マウント・レーニア国立公園 - 米国で5番目に古い国立公園

マウント・レーニア

© Jerry Sanchez | Dreamstime.com – Flower and Mountains

行き方:
マウント・レーニア国立公園へ行く公共交通機関はないので、車かツアーで行くことになる。車の場合、シアトルから公園南側のニスカリー・エントランス(Nisqually Entrance)を通ってパラダイスまでは約2時間半(99マイル)、シアトルから公園東側のサンライズまでは約3時間。サンライズとパラダイスは舗装道路でつながっており、片道約1時間。日が長い夏なら午後8時~午後9時まで明るいが、秋の夕方などに急に暗くなった山道は危険なので、できるだけ運転を避けるのがおすすめ。

観光のベスト・シーズン:
マウント・レーニア国立公園は年中オープンしているが、観光に最適な季節は通常7月中旬~8月下旬。パラダイスは特に人気があるので、早く到着するのがおすすめだ。冬季には積雪などのためロングマイヤーとパラダイスに行くニスカリー・エントランスからしか入ることができない上、高い標高にある道路とトレイルが閉鎖される。パラダイスも積雪があり、通常7月中旬までトレイルに雪が残っているので、しっかりした靴をはいていても歩きにくい。雪解けはサンライズの方が早いので、シーズン初期のころのハイキングにおすすめだ。秋は美しい紅葉が楽しめ、空気が澄んでいる。何よりも上に積もった雪が解けて青く光る氷河を見ることができるのが魅力だ。

マウント・レーニアの概要

シアトル市の南東約85マイル(約140キロ)のところにある、ワシントン州を東西に分断するカスケード山脈の最高峰。14,410フィート(4,392メートル)の標高を誇り(世界21位)、頂上から四方に向けて放射状に伸びる40あまりの氷河はアメリカ本土最大規模だ。空気の澄んだ天気の良い日は万年雪と氷河に覆われたその美しい姿をあちこちから見ることができる。

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米国議会図書館の公式サイトによると、ネイティブ・アメリカンが “Tah-ho-mah”(snowy mountain)と呼んでいたこの山は、地図を作成するためにこのあたりを調査していた探検家のバンクーバー船長が “発見” し、友人のピーター・レーニア(Peter Rainier)提督にちなんで “Rainier” と名付けたという。その後、富士山に似たその姿から、日系アメリカ人に「タコマ富士」と呼ばれるようになった。エベレストとほぼ同じ傾斜であるため、毎年何人もの登山家が登頂に挑戦するが、2008年から2013年にはその56.8%しか成功していない。(National Park Service 調べ)。

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マウント・レーニアは、活火山(active volcano)である上、主に1ヵ所の火口から噴火を繰り返し、溶岩と火山火山砕屑岩が降り積もってできた、円錐形に近い形の成層火山(stratovolcano)でもある。米国国立公園の公式サイトによると、火山活動が始まったのは、50万年前から100万年前。最も最近の噴火は19世紀前半で、大規模な噴火は1,000年にわたって起きていない。火山活動によってすぐに何らかの問題が起きる可能性は低いと見られているが、前述のように傾斜がきつく、大部分が氷雪に覆われているため、火山活動が活発になれば結果的には周辺地域に大きな影響を与えると予想されている。

ハイキング・登山

マウント・レーニア国立公園には無数のハイキング・トレイルがあり、すべてのトレイルをあわせるとその長さは300マイル(約480キロ)にもなる。中でも、マウント・レーニアの周囲を93マイル(約149キロ)の行程で約2週間かけて一周するワンダーランド・トレイルは、山をさまざまな角度から見ることができるほか、大自然を満喫できるコースとして人気が高い。

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パラダイスのトレイル

  • ニスカリー・ヴィスタ・トレイル(Nisqually Vista Trail)
    (全長1.2マイル(約1.9キロ)起伏200フィート、所要時間45分)
    きちんと舗装されたトレイル。マウント・レーニアの雄大な姿とさまざまな野生の草花を見ながらの散歩といった感じだ。途中、この山では5番目に大きい氷河のニスカリー・グレーシャー全体を見ることもできる。夏季にはレンジャーがいろいろな説明をしてくれる無料ツアーもある(ツアー開始時間はビジター・センターで確認すること)。

  • デッド・ホース・クリーク・トレイル(Dead Horse Creek Trail)
    (全長2.5マイル(約4キロ)、所要時間1.5時間)
    ニスカリー・ヴィスタ・トレイルの起点の右横から始まり、グレーシャー・ヴィスタまで平坦な箇所と上り坂が続くトレイル。ニスカリー・ヴィスタよりも変化に富んだ地形と、遠くはマウント・セント・へレンズまで見渡せるパノラマ・ビューが楽しめる。きちんと舗装されているので、少し大変な思いをしても登る価値はあるだろう。標高差は400フィート。

  • スカイライン・トレイル(Skyline Trail)
    (全長5マイル(約8キロ)、所要時間4時間)
    グレーシャー・ヴィスタとパノラマ・ポイントまで続くトレイル。マウント・アダムス、マウント・セント・へレンズ、そしてニスカリー・グレーシャーを見渡すことができる。デッド・ホース・クリーク・トレイルとはクリークを隔ててほぼ平行に設置されているが、傾斜は比べ物にならないほど急なため、運動をしていない人には非常にきつい。スカイライン・トレイルとつながる地点までは前述のデッド・ホース・クリーク・トレイルがおすすめだ。

