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マウント・レーニア(中級編) 大人気のパラダイス・インに宿泊!

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川合由佳子さん

執筆者:川合由佳子さん

1年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるのはワシントン州ならでは。「何でもやってみよう!」という気持ちで、いろんなことにトライしています。

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Mount Rainier

パラダイス・イン

日本にいた頃は富士山は眺めるものと思っていて、登るという感覚がまったくなかったのですが、シアトルに来てハイキングの楽しみを覚えました。その後、富士登山に挑戦したときの感動はやはり何物にも代えがたいものがありました。

そこで今回は、マウント・レーニア国立公園にあるパラダイス・インについてご紹介します。前々から一度は泊まってみたいと思っていたのですが、かなり前から予約をしないと夏のピーク時には泊まれない言われるこのホテルでの一泊旅行がついに実現しました。

うそか本当かは知りませんが、うわさによると某アメリカ副大統領が夏に訪れた際、「いい機会なのでぜひパラダイス・インに宿泊したい」とお願いしたところ、「一年前から予約してくださっているお客様で満室なので」と断ったそうな・・・。さすが!

ESL でアメリカに来たばかりの人達はきっと最初に英語の "like" と "love" の使い方の違いについて学ぶと思います。あまり感情を表現しない日本人にとって、"love" を使うのは最初は戸惑うもの。でも、マウント・レーニアに対する私の思いは "like" などではとても表現できるものではありません。もう、"love" 以外の何物でもないのです。

パラダイス・インの予約

Mount Rainier

パラダイス・インの館内

最初から無理と思っていては何事も実現しません。4月にパラダイス・インのウェブサイトから8月末の予約を無事確保。この時点ではまだまだ週末にも空きがありました。キーワードは「早めの計画」です。「そんな先のこと決められないよ~」と言っていては、パラダイス・インには泊まれません。クレジットカードの情報は聞かれましたが、当日になるまではチャージされないそう。キャンセルも1週間前までは無料でできるようです。なので、8月間近になるまでほとんど忘れてしまっていても大丈夫。とりあえず予約だけでも済ませておいてはいかがでしょう。シャワーもトイレも共同のお部屋を選べば、お値段もとってもリーズナブルです。

いざ出発、そして Comet Falls へ

Mount Rainier

Comet Falls

国立公園内は犬は禁止なので、まず愛犬ミミをペットホテルに朝一で預けてから、一緒に行くお友達を迎えに行き、マウント・レーニアに向かいました。

でも、わりとゆっくりの出発だったので、公園内に入る料金所で渋滞に遭い、30分は待ちました。そして、後から来た二人とロングマイヤーで合流して、その後、Comet Falls という滝へ。この滝は駐車場がかなり小さいので注意(私たちは車1台はロングマイヤーに置いて、もう一台に4人乗りして行きました)。

往復約5マイルで距離的にはそんなに長くないのですが、8月の好天に恵まれてかなりの暑さ。やっと遠くに滝が見えてきたので到着したのかと思い、たくさん写真を撮っていると、後から来る人が立ち止まりもせず奥のトレイルへと消えていく。不思議に思いついていってみると。さっき写真を撮った滝なんて目じゃない、巨大な滝が!これだったのね!あー、最初の滝だけで帰らなくて良かった(笑)。

パラダイス・インに到着

Mount Rainier

パラダイス・インの玄関

いい汗をかいた後、いよいよパラダイス・インにチェックイン。宿泊者はインの前の駐車場に停められるはずが、ちょっと遅めのチェックイン(4pm)になったせいもあって、駐車場は満車。なので、宿泊者というパスをもらい、パラダイスの日帰り訪問者用(Day Visitor)の駐車場に停めるはめに。車から荷物を降ろすときだけ一時的だったら入り口の前に停めてもいいよと言われましたが、荷物を降ろしたら一人は荷物と待ってて、もう一人は駐車場を探しに行かなくてはなりません。でも、午後5時までのお茶とクッキータイムにはぎりぎり間に合いました。

お部屋は本当に小さいマッチ箱のような部屋。必要最低限なものだけしかありません。もちろん、テレビもインターネットのアクセスもなし。パラダイス・インにはファンシーなダイニング・ルームもありますが、Yelp でのコメントによると、「値段は高いし、サービスもゆっくり」だそう。なので、私達は来る途中に買ってきたサンドイッチと持ってきたカップラーメンを部屋でいただきました。

Mount Rainier

雷鳥を見つけて大騒ぎ!

