米国郵便公社(USPS)が運営する『USPSオペレーション・サンタ(Operation Santa)』は、子どもや大人から届くクリスマスレターを受け付け、その願いを叶えるために社会の協力を募る長年のプログラムです。
サンタ宛ての手紙は公式サイトを通じて一般公開され、内容に共感した人が「サンタクロース」としてその願いを引き受け、ギフトを贈ります。こうして、助け合いの輪が全米に広がっています。
USPSオペレーション・サンタの歴史
このプログラムは1912年に米国郵便局で誕生しました。当時、子どもたちから届いた「サンタ宛ての手紙」をどうするかに悩んだ郵便職員たちが、地域の善意で願いを叶える仕組みを考案したのです。
以来100年以上の歴史を重ね、今では全米50州・ハワイ・プエルトリコ・アメリカ領ヴァージン諸島の住民がオンラインで参加できるようになっています。
サンタクロースに手紙を書くには
このプログラムには、アメリカ本土の全50州、ハワイ、プエルトリコ、アメリカ領ヴァージン諸島に居住する人が参加できます。参加方法は簡単で、登録フォームからサインアップし、アカウントを作成して本人確認を行うだけです。年齢制限はありません。
- 自分の氏名と住所を書いて手紙を作成
- 以下の宛先に送付
Santa
123 Elf Road
North Pole, 88888
- USPSが受け付け、公式サイトで安全に公開します。
公式サイトの FAQ によると、USPSオペレーション・サンタ® プログラムでは、個人情報の保護を徹底するために厳格なガイドラインが設けられています。サンタ宛ての手紙に記載された氏名や住所などの個人を特定できる情報(PII:Personally Identifiable Information)は、公開前にすべて削除(編集)されます。また、手紙を引き受けて「サンタクロース」としてプレゼントを送る人(アダプター)は、送り先の住所を見ることはできません。
サンタクロースとして参加する方法
- USPS公式サイトで無料アカウントを作成
- 公開されたサンタ宛ての手紙を読み、支援したい手紙を選ぶ
- 選んだ願いを叶えるギフトや物品を準備し、指定の手順で送付
すべてオンラインで完結するため、誰でも気軽に「現代のサンタ」として参加できます。
助け合いの心をつなぐアメリカの伝統
100年以上続く『USPSオペレーション・サンタ』は、クリスマスシーズンにアメリカ各地で善意を広げる象徴的な活動です。子どもたちの夢や、支援を必要とする人々の願いを通じて、社会全体が「贈る喜び」を再発見できるプログラムとして今も続けられています。
