ワシントン州では夏季の乾燥と気温上昇に伴い、山火事(wildfire)による大気汚染のリスクが高まります。煙に含まれる微小粒子物質(PM2.5)は呼吸器や心臓に悪影響を及ぼすため、煙が本格的に到来する前の事前準備が重要です。
【チェックリスト】山火事の煙が来る前に行うべき5つの事前対策
煙が飛来すると窓やドアを閉めておく必要があるため、室内の空気清浄と熱中症対策を同時に行う必要があります。
- AC(クーラー)の事前試運転 本格的な暑さと煙が来る前に機器の動作確認、フィルターの清掃、排気ダクトの隙間密閉が正しく行えるかテストします。ポータブルのACでも同じです。
- HEPAフィルタ搭載の空気清浄機の用意 室内のPM2.5を除去するため、適切なサイズのHEPA空気清浄機または自作フィルターキットを確保します。
- 遮光カーテンやブラインドによる直射日光の遮断 日中の室温上昇を抑えるため、窓に遮光カーテンやブラインドを設置し、冷房効率を高めます。
- エアクオリティ(AQI)確認ツールの準備 リアルタイムで大気汚染度を把握できるよう、公式監視サイトをブックマークするか、スマートフォンのアプリをチェックします。
- 涼しい室内スポット(避難先)の確保 自宅に冷房設備がない場合に備え、エアコンと強力な空気清浄設備が整った地域の公共施設(ライブラリー、コミュニティセンター等)の場所と開館時間を確認しておきます。
山火事の煙が来ている状態でできる対策
山火事の煙に含まれる微小な粒子状物質PM2.5を吸い込むと、呼吸困難、喘息発作、肺や心臓の病気など、すぐに反応が出る被害や長期的な健康被害につながりかねません。特に、子どもや高齢者、免疫系が弱い人にとって危険です。ピュージェット・サウンド・クリーンエア・エージェンシーやワシントン州保健局は、次のことを推奨しています。
- 屋外での活動を最低限にする。(できるだけ外に出ない)
- 窓やドアを締め切る。
- 自宅の中で空気を清浄する部屋(clean room:クリーン・ルーム)を決め、その中で空気清浄機(air purifier)を使用する。
- 空気清浄機を低価格で自作して使用する。
山火事の煙の被害が悪化する予報が出されたら、買い物に出かけなくていいよう、前もって生活必需品や食料品を購入しておくのもお勧めです。
事前に揃えておくべき空気清浄機(Air Purifier)と備品
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山火事の煙(PM2.5)を除去するため、米国環境保護庁(EPA)の基準を満たしたポータブルHEPA空気清浄機の設置が推奨されています。
推奨される空気清浄機
煙の発生後は需要が急増するため、事前の注文を推奨します。
- Winix 5500-2 / 5300-2 シリーズ
- HEPAフィルターを搭載し、中〜大規模な部屋の微小粒子を除去します。Amazon.com等で購入可能です。
【低価格・DIY】箱型扇風機で作る自作空気清浄機
専用機がない場合、箱型扇風機(Box Fan)と高機能フィルターを組み合わせることでPM2.5をろ過可能です。材料は早期の調達が推奨されます。
必要な材料:
- 20″ x 20″ Box Fan(箱型扇風機):1台
- 20″ x 20″ x 1″ MERV 13 または FPR 10 フィルター:1枚
- 固定用資材:ダクトテープ、バンジーコード、または電動ドリルとネジ(3/4インチネジ、2インチコーナーブラケット)
作成手順:
- テープ等で隙間なく固定します。
- 扇風機の風が吹き出す方向(Airflow)を確認します。
- フィルターの矢印(Airflow)を扇風機の送風方向に合わせ、背面に配置します。
リアルタイムで大気汚染(AQI)状況を確認できる公式サイト
煙の飛来状況や地域の空気質(Air Quality)は、以下の公式機関で随時更新されています。事前にブックマークをすることをおすすめします。
- Washington Smoke Information(ワシントン州山火事・煙情報)
- AirNow.gov(米国環境保護庁 大気質リアルタイム検索)
- Puget Sound Clean Air Agency(ピュージェット・サウンド地域大気保全庁)
- Department of Ecology: Washington’s Air Monitoring Network(ワシントン州生態局 大気モニタリング)
大気質指標「AQI」の基準と行動指針
AQI(Air Quality Index)は、大気の汚染状況を0〜500の数値で表した指標です。数値に応じて対策を切り替えます。
| 色分け | AQI 数値 | カテゴリ | 推奨される行動 |
| Green | 0〜50 | Good 良好 | Air quality is satisfactory, and air pollution poses little or no risk. 大気の質は良好であり、大気汚染のリスクはほとんどないか、まったくない。 |
| Yellow | 51〜100 | Moderate 許容範囲 | Air quality is acceptable. However, there may be a risk for some people, particularly those who are unusually sensitive to air pollution. 大気の質は許容範囲。一部の人、特に大気汚染に非常に敏感な人にはリスクがある。 |
| Orange | 101〜150 | Unhealthy for Sensitive Groups 敏感な人には有害 | Members of sensitive groups may experience health effects. The general public is less likely to be affected. 敏感な人は影響を受ける可能性がある。一般の人々は影響を受ける可能性が低い。 |
| Red | 151〜200 | Unhealthy 有害 | Some members of the general public may experience health effects; members of sensitive groups may experience more serious health effects. 一般の人々の中には影響を受ける人が出る可能性がある。敏感な人は、より深刻な影響を受ける可能性がある。 |
| Purple | 201〜300 | Very Unhealthy 非常に有害 | Health alert: The risk of health effects is increased for everyone. 健康への注意:誰もが影響を受ける可能性が高い。 |
| Maroon | 301〜 | Hazardous 危険 | Health warning of emergency conditions: everyone is more likely to be affected. 緊急事態の健康警告:誰もが影響を受ける可能性がより高い。 |
ワシントン州における山火事の過去事例と背景
ワシントン州では夏季の乾燥と高温により山火事が発生しやすくなります。2020年9月には隣接するオレゴン州からの煙が流入し、州内多数の都市で5日以上連続して「Unhealthy(有害)」以上のAQIを記録しました。事前の準備が健康被害を軽くすることにつながります。
