シアトルやベルビューなどのあるキング郡は、公営交通機関のキング郡メトロ(King County Metro)に新型のバッテリー式電気バス(Battery-electric buses)を導入し、2月2日より順次運行を開始すると発表しました。今回の導入は、環境負荷の低減だけでなく、公共交通を支える「人」の安全を守るための大きな一歩となります。
1. 南部地域を優先:きれいな空気と移動の質を向上
新型の電気バスは、走行中に排出ガスを出さないゼロエミッション(Zero-emission)車両です。当初は、交通量が多く大気汚染の影響を受けやすいキング郡南部を中心に導入されます。2月2日からは、系統105、128、161、165、184のほか、主要路線であるラピッドライドFライン(RapidRide F Line)などでその姿を見ることができます。
2. 運転士の安全を最優先した新設計
2024年に乗客の男に運転士が刺され死亡する事件が発生したことを受け、メトロは安全対策を採用しています。
- 新型安全パーティション: パーティションの下部は強化金属パネル、上部はスライド式ガラスとポリカーボネート(Polycarbonate)パネルを組み合わせた堅牢な構造を採用。
- 運用ルール: 業界の安全基準を満たしており、車いす利用者の介助時などを除き、走行中は常に閉じた状態で使用。
3. 技術スペックと今後の展望
新型車両の全長は40フィート(約12m)。従来よりも大容量のバッテリーを搭載し、1回の充電で約240〜280マイル(約386〜450km)の走行が可能です。
今春からはタクウィラ市の車庫で充電設備の整備が進められ、将来的には最大120台の電気バスを支える拠点となります。外装には、持続可能な未来を象徴する新デザイン『The New Energy』が採用されています。
まとめ
キング郡メトロは、2035年までに全車両のゼロエミッション化を目指しています。今回の新型電気バス導入は、その目標に向けた重要なマイルストーンであり、乗客には静かでクリーンな移動を、運転士には安全な職場環境を提供します。
キング郡とキング郡メトロの規模
| 項目 | 詳細データ |
| キング郡の人口 | 約234万人(2024年推計値) |
| バス車両台数 | 約1,540台(全米で8番目の規模) |
| 2026-27年度予算 | 約40億ドル(交通サービス拡大、安全、ゼロエミッション推進を含む) |
| 主なサービス範囲 | シアトル、ベルビュー、ケント、レントンなど郡内全域 |
