今年9月〜来年1月に弱いラニーニャ発生の可能性
現在、太平洋はENSO中立の状態が続いていますが、2025年の秋から初冬にかけて一時的に弱いラニーニャが発生する可能性が指摘されています。予測モデルでは、9月〜翌1月にかけてNiño-3.4指数が−0.5℃以下となる見込みがやや優勢ですが、長続きはせず再び中立に戻ると考えられます。ラニーニャ期はワシントン州など太平洋岸北西部で平年より涼しく湿りやすくなる傾向がある一方、南西部では乾燥が強まる傾向があります。ただし、今回は短期かつ弱いと見込まれるため典型的な影響は限定的で、不確実性も大きいとされています。次回の発表は9月11日の予定。詳細は NWS(国立気象局)の公式サイトでご覧ください。
T-Mobile、ベルビューなどで合計121人を解雇
T-Mobile(本社:ワシントン州ベルビュー)は15日、ベルビュー・ボセル・スノコルミーでの解雇を発表しました。ワシントン州雇用保障局(Employment Security Department, ESD)による企業人員整理に関する告知(WARN)によると、今回のレイオフの対象となるのは121人(10月13日開始)。GeekWire などによると、同社は U.S. Cellular(UScellular)の無線通信事業を買収し、従業員・資産を追加取得したことによる組織再編の一環で、ソフトウェアエンジニアリング、テクニカルサービス、サイバーセキュリティ、プロダクトマネジメントなどの IT 関連職が対象です。同社は2024年12月31日時点での雇用者数は約7万人で、シアトル地域では8,000人近くを雇用しています。
シアトル最大級のアートセンター、Cannonball がベルタウンにオープン
シアトルのベルタウンに、66,000平方フィートを誇る現代アートセンター「Cannonball Arts」がオープンしました。かつてのBed Bath & Beyond店舗(1930 3rd Avenue, Seattle)を再利用した同施設は、シアトル最大級のアートスペースとして注目を集めています。館内では、鏡を使った参加型展示「Mirror, Mirror」や巨大なスカルプチャー「Toxic Beauty」、半空中に浮かぶクジラの骨格など、体験型のインスタレーションが楽しめるほか、ローカルのアーティストや先住民族アーティストと協働する文化的表現の発信拠点としての役割も担います。美術館、アミューズメント、ナイトライフを融合させた独自の空間は、年間を通じて展示やイベントを開催予定。詳細は公式サイト参照。
シアトル観光、2025年は国際宿泊客が27%減少予測 完全回復は2028年に
経済分析会社 Tourism Economics(Oxford Economics 傘下) によると、2025年のシアトルへの国際宿泊観光客数は前年比27%減少すると予測されます。これは米国主要都市の中で最大の減少幅で、最大の要因はカナダからの旅行者が減少していること。2026年のワールドカップ開催が回復の後押しとなる見通しですが、完全な回復は2028年になる見込みです。
FIFAワールドカップ2026™ ボランティアの公募を開始
2026年6月から7月にかけて、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国で開催されるFIFAワールドカップ2026™。この世界最大級のサッカーイベントを支える公式ボランティアプログラムの募集がついに始まりました。大会史上最大規模となる約65,000人のボランティアは、スタジアムやファンフェスティバル、空港、ホテルなど、各地の会場運営や来場者サポートに配置されます。
シアトル・タコマ国際空港で逃走した収容者を再逮捕 DOCが再発防止策を検討
8月12日夜、ワシントン州更生局(DOC)の職員2人が移送していたジョン・ニノ容疑者(20)がシアトル・タコマ国際空港で逃走。シアトル・タイムズによると、手首は手錠をされていたものの足首はされておらず、駐車場4階からライトレール駅経由で逃げ、翌13日にタコマで再逮捕されました。ニノ容疑者は、2018年(当時13歳)にキング郡で2級強盗罪で有罪、2024年に銃器所持2件の令状が発行されており、電子監視下でGPS装置を外して逃走した経歴(2級脱走罪で起訴)があるほか、2024年にはサーストン郡での2級強盗罪で有罪となった後、担当更生官との面会を欠席して逃走、ニューメキシコ州で逮捕され、シアトルへ移送途中でした。
機内では足首拘束は禁止されていますが、空港内では移送機関の判断に委ねられています。DOC監督下での空港脱走は過去10年以上なく、全米でも脱走は連邦刑事事件の0.5%未満。KOMO は、今年同空港での脱走は3件目で、1件は民間業者、1件はICE職員による移送中に発生したことから、DOCは見直しを行い、再発防止策や空港への事前通知を検討していると報じています。
シアトル都市圏の物価動向 短期で急上昇、食品とエネルギーが大幅上昇
シアトル〜タコマ〜ベルビュー都市圏のインフレ率は2024年6月から2025年6月までで2.7%と全米平均並みでした。しかし、労働統計局(BLS)の7月15日付の発表によると、直近2ヶ月(4月〜6月)では1.4%上昇し、主要都市の中で最も急激な伸びを記録。特に、食品とエネルギーの値上がりが顕著で、食品全体では2ヶ月で1.5%、前年比で4.8%上昇しました。内訳を見ると、食料品(家庭用)は前年比5.3%、外食は3.9%上昇しています。エネルギーは2ヶ月で4.0%上昇し、そのうちガソリン価格は2.4%の上昇となりました。こうした短期的な急騰を背景に、調査会社 WalletHub は労働統計局の消費者物価指数(CPI)を基に、直近2ヶ月と過去1年の比較から算出した分析(8月12日発表)で、シアトル・タコマ・ベルビュー都市圏を「全米23都市圏で最もインフレ問題が大きい地域」と評価しました。年間の物価上昇は全国並みに抑えられているものの、短期間での食費・エネルギー費の負担が大きくなっています。
