3.600 East Pike Street Building
まだ工事中のため、ビルの名称もない工事現場だが、変わっているので紹介したい。もともと自動車のディーラーシップがあったこのビルは、西側の一部と南側ブロック全面の外壁が残され、地上7階建の集合住宅混合ビルになる予定だ。既存外壁を工事中地震から守るため、巨大な鉄骨の支えが通りの歩行者の妨げになっているのが印象的だ。長い間、2階建の商業スペースしかなかったこのブロックも、この建物が竣工すると、250ユニット以上の住居からなるスーパー・ブロックに生まれ変わる予定だ (写真5)。
この形式の開発は、ベルタウン(第4回参照)やサウス・レイク・ユニオン地区(第24回参照)なども含めたシアトル市内の他の街区には見られないユニークな方式のようだ。その地区のキャラクターを残しつつ、100年のスパンで進化する街は、50年ごとにキャラクターが全く変わってしまう一般の街に比べ、親しみやすく住みやすいと感じるのは筆者だけではないのではないだろうか。
掲載:2014年6月