シアトルといえば、豊かな海の恵みを誇るシーフードの街。地元の海やアラスカ、東海岸や日本などから届く新鮮な魚介類を使った寿司は、地元でも特に人気のグルメ。市内や郊外には、日本で修行をした寿司職人や、そうした寿司職人のもとで修行した寿司職人が腕をふるう本格派の寿司店が多く、伝統的な江戸前寿司から創作系ロールまで、多彩なスタイルが楽しめます。この記事では、地元で評判の高い寿司レストラン20選を厳選してご紹介します。
Sushi Kashiba 加柴寿司
京都出身で日本の銀座で修行して経験を積み、1960年代に移住した寿司職人・加柴司郎さんが率いる名店。根強いファンが多く、2011年に出版した著書 『Shiro: Wit, Wisdom and Recipes from a Sushi Pioneer』 で全米に知られる存在に。「料理界のアカデミー賞」と言われるジェームズ・ビアード賞のセミファイナリストに3回ノミネートされています。テーブル席とカウンター席が選べますが、人気店なので予約おすすめ。一品ずつでも、おまかせでも注文できます。 [もっと詳しく]
Takai by Kashiba 高井
日米で豊富な経験を持つ寿司職人の高井潤(たかい・じゅん)さんが独立し、2022年の秋にベルビューに開店した高級寿司店。京都で修業し、横浜や東京で経験を積んでいた高井さんは、1960年代にシアトルに初めて江戸前寿司を持ち込んだことで知られる寿司職人・加柴司郎さんに腕を見込まれ、2012年にシアトルへ。「私自身の経験と、司郎さんの経験をコラボし、江戸前寿司の伝統の味を、シアトルの地元の食材や日本などの食材を使って伝えていきたいと思っています」。
Sushi Kappo Tamura 田むら
京都出身の北村太一さんが2010年7月に開店しました。木をふんだんに使った和の空間で食事が楽しめます。地元産・天然・オーガニックの食材にこだわり、屋根の上に造られた庭で野菜やハーブも栽培しています。2018年・2019年には「料理界のアカデミー賞」と言われるジェームズ・ビアード賞のセミファイナリストに選出されました。 [もっと詳しく]
Ltd Edition Sushi リミテッド・エディション・寿司
2021年12月にキャピトル・ヒルに開店した『Ltd Edition』。DJから寿司店の経営者・職人となった塚崎啓司さんと、テニス留学を経て料理の道に入った寿司職人の小林純さんが厳選した天然の魚介類を使った寿司をおまかせでいただくことができます。カウンター席とテーブル席があり、1日32人まで。予約はTockで月次リリースの案内がありますが、すぐに満席になる人気ぶりです。インタビュー記事「「シアトルを盛り上げることに貢献したい」 Ltd Edition 経営・塚崎啓司さん、寿司職人・小林純さん」もぜひご一読ください。
Sankai 山海
2019年にシアトル郊外のエドモンズ市に開店。オーナーの中の中野隆一さんは岐阜県出身。1992年にシアトルのレストランに就職して以来、ずっとシアトルで寿司を握り、シアトルを代表する寿司職人の一人として根強いファンがついています。メニューはロールから握り、地酒・サイダー等まで幅広く、ハッピーアワーもあり。[もっと詳しく]
Nishino 西野
日本食レストランと言えばまだまだヤキソバやテリヤキが定番だった1995年に、京都府出身の西野達也さんが開店した『西野』。伝統的な寿司に加え、オリジナルのソースやローカルの材料にこだわった料理がたくさんの常連客を惹きつけています。落ち着いた記念日利用から日常使いまで。おまかせも人気。 [もっと詳しく]
Shiro’s Sushi しろう寿司
伝統的な江戸前寿司が食べられるシアトルのすし処。2025年で開店30周年。地元の旬を大切にするという江戸前寿司のスピリットを基本に地元の食材をふんだんに取り入れた寿司が味わえます。 [もっと詳しく]
I Love Sushi on Lake Bellevue アイラブ寿司・オン・レイク・ベルビュー
1986年に開店した人気店。当時のベルビューは寿司店どころか日本食も珍しい状況でしたが、今では大きなカウンターで寿司職人が寿司を握るのも珍しくなくなりました。おまかせも楽しめるので、誕生日やアニバーサリーといった特別な日はもちろん、接待などにも喜ばれます。豊富に揃った日本酒や焼酎などが楽しめるバーもあり。ジェネラル・マネジャー&ヘッド寿司シェフの島津修平さんのインタビュー「職人は、日本の文化を伝える大切なメッセンジャー」もぜひご一読ください。
