11世紀を生きた史上最も高名な二人の作家、清少納言と紫式部がライバルだったら？

「実際は出会うこともなかったとされる二人が、もし一緒に仕事をしていたら」という想像から生まれたコメディの舞台『Unrivaled』が、5月10日から6月2日まで、シアトルのグリーン・レイクにあるパブリック・シアターで上演されます。

ストーリー

現代の言葉と歴史的文脈を組み合わせることで、紫式部と清少納言、そして、藤原道隆、定子という歴史上の人物が生き生きと描かれます。

紫式部（『源氏物語』）と清少納言（『枕草子』）が、友情、キャリア、愛、政治的陰謀を巧みにナビゲートする様子を描きながら、女性に不公平なシステムが存在し、千年後の今も変わらないことがあるのはなぜか、それを私たちはどのように変えていく必要があるのかを問いかけます。

出演

パール・ラム（紫式部）
アデル・リム（定子皇后）
アラナ・パスクアル（清少納言）
マイク・ウー（道長/ランダムマン）
エンジェル・ガオ（代役）
ケビン・マサユキ・タナー（代役）

キャスト全員がアジア系アメリカ人。この公演が行われる5月は、アジア太平洋諸島系アメリカ人文化遺産月間にもあたります。

劇作家 ロージー・ナラサキ

この作品の脚本を手がけた劇作家のロージー・ナラサキは日系アメリカ人。ルーツが米国北西部にルーツがあり、父親のケン・ナラサキは、初期のノースウェスト・アジアン・ アメリカン・シアターの俳優でもありました。 

『Unrivaled』は、プレイライツ・アリーナとボストン・コート・パサデナで演作品を上演し、2022年の LA ニュー プレイ プロジェクト アワードを受賞しています。

制作

SIS Productions は、アジア系アメリカ人女性やアジア系アメリカ人問題をテーマにした質の高い作品の制作、開発、制作を行う制作会社。その SIS Productions と、Seattle Public Theater がタッグを組んで制作したこの作品は、今回の公演が米国北西部初演となります。

Seattle Public Theater は、30年以上にわたり、優れた演劇に情熱を注ぐ俳優、監督、観客に門戸を開いてきました。シアトルのグリーン・レイク湖畔にある歴史あるバスハウス・シアター内にあるシアトル・パブリック・シアターは、シアトル有数の中規模プロ劇場複合施設の一つです。

SIS プロダクションのエグゼクティブ・プロデューサーの一人であるキャシー・シェイ氏：「『Unrivaled』は、ロージー・ナラサキによるシアトル初のプロダクションです。地元のアジア系アメリカ人に機会を創出しながら、アジア系アメリカ人女性の声を核にした新作を初公開するという、SISの実績を引き継いでいます」

シアトル・パブリック・シアターのプロデュース・アーティスティック・ディレクターのエイミー・ポワソン氏：「SIS プロダクションズとコラボできることに個人的に興奮しています。この劇団は20年以上にわたって女性たちにインスピレーションを与えています」

東京出身でマーサー・アイランドにあるYouth Theatre Northwestの芸術監督でもある演出家・交野みみ氏：「紫式部や清少納言を知っている人たちに、この現代的でコメディタッチの解釈を観ていただけることを、とても楽しみにしています」

高校生向け教育プログラム

シアトル・パブリック・シアターの教育プログラムの一環として、高校生向けの「ショー・ナイト」が、5月17日に開催されます。演劇に興味のある高校生を対象としたこのイベントは、午後6時にグリーン・レイクの Zeeks Pizza で無料ディナーを楽しんだ後、シアトル・パブリック・シアターで公演を観劇することになっています。参加費は1人5ドル。

公演情報

Unrivaled
公演期間：2024年5月10日（金）から6月2日（日）
開演：木・金・土 午後7時30分、日 午後2時
上演時間：90分（休憩なし）
チケット：$10〜（購入）
※この作品はテーマなどから “PG-13” となっています。

会場