【留学生就活レポート】社会人インタビュー第2回:自分のやりたいことの確認と就活成功までのプロセス

「まだやりたい事が見つかっていない」、または「受ける業界・業種はある程度決まってきたが、実際にエントリーシート(ES)や履歴書を提出する企業を絞れない」といった学生は少なくないはず。キャリアビジョンを定めるには、まず自分が何をやりたいのかを確認すること、そして目指す企業への情報の量と質の確保がとても大切です。

そんな悩みと向き合いながら今まさに就職活動に取り組んでいる日本人留学生が運営する SIJP 学生部によるレポートです!

【この記事の主なトピック】
前回はキャリアビジョンの定め方についてお話をお伺いしました。今回はステップアップして、エントリーシート(ES)や履歴書を書く前の段階に、自分がやりたいことと、企業の目指す方向が一致しているかどうかを見極める方法を、シアトルに本社のある Big Fish, Inc. でローカリゼーション・エンジニアとして働く大久保・シューマン・優美さんにお話を伺いました。

  • 視野を広げていろいろなことに挑戦し、自分のやりたいことを見つけよう
  • OB や OG に直接会って、自分に合っている企業を見極めよう
  • やりたいことに制限をつけず、失敗を恐れずに人との繋がりを大事にしながら行動しよう

お話を伺った大久保さんってどんな人?

日本とアメリカでそれぞれ学生、就職をした経験のある大久保さん。2歳の双子のお母さんでもある。日本での学生時代は夏季にベルギーで数ヶ月の短期留学。留学中は一人でよく旅に出るなどした「Going My Way」なところもある。自分がやりたい仕事に就くため、現在のポジションと チームを自分で作り、自らどんどん行動して実現した。

大久保・シューマン・優美さん経歴:
学習院大学フランス語圏文化学科在学中、ベルギーへ夏季短期留学をした経験がある。留学中はヨーロッパの国々を旅した。卒業後、日本の一般企業に事務職として就職。3年後に国際会議を運営するイベント会社に転職。その後、ワシントン大学への留学を機に渡米。IBP を通してインターンシップを経験。インターンシップ終了後には、アメリカでの仕事がどのようになっているのか興味を持ち、J1ビザを取得し、ロサンゼルスにある航空機器商社で2年間勤務。その後、日本に帰国し、外資系の商社に勤務。そして結婚を機に、再びシアトルへ戻りワシントン大学でプログラミングを勉強。現在はソフトウェア・ローカリゼーション・エンジニアリングチームを率いる。「自分らしく生きる」をモットーに、人生を楽しんでいる素敵な女性である。

視野を広げていろいろなことに挑戦し、自分のやりたいことを見つけよう

-就活前に、自分のやりたいことを確認するためのアドバイスはありますか?

まず、自分の視野が狭くなっていないかどうかを確かめてみてください。いろいろなところに目を向けて行動することで、そこで出会った方々から何か新しいヒントを得られる可能性があるからです。そのためには、自分のできそうなことからまずはチャレンジしてみましょう。と言うのも、行動しないと何も起こらないからです。やってみて面白くなくてもその期間中は真面目にこなし、期間が終わればお終いにしていいと思います。

その機会をどう料理するかは自分次第です。違う年齢層の方々と話をし、繋がっていくうちに、ネットワークも広がるし、自分のやりたいこともだんだん見えてくるでしょう。

まずは自分に制限をつけずに、自分の視野を広げ、情報の窓口を広げておきましょう。そして、「やりたいことが分からないから探してみる!」とポジティブに行動してください。そうすることで、自然と自分のやりたいことが定まってきます。

OB や OG に直接会って、自分に合っている企業を見極めよう

-自分のやりたいことがある程度見えてきたら、次にそのフィールドにある業界業種で数多くある企業の中から選ばないといけないと思うのですが、具体的な企業を選ぶ方法を教えてください。

とにかく人に会って、生の情報を集めてください。業界には当然、大企業から中小企業まで数多くの企業があります。まずは、自分のやりたいことの業界内で働いている OB や OG に会って、直接話を聞いてみてください。あなたの大学から就職された OB や OG がいなければ、企業の人事担当に誰か紹介してもらえないかと問い合わせてみてもいいと思います。そうすれば、社風が分かり、インターネット検索では得られない会社の事業内容を学ぶチャンスがあるかもしれません。さらには将来像も伺うことができるでしょう。その中から自分に合った企業を選択するのがベストだと思います。

また、一つの企業でも、部署や年齢、性別によって見方が変わってくると思うので、さらに突っ込んで、OB や OG に次に会ってくださる方を紹介してもらうのもいいですね。

私の場合、まずは大学の就職課に行って、OB や OG を見つけてコンタクトを取り、実際に会ってもらいました。そこで興味が出てきたら、今度は異なる部署または年齢の方を紹介してもらいました。

その時に履歴書を書いて持って行き、第三者の立場からアドバイスやダメ出しをしていただきました。そして、自分の入りたい企業にいる人が、他にどのような企業を受けてきたかをお伺いしました。そうすることで、可能性や選択肢が広がります。これを3年の早い時期から始めていました。

実際にお会いしてみると、インターネットなどの情報では得られない、具体的な企業のカルチャーや性格が深堀されてきます。また、その人たちと将来一緒に働きたいかどうかを見極めるのにも活用できると思います。いかに自分で情報をキャッチするかがポイントです。そのためには、ポジティブな気持ちで堂々と行動を起こしてください。そうすることで、より具体的につかめてくるはずです。

やりたいことに制限をつけず、失敗を恐れずに人との繋がりを大事にしながら行動しよう

-今の学生に伝えておきたいアドバイスはