アメリカで、百日咳の症例が増加しています。ワシントン州も例外ではなく、11月2日までに約1,200件の症例が報告されています。
百日咳とは
百日咳（ひゃくにちせき）は、英語で pertussis、一般的には whooping cough といいます。
非常に感染力の強い細菌感染症（a highly contagious bacterial infection）で、初期は鼻水（runny nose）などの風邪に似た症状から始まり、激しい咳（severe coughing fits）が数週間から数ヶ月続くことがあります。
ワシントン州の現状
ワシントン州では、11月2日までに約1,200件の症例が報告されています。昨年同時期にあった報告は51件であったことから、今年の急増ぶりがわかります。
- ワシントン州全39郡のうち31郡で報告がある。
- 特にシェラン郡、クラーク郡、ウィットマン郡での発症率が高い。
- 11月2日時点で、28人が入院しており、その中には1歳未満の乳児12人が含まれる。
- 乳児、特に1歳未満は重症化や死亡のリスクが高い。
- 一部の乳児には典型的な咳の症状が見られないものの、呼吸が一時停止するという危険な状態が起きる可能性がある。
予防・治療方法
百日咳の重症化を防ぐ最も効果的な方法はワクチン接種（vaccination）です。
ワシントン州保健局は、次のことを呼びかけています。
- 乳児を百日咳から守るために、すべての年齢の人々が百日咳のワクチン接種を最新の状態に保つこと。症状が出た場合には医療機関を受診して、検査や抗生物質治療が必要かを確認すること。
- 乳児や幼児と接触する人や介護者全員は、百日咳ワクチン接種を受けておくこと。
- 妊娠27〜36週の妊婦は、新生児が予防接種を開始する生後2ヶ月まで保護できるよう、Tdapワクチンの接種が強く推奨されている。
- 乳幼児は、生後18ヶ月までに4回の百日咳ワクチン接種が必要。
- 百日咳にかかったら、抗生物質治療（antibiotic treatment）も、感染拡大を防ぐために重要。場合によっては、症状が現れていなくても、感染に曝露した人に対して予防的に抗生物質を使用することがあル。
- 他の呼吸器疾患と同様に、体調が悪い時には自宅で療養し、咳やくしゃみをカバーし、百日咳の拡散を防ぐ。
- ワシントン州では19歳未満の子どもは無料または低料金のワクチン接種を受けられるので、公式サイトで確認する。