サンライズのトレイル

  • エモンズ・ヴィスタ・トレイル(Emmons Vista Trail)
    (全長0.5マイル(約0.8キロ)、所要時間0.5時間)
    駐車場の南側から出発し、エモンズ・グレーシャーを見ることができるトレイル。ストローラーでも問題なし。

  • ネイチャー・トレイル(Nature Trail)
    (全長1.5マイル(約2.4キロ)、所要時間1時間)
    駐車場の北側から出発し、草花とマウント・レーニアの雄大な姿を眺めることができるトレイル。

なお、ハイキングとクライミング(登頂)はまったく別のレベルであることを認識しておこう。標高1万フィート(約3千メートル)のキャンプ・ミュラーや標高1万4,410フィート(4,392メートル)の頂上まで登るのは、訓練を要するクライミングにあたる。

  • キャンプ・ミュラー(Camp Muir)
    (全長9マイル(約14.4キロ)、所要時間6~8時間)
    スカイライン・トレイルをぺブル・クリーク(Pebble Creek)まで2.3マイルを登ると、ミュラー・スノーフィールド(Muir Snowfield)の起点に着く。ここから2.2マイルは雪に覆われた斜面を標高約1万フィートまで登ることになる。初心者向きではなく、事前にもトレーニングが必要だ。

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ニスカリー・エントランス
(公園南西)

1899年3月2日に米国で5番目の国立公園として一般にオープンしたマウント・レーニア国立公園。総面積235,625エーカー(95,354ヘクタール:954平方キロ)を誇り、その97%が自然環境保護区域に指定されている。その中心をなすのはマウント・レーニアで、下記の4つの出入口がある。

1)ロングマイヤーとパラダイスにつながるニスカリー・エントランス(Nisqually:南西)
2)公園南東部の123号線からオハナペコシュ(Ohanapecosh)のビジター・センターを経由して入るスティーブンズ・キャニオン・エントランス
3)公園北東部のサンライズに続くホワイト・リバー・エントランス(White River)
4)公園北西部のカーボン・リバー・エントランス(Carbon River)

最も人気が高いのはロングマイヤーとパラダイスにつながるニスカリー・エントランス。園内には147マイルの道路と240マイルのトレイル(登山道)があり、本格的なクライミングからカジュアルなハイキングやピクニックなどを目的に、毎年約200万人もの人々が訪れる。ほとんどのエリアでは制限時速35マイル(約56キロ)なので注意しよう。

入園料・使用料

最新の情報は National Park Service の公式サイトで確認しよう。

ビジター・センター

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ヘンリー・M・ジャクソン・ビジター・センター (パラダイス)

マウント・レーニア国立公園にあるビジター・センターは現在3ヶ所。このうち標高5,400フィート(1,647m)のパラダイスにあるヘンリー・M・ジャクソン・メモリアル・ビジター・センターにはパラダイス・インというホテルがある(写真右)。パラダイスの駐車場が満車であればライトがつけられる標識がロングマイヤーからパラダイスに向かう12マイルの途中の右手に設置されている。

各ビジター・センターの最新の開館日時はこちら

ロングマイヤー・ミュージアム

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ロングマイヤー歴史地区にあるロングマイヤー・ミュージアムは、1928年にオープンした、国立公園サービスでは最も長い歴史を持つ小さな博物館。すぐそばにある National Park Inn にはレストラン・土産物店・宿泊施設がある。最新の開館日時はこちら

【所在地】 レーニア山南西部麓にある二スカリー入口の6マイル東 標高2,700フィート
【電話】 (360) 569-2211 内線 3314

ウィルダネス&クライミング・インフォメーション・センター

登頂やバックカントリーでのキャンプについての詳細は、ウィルダネス&クライミング・インフォメーション・センター(Wilderness & Climbing Information Centers)で入手しよう。最新の開館日時はこちら

キャンプ場

マウント・レーニア国立公園には、合計6つのキャンプ場がある。一部は先着順だが、オンラインや電話で予約できるところもある。広大な国立公園ながら、水道やトイレなどが完備されているところもあり、使用料金もリーズナブル。詳細はこちら

その他の宿泊オプション

Paradise Inn
パラダイス・イン

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マウント・レーニア国立公園南西の標高5,400フィート(1,645メートル)に位置するパラダイスにある大型ホテル。1916年に完成し、1987年に米国国定歴史建造物に指定された。2006年半ばから約2年間にわたり閉鎖され大規模な改修工事が行われた後、2008年5月に再オープン。121室の客室があり、館内にはレストラン、カフェ、土産物屋がある。詳細はこちら

National Park Inn
ナショナル・パーク・イン

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マウント・レーニア国立公園の南西に位置するロングマイヤー歴史地区のこじんまりしたホテル。標高2,700フィート。25室の客室があり、レストラン、土産物屋、郵便局がある。詳細はこちら

更新:2017年8月

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