ワシントン州は、日本と同じ環太平洋火山帯に位置し、地震が多い地域です。そこで、毎年10月第3木曜日に世界規模で行われる地震防災訓練『Great ShakeOut Earthquake Drills(グレート・シェイクアウト)』が学校や職場などで実施されます。
2026年は10月15日(木)午前10時15分に行われ、ワシントン州だけで150万人以上が参加登録しています。この記事では、訓練の手順と、州で知っておきたい地震のリスクを整理します。
日付に合わせた「10時15分」に防災訓練
防災訓練 『Great ShakeOut(グレート・シェイクアウト)』は毎年10月の第3木曜日に行われ、時刻はその日の日付に合わせて決まります。2026年は10月15日なので午前10時15分です。
主催者のまとめでは、2025年のワシントン州の参加者も約150万人でした。当日の時間でなくても、いつでも好きな時間に訓練を行い、参加登録できます。
合言葉は「Drop, Cover, and Hold On」
ShakeOutは2008年にカリフォルニア州で始まり、今ではアメリカ全土のほか、カナダ、日本、フィリピンなど世界各地に広がっています。家庭でも職場でも学校でも、1分ほどあればできる手軽さが特徴です。
訓練で練習するのは、次の3つの動作です。
・Drop(ドロップ):揺れを感じたら、すぐに床に手と膝をついて低い姿勢を取り、転倒を防ぎます。
・Cover(カバー):腕で頭と首を守り、近くに丈夫なテーブルや机があればその下に入ります。
・Hold On(ホールド・オン):揺れが収まるまで、テーブルの脚などをしっかりつかみます。
かつて広く言われていた「ドア枠の下に立つ」「屋外へ走り出す」といった行動は、落下物にあたる危険が高く、今は推奨されていません。
沿岸部では津波サイレンを本番の音で試験
太平洋沿岸の地域では、ShakeOutの日に合わせて津波警報サイレンの試験が行われます。毎月の試験で流れるチャイムではなく、実際の警報と同じ大きなサイレン音が鳴るため、沿岸部に住む人や働く人は、これを機会に避難経路をあらためて確かめておくと良いでしょう。旅行で沿岸部を訪れている人も、この日はサイレンが鳴ると知っておけば慌てずにすみます。
ワシントン州西部の地下にあるリスク
シアトルを含むワシントン州西部は、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込むカスケディア沈み込み帯(Cascadia Subduction Zone)に面しています。ピュージェット・サウンド周辺には複数の活断層もあり、地震に加えて津波や火山噴火など、大規模な自然災害につながるリスクを抱えています。
2001年2月28日には、マグニチュード6.8のニスカリー地震が起きました。それから25年近くたちますが、この地震を上回る被害額の地震は、その後アメリカ国内で起きていません。揺れやすさは地域によって異なるものの、州内のほとんどの地域で地震が起きる可能性があるとされています。
訓練をきっかけに見直したい日常の備え
ShakeOutのねらいは、1分の訓練をきっかけに、家庭や職場の備えを見直すことにあります。
- 本棚やテレビなど、倒れると危ない家具や家電を固定する
- 飲み水、非常食、懐中電灯、救急用品を備えておく
- 家族や同僚と、避難経路や集合場所を話し合っておく
- 携帯電話の設定で、緊急速報(Emergency Alerts)が受け取れる状態になっているか確かめる
- 訓練のあとに気づいた点を話し合い、次に生かす
