家のペットになったパークスは、初めはコンクリートの入口あたりから動けませんでしたし、他の犬に囲まれてマウンティングされ、固まっていました。今でも犬同士の付き合いがあまり上手でなく、ポツネンとしていることが多いのですが、最近は気の合う犬を探すようにもなってきました。さて、先月、我が家に7代目のガイドドッグ・パピーがやってきました。10ヶ月ぶりに Puppy Raiser に復帰です。