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シアトル観光、2025年は国際宿泊客が27%減少予測 米国全体でも8.2%減少

©︎Visit Seattle/David Newman

経済分析会社 Tourism Economics(Oxford Economics 傘下)最新予測によると、2025年の米国全体の国際宿泊客数は前年比8.2%減少する見通しです。

この減少の背景には、貿易摩擦や入国規制、渡航警告などがあり、米国に旅行する意欲の低下につながっていると指摘されています。

米国全体で続く国際観光の減速

主な動向は以下の通りです。

カナダからの訪問者に依存度が高い都市は特に影響が大きく、シアトル(-26.9%)、ポートランド(-18.3%)、デトロイト(-17.3%)などで大きな減少が見られます。

シアトルは主要都市で最大の減少幅

オーバールックウォーク

シアトルでは、2025年の国際宿泊客数が前年比約27%減少すると予測されており、これは米国主要都市の中で最も大きな落ち込みとなります。Tourism Economics やシアトル市の Seattle Office of Economic and Revenue Forecast によると、最大の要因はカナダからの訪問者が大幅に減少していることです。

シアトルの財政への影響

シアトル市の発表によると、市の売上税収入は、レジャー・ホスピタリティ分野への依存度が高く、観光の減少は財政に直結します。2023年後半以降、観光関連分野からの売上税収の伸びは弱く、減少が長期化すれば財政運営への影響は避けられません。

回復の見通しと追い風

シアトル市によると、2026年には国際宿泊客数が増加に転じると予想されていますが、完全な回復は2028年の見込みです。

FIFA ワールドカップ開催による訪問者増加の予想

シアトルセンターのファン会場完成予想図
©︎ City of Seattle

2026年にはシアトルでもFIFAワールドカップの試合が6試合開催される予定で、約40万〜75万人の追加訪問者が見込まれています。

6月15日(土)グループステージ
6月19日(水)USAグループステージ アメリカ代表第2戦
6月24日(月)グループステージ
6月26日(水)グループステージ
7月1日(月)ラウンド32
7月6日(土)ラウンド16

まとめ

2025年の米国全体の国際訪問者数は、依然としてパンデミック前(2019年)比で15%減少すると予測されています。 Tourism Economics は July 2025 Inbound Outlook の中で、カナダ市場への依存度が高い都市ほど打撃が大きい一方、アルゼンチン、イタリア、台湾、日本、中国などからの旅行者は増加傾向にあり、市場の多様化が今後の回復に向けて重要だと指摘しています。さらに、シアトル経済予測局は2026年度の予算編成に向け、2025年10月に最新の観光・経済予測を発表する予定です。

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