シアトル北部のバラード地区で撮影された1匹のアライグマ(ラクーン:raccoon)の映像が、SNS上で広く拡散され、注目を集めています。「Jimothy(ジモシー)」の愛称で呼ばれるこのアライグマは、胴体が短く見える特徴的な体型で、ヒョコヒョコと飛び跳ねるように歩く姿は、一度見たら忘れられません。
「Jimothy」の5秒動画が世界中に拡散
きっかけは2026年7月中旬、住民が住宅街の庭を移動するアライグマの短い動画をインスタグラムに投稿したことでした。その姿から動画は広く拡散され、シアトル市内では、地元のアーティストによる壁画の制作、「Jimothy」が障害物を避けるオンラインゲームのリリース、チャリティ商品の販売、割引の提供、売上金のフードバンクへの寄付などが始まっています。
「Jimothy」の話題は、ローカルだけにとどまりません。Reddit には「Jimothy」だけが話題の subreddit が立ち上げられ、パロディ表現などとともにインターネット上で取り上げられるようになりました。ニュース番組や米国以外でも話題になっています。
7月21日にはナショナル・ボブルヘッドドール殿堂&博物館が、「Jimothy」のボブルヘッドドールを発売すると発表。同博物館のオンラインショップで購入すると、今年12月には手元に届く予定です。
専門家は「ショートスパイン症候群では」とコメント
ワシントン州立大学(WSU)獣医学教育病院の専門家は、シアトル・タイムズの取材に対し、「公開されている映像から、このアライグマが生まれつき背骨が短い状態(ショートスパイン症候群に似た状態)である可能性がある」と指摘しています。ただし、直接体に触れての診察や検査は行われていないため、確定した診断ではありません。
専門家の分析によると、自分で移動する、木や柵に登る、エサを探して食べるといった行動が確認されており、現在の環境になじんで生きているとみられます。この「Jimothy」が赤ちゃんの時の映像という動画もインスタグラムに投稿されています。
野生動物保護当局(WDFW)からの見守り方のアドバイス
インターネット上での関心の高まりを受け、ワシントン州魚類野生生物局(WDFW)や専門家は、無理に近づいたり干渉したりしないよう呼びかけています。
- 近づいたり、捕まえようとしたりしないこと: 観察するときは十分な距離を保ち、追いかけたり捕まえようとしたりしない。
- エサをやらないこと: 人間の食べ物を与えると自然のバランスが崩れ、アライグマに悪影響を与えるため、エサやりはしない。
- そのまま静かに見守ること: 自分で生活できていることが確かめられているため、自然な状態のまま静かに見守ること。
2024年の秋、ワシントン州ポルスボ在住の女性が長期にわたりアライグマにエサを与え続けた結果、100匹以上のアライグマが家の敷地に集まり、助けを求める事態となった出来事は全米ニュースにもなりました。野生動物にエサを与えることは、特定の場所に動物が集まりすぎてしまう原因となり、近所とのトラブルや地域の生活環境を乱すことにつながります。地域の自然と安全を守るためにも、適切な距離を保って見守ることが求められます。
