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シアトルのライトレール、世界初の浮橋走行テストに成功

2025年9月8日に行われたテスト走行で、自力で浮き橋を走行するライトレールの車両 ©︎Peter Bohler/Sound Transit

8日夜、シアトルとベルビューを結ぶ路線で、ライトレールがI-90の浮き橋(Homer M. Hadley Memorial Bridge)を初めて自力で渡る歴史的テスト走行に成功しました。これは、架線から電力供給を受けた鉄道車両が浮橋を渡った、世界初の成功例となります。

浮橋とは?

©︎Rudy Willingham

「浮橋(floating bridge)」は、橋脚を海底や湖底に固定するのではなく、巨大なコンクリートの箱型構造物(ポンツーン)が水に浮かんでいます。そして、その上に道路と線路が設置されています。水深が深く、通常の橋脚を立てられない湖や湾に適しています。

©︎Peter BohlerSound Transit

レイク・ワシントンの東のベルビューと西のシアトルを結ぶこの浮橋は高速道路 Interstate 90(I-90)の一部で、全長約2km。世界最長級の浮橋として知られています。

テスト内容と意義

ニュースリリースによると、テストはマーサー・アイランド駅とジャドキンス・パーク駅の間で夜間に行われ、時速5マイル(約8km/h)から始まり、最終的に営業運転予定の時速55マイル(約89km/h)まで加速。架線と車両間での電気スパーク発生や安全性、走行安定性が重点的に確認されたとのことです。

この試験は、2026年春開業予定の2号線(2 Line)がレイク・ワシントンを横断する区間の本格運行に向けた重要なステップ。開業すれば、シアトルとベルビューやレドモンドといったイーストサイドのテックハブを結び、通勤渋滞の緩和や移動時間の短縮が期待されます。

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