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日米の医療の違い:店頭で買える「Over The Counter(OTC)」Drugs

Photo by Franki Chamaki on Unsplash

渡米するにあたり、日本の薬局で常備薬を買ってきた(または、念のため、日本の医師に処方してもらった)けれど、いざ薬を服用しようと思ったら、有効期限が切れていたり、何の薬なのかわからなかったりして、困ったことはありませんか?

Over The Counter(OTC)Drugs とは

ここアメリカでは、多くの薬を「Over The Counter(OTC)Drugs」(市販薬)として、ドラッグストアやスーパーの薬コーナーなどの店頭で購入できます。

薬局にはほとんどの場合薬剤師が常駐していますので、症状に対して適切な薬の選択や、初めて使う薬の効果、副作用などについて無料で相談できます。

保険料や処方箋薬の自己負担額が上昇した影響により、近年、OTC 薬の消費が増える傾向にあると言われています。

医療者からの処方箋が必要な処方箋薬(Prescription Drugs)とは異なり、誰でも買うことができます。

ブランド医薬品(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)

OTC 薬を含め、一般に医薬品には、その薬を開発した製薬会社が販売する「ブランド医薬品(先発医薬品)」と、ブランド医薬品の特許期間が終了した後に、ほかの製薬会社によって販売される「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」があります。

たとえば、解熱・鎮痛薬の「Tylenol(タイレノール)」という製品は、アセトアミノフェンが有効成分です。この場合、「タイレノール」がブランド医薬品、アセトアミノフェンを有効成分とした解熱・鎮痛薬がジェネリック医薬品となり、後者の方が割安で購入できます。

OTC 薬を使用するときの注意

OTC 薬を使用する際は、必ず説明書を読み、用法・用量を守りましょう。使用する人がアレルギー体質である場合、あるいは別の薬と併用する場合などは、命に関わる状態を引き起こす可能性もあります。また、特に7歳以下の乳幼児や妊娠中の方などは、使用する前に医療者に相談することをおすすめします。

OTC 薬の説明書の読み方

薬を使用する前は、パッケージに書かれている説明書きや同梱されている能書を読みましょう。また、薬を使用していて、指定された使用期間を過ぎても症状が改善しない場合は、医療者に相談することをおすすめします。パッケージにある注意書きの読み方の例です。

Active Ingredient有効成分の含有量およびその働き
Uses効能・効果
Warnings使用上の注意
Allergy alert考えられるアレルギー反応
Stomach Bleeding warning胃から出血する可能性がある
Do not useこの薬と併用してはいけない薬
Ask a doctor before使用前に医療者に相談する必要ある
When using this productいつ使用するか
Stop use and ask a doctor if次の症状が出たら使用を中止し、医療者に相談
Directions用法・用量
Other Information保存および取扱いに関する注意など
Inactive Ingredients有効成分以外の成分

詳細は、FDA(食品医薬品局)MedlinePlus.gov をご覧ください。

情報提供:youcocare 看護師 岡本 優子さん

コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。

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