そして、「せっかくパラダイス・インに泊まるのだから、夕日を見に行こう!」とみんなで張り切って外に出たのですが、Comet Falls にいたときにはあんなにいい天気だったのに、パラダイス・インの周りはだんだんガスが出てきました。とりあえず、山の天気は変わるかもしれないと、スカイライン・トレイルを歩き始め、マーモットや雷鳥を見つけて大騒ぎしましたが、周りの霧はどんどん厚くなる一方。とうとうあきらめてホテルに帰ることにしました。

部屋にテレビがなく、インターネットのアクセスもなければ、携帯電話も使えない上、部屋が小さい。そのためか、たくさんの人がロビーの1階や2階でボード・ゲームやトランプをしたり、本を読んだりして過ごしていました。パラダイス・インが主催する夜の行事(レンジャーの話や子供のためのベッド・タイム・ストーリーなど)も時々あるようなので、チェックしてみてください。

Mount Rainier

メンタリストの妙技に唸る

私たちの友人は手品が趣味で(自称メンタリスト)、老人ホームでショーをしたりするほどの腕前なので、私たちに楽しい夜のエンターテーメントを提供してくれました。

その晩はシャワーを浴びて寝ることにしたのですが、朝早く起きるのはいやだという1人を除く全員にとって、夕日を見られなかったのが心残り。なので、再挑戦で朝日を見に行くことに。でも今晩のあまりにも深い霧で、3人の頭の中にも、せっかく早く起きても同じことになるのではという懸念が。とりあえず日の出の30分前にロビーに集合するという中途半端な約束をして寝ることにしました。

Mount Rainier

翌日(日曜の朝)

Mount Rainier

インを出たときはまだ暗かったのですが、昨日レンジャーから聞いた朝日を見る場所 Lakes Trails に向けて歩き出すと、空はどんどん明るくなってきました。すると、まだ薄暗い空に、昨日はまったく見えなかったマウント・レーニアが、くっきりと見えるではないですか。

おおお、これが昨日まったく見えなかったんて・・・。でも今こんなに空がくっきりということは、日の出も見えるはず。が、急ぎだしたときはもう遅かった。半信半疑で30分しか余裕を持たなかった私達、途中で日の出を迎えることに。そして、もうちょっとで見えそうだったのに、太陽は山の向こう側へ。あーあ。でも、人がほとんどいないトレイルで、目の前に見えるマウント・レーニアを独り占めにしてるようでとっても満足。早起きした甲斐がありました。

その後、ホテルに戻り、朝ごはんに持ってきたマフィンとコーヒーを飲み、寝坊組も一緒にもう一度ホテルの周りを散歩して(この時間にはもうすでにたくさんの人がトレイルに出てました)、鹿にも出会い、名残りを惜しみながら午前11時ぎりぎりにチェックアウトして帰路に着きました。帰りに寄ったリフレクション・レイクもきれいでした。

あーあ、また来るよ!

Mount Rainier

ここで告白してしまいますが、アウトドア好きな私なのに、幼い頃にガールスカウトのキャンプで肺炎になりかけて以来、実はキャンプがあまり得意ではありません。マウント・レーニアの近くにもキャンプ場がありますが、そんなわけでキャンプせずにマウント・レーニアに泊まるという経験ができるパラダイス・インは、私にとっては忘れられない思い出となりました。

前回も書いたように、パラダイスの周りには数え切れないほどのトレイルがたくさんあります。なので、パラダイス・インに泊まって、自分のレベルにあわせたプランを立てられます。朝早く出発してキャンプ・ミュアーを目指してもいいだろうし、周りを散歩してゆっくり過ごすのもいいでしょう。

Enjoy the stay!

パラダイス・イン情報

  • レーニア国立公園内にあるので、宿泊料の他に公園への入場料が別途必要です。
  • パラダイス・ビジター・センターの隣にあり、シアトルから2時間ちょっとかかります。
  • 早めに予約すれば家族用の大きな部屋もあります。
  • パラダイス・イン周辺のトレイルはこちら
公式サイト マウント・レーニア国立公園パラダイス・イン
公園の入園に
必要な許可証
車1台につき$15
America the Beautiful というパス($80)、またはマウント・レーニアだけのシーズンパス(年間$30)も購入できます。夏は入場料を払う料金所に車の列ができます。パスの情報はこちら
その他 犬の同伴不可(国立公園への犬の同伴は禁止されています)

掲載:2014年5月 更新:2021年5月 リンク先のURLを差し替え

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