トム・ハンクスとメグ・ライアンが共演して大ヒットしたラブコメ。当時、トム・ハンクスは37歳、メグ・ライアンは32歳。大部分がシアトルで撮影され、「あの映画の舞台になった街」と話題になりました。当時のシアトルの街並み、今も変わらないパイク・プレース・マーケットの様子など、ローカルも楽しめるポイントが散りばめられています。
- 製作年:1993年
- 監督:ノーラ・エフロン
- 出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ロス・マリンガー、ロージー・オドネル、ビル・プルマン
- レーティング:PG(言葉遣いに一部配慮が必要)
- ジャンル:ロマンティック・コメディ
あらすじ
妻を亡くした悲しみに暮れるサム(トム・ハンクス)は、8歳の息子ジョナ(ロス・マリンガー)と心機一転とばかりにシアトルへ引っ越します。しかし、やはりそう簡単に明るくなれない父親を見かねたジョナは、クリスマスも近いある晩、「お父さんに新しい女性を見つけて」と、ラジオの人生相談に電話。そんなジョナに怒るサムも、次第にその気持ちを理解し、亡くなった妻への愛をラジオ番組で切々と告白するのでした。
たまたまこのラジオ番組を聴いていた東海岸のメリーランド州ボルチモアに住む新聞記者アニー(メグ・ライアン)は、婚約者ウォルター(ビル・プルマン)がいるにも関わらず、サムのことが気になって仕方がありません。ついに「バレンタインデーに、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディングで会いましょう」とサムに手紙を書きますが、その頃サムは友人の紹介で知り会った女性とデート中。アニーの手紙にインスピレーションを感じたジョナが、「この人がいい!」とリクエストしても耳を貸しません。そして、婚約者に取材と偽り、はるばるシアトルへ飛んだアニーは・・・。
主なロケ地
©︎Alabastro Photography
- レイク・ユニオンのボートハウス
サムとジョナが暮らす素敵なボートハウス。レイク・ユニオンにはこのようなボートハウスがたくさんありますが、外観は実際の建物を使用し、内装はシアトル・テニス・センターに設営されたスタジオで撮影されました。 - パイク・プレース・マーケット(Athenian Inn, 1517 Pike Place)
サムと同僚がランチを楽しむ場面で登場。エリオット湾を見渡せる老舗レストランで、現在も訪れることができます。 - ダリア・ラウンジ(2001 4th Avenue, Belltown)
サムがデートで訪れるレストラン。シェフ、トム・ダグラス氏の代表的店舗でしたが2021年に閉店。地元の食文化を支えた名店です。 - アルカイ・ビーチ(Alki Beach, West Seattle)
サムとジョナが遊ぶ姿をアニーが目撃する印象的なシーン。現在も人気のビーチスポットです。 - アークティック・ビルディング(Dome Room)
大晦日のダンスシーンで登場。シアトルの歴史的建造物のひとつです。 - シアトル・タコマ国際空港(Sea-Tac Airport)
サムとアニーがすれ違う場面に使われました。 - その他:マグナソン・パークでは、エンパイア・ステート・ビルのセットが建てられ撮影が行われました。
撮影エピソード
撮影は1992年の夏に行われました。シアトルは秋から春にかけて雨が多いことで知られていますが、夏はほとんど雨が降らないため、作品では晴れやかな街の表情が強調されています。でも、秋から春にかけて雨が多くなるので、サムがシアトルに引っ越すと聞いた同僚が、「1年のうち9ヶ月は雨が降るところ」と言う場面があります。
サムが働く会社はどうやらベルタウンにあるという設定のようで、サムと同僚は 1st Avenue を北から歩いて Virginia Street を下り、パイク・プレース・マーケットに実在するレストラン、Athenian でランチを食べます。ここはエリオット湾が真正面に見えるレストランで、シーフードのメニューが豊富です。
アニーがシアトルのホテルでサムとの遭遇を女友達に電話するシーンでは、シアトルで創業したスターバックスのカップがわざわざ置かれています。
サムとジョナがレイク・ユニオンからボートに乗り、あっという間にウエストシアトルに着くシーンがありますが、これは地理的には不可能なルートです。
まとめ
『Sleepless in Seattle(めぐり逢えたら)』は、シアトルの街並みとともに描かれたラブストーリーとして、公開から30年以上経った今も多くの人に愛され続けています。レイク・ユニオンのボートハウス(boathouse)やパイク・プレース・マーケットなど、観光でも立ち寄れるスポットが多数登場しており、映画の世界を体感できます。