I Love Sushi on Lake Union アイラブ寿司・オン・レイク・ユニオン
レイク・ユニオンに面したレストラン。地元の食材にこだわった日本食と寿司が味わえます。子供連れでも行きやすい店として人気があります。
Momiji もみじ
キャピトル・ヒルのおしゃれな日本食レストラン。伝統的な日本食から創作料理まで幅広いメニューがウリ。瓦屋根の建物と日本庭園の小さな中庭は、ここがシアトルだということを忘れてしまいそう。日本人の照明デザイナーによる照明をあしらったインテリアにもこだわりが感じられます。
Sushi Suzuki
2023年1月にシアトルのマディソンに開店した、寿司専門店。オーナーシェフの鈴木さんは長年にわたり日本で和食の腕を磨き、新たな活躍の場を求めてシアトルへ。名だたる寿司店で働きながら、「西洋文化をより深く理解するようになった」と振り返ります。この隠れ家的な店では、江戸前寿司の概念を拡張し、モダンで西洋的なひねりを加えたおまかせの寿司が楽しめます。
Kisaku 喜作
岐阜県出身の中野隆一さんが2002年に開店し、2018年に新しいオーナーに引き継がれました。都市公園として人気のグリーン・レイクからすぐの Tangletown と呼ばれるエリアにあり、地域に密着したレストランとしてにぎわっています。子供連れでも行きやすい店です。
Sushi Wataru 航寿司
Sushi Kashiba を経営する加柴司郎さんのもとで経験を積んだ寿司職人の汲田航太郎(くみた・こうたろう)さんが2015年11月に開店しました。地元産・20席の店舗では、伝統的な江戸前寿司のほか、おまかせが楽しめます。 [もっと詳しく]
Toyoda Sushi 豊田寿司
シアトル北部にある豊田寿司(Toyoda Sushi)は、地元で長年親しまれている家族経営の日本食レストランです。フレンドリーで温かみのあるサービスと、ボリュームたっぷりのネタが大きい握り寿司が評判。常連客の多くが「まるで日本の町の寿司屋のよう」と語るほど、居心地の良い雰囲気が魅力です。新鮮な魚介を使った寿司やロールのほか、天ぷらなどの一品料理も人気。気取らず本格的な寿司を楽しみたい方におすすめの一軒です。
Japonessa ハポネサ
ダウンタウンに店舗を構える『Japonessa』(ハポネサ)は、創作寿司で知られる人気レストラン。地元の若者や観光客に人気が高く、ロール寿司にはハラペーニョやチリソースなどを大胆に組み合わせた一品も。モダンな雰囲気の店内で、シアトルらしい寿司体験が楽しめます。
Mashiko 益子
ウェスト・シアトルにある『Mashiko(益子)』は、シアトル初の「サステナブルな魚介のみを使用する寿司店」として知られる店。1994年の創業以来、地元の食材や持続可能な方法で収穫された海産物を使用することに強いこだわりを持っており、おまかせ(シェフのおすすめコース料理)をはじめ、季節やサステナブルな食材を活かしたさまざまな料理が楽しめます。
Fujiwara 藤原
2023年秋、念願の独立を果たした藤原盛次さんが経営する店。30歳になる手前で料理の道に入り、オレゴン州ポートランドを経てシアトルに落ち着き、さまざまな日本食レストランで経験を積んできました。「わさびは抜いても、真心は抜かない」を信条とする藤原さんのインタビューはこちら。2024年半ばに移転のため休業。2025年10月時点でベルビューへの移転準備中。
Izumi いずみ
シアトル郊外で本格的な寿司が食べられるレストラン。店内は木をふんだんに使った和風のインテリア。てんぷらやすき焼きなどの定食・一品料理もあります。
Nakagawa Japanese Restaurant 中川
オーナーの伊勢純一郎さんは、高校時代からさまざまな形態のレストランで経験を積み、2022年に経営者に。かしこまった高級店ではなく、手ごろな価格で寿司を食べられる雰囲気のカジュアルな店。おまかせの10ピースの握りが人気。伊勢純一郎さんのインタビューは「自分も楽しみながら、お客さんが気軽に来られる、楽しい店を」でどうぞ。
Miyabi Sushi 雅
シアトル・タコマ国際空港の近くにある 『Miyabi Sushi(雅)』は、にぎやかな雰囲気で寿司が楽しめる日本食レストラン。日本人シェフによる丁寧な仕事と、新鮮な魚介の旨味を引き出す繊細な握りが魅力です。ランチの寿司定食やディナーのおまかせも好評で、ビジネス会食からファミリーディナーまで幅広く利用されています。