2025年7月のICE逮捕件数、ワシントン州で25%減少も依然高水準
2025年7月のワシントン州におけるICE(U.S. Immigration and Customs Enforcement:米国移民税関執行局)による逮捕件数は218人で、6月の275人から25%減少したものの、2023年9月以降では6月に次ぐ高水準となっていると、シアトル・タイムズが報じました(カリフォルニア大学の「Deportation Data Project」)。国土安全保障省がシアトル・タイムズに提供したデータによると、全米の逮捕件数は6月は約3万1,000件でしたが、7月は約2万8,000件と減少。ワシントン州の7月の内訳は、犯罪歴なし42%(6月:56%)、有罪判決あり38%、起訴中20%。減少の背景には犯罪歴なしの対象が減少していることがありますが、依然として犯罪歴のない人が逮捕されていることがわかります。その他の要因として、収容施設の満員、世論の変化などが指摘されています。今年に入ってから ICE はワシントン州で1,032人を逮捕しました。
ワシントン州、2024年の逮捕者の5.6%は少年(18歳未満)
FBIデータを分析したWASPCによると、2024年のワシントン州全体の逮捕者の5.6%は少年(18歳未満)でした。また、飲酒運転(DUI)での逮捕者は合計24,764人で、そのうち少年は182人でした。
ワシントン州 2024年犯罪統計(WASPC発表)
2024年、ワシントン州の犯罪発生件数は全体的に減少しました。特に殺人件数は前年比18.8%減少し、暴力犯罪や財産犯罪も軒並み減少しています。一方で、薬物関連や銃器違反などの社会に対する犯罪(Crimes Against Society)は前年比31.0%増加しました。
犯罪分類 | 2023年件数 | 2024年件数 | 前年比 |
---|---|---|---|
殺人 | 384件 | 312件 | -18.8% |
暴力犯罪 | 31,441件 | 29,036件 | -7.6% |
対人犯罪 | 110,989件 | 110,065件 | -0.8% |
財産犯罪 | 356,438件 | 308,506件 | -13.4% |
社会に対する犯罪 | 21,360件 | 27,973件 | +31.0% |
「Crime in Washington 2024」年次報告(2025年7月28日発表)
- 殺人件数の大幅減少:312件と前年より72件減少。依然としてパンデミック前より高水準ですが、改善傾向が明確。
- 財産犯罪の減少:窃盗が全財産犯罪の44.6%、器物損壊21.4%、自動車盗難11.0%を占めますが、いずれも減少。
- 社会に対する犯罪の増加:薬物関連・銃器違反の増加が顕著で、治安政策上の課題に。
- 対人犯罪:約50%は DV。
- 警察官数の少なさ:人口1,000人あたり1.38人と全米で最下位(51位)。全米平均は2.31人。
ワシントン州西部の大部分に高温注意報(Heat Advisory)
8月10日、ナショナル・ウェザー・サービス(国立気象局)はシアトル大都市圏を含むワシントン州西部の大部分に対し、高温注意報(Heat Advisory)を出しました。最高気温は85〜90°F(29.4〜32.2℃)に達する可能性があります。水分補給、涼しい場所での待機、日光の回避、軽い衣服の着用、屋外活動の時間帯調整などの対策が呼びかけられています。
- 期間:8月12日(火)午後10時まで
- 予想内容:
- 中程度の熱関連疾患(heat related illness)のリスクあり
- 特に冷房のない方や水分補給が不十分な方にとってリスクが高くなるので注意
ワシントン州東部に高温警報(Extreme Heat Warning)
ワシントン州東部やオレゴン州中央部などの広範囲に対し、高温警報(Extreme Heat Warning)が出されています。十分な水分補給、冷房の利用、直射日光を避ける行動、屋外活動を早朝や夕方に変更、軽装の着用、休憩の頻度向上などが推奨されています。また、熱中症の兆候が現れた場合はすぐに救急対応をする必要があります。
- 期間:8月12日(火)午後10時まで(一部の地域では午後8時までの区間もあり)
- 予想内容:
- 極めて危険な高温 99〜102 °F(37〜39 °C)により、中程度から局地的に重大な熱関連疾患のリスクあり
- その他の地域では100〜103 °F(38–39 °C)という非常に高い気温が予想され、重大な熱中症リスクあり
イチロー氏、同じ背番号「51」をつけていたランディ・ジョンソン氏と始球式
8月10日、イチロー氏は前日の式典でシアトル・マリナーズの永久欠番となった背番号「51」のユニフォーム姿で、T-Mobile Park で行われたタンパベイ・レイズ戦の始球式に挑みました。捕手を務めたのは、かつてマリナーズで同じ背番号「51」を背負い、殿堂入りも果たした伝説的投手ランディ・ジョンソン氏。ジョンソン氏の背番号「51」もマリナーズの永久欠番となることが決定しており、式典は来年に予定されています。背番号「51」を受け継いだ2人のレジェンドが共演したこの始球式は、マリナーズ史に刻まれる歴史的瞬間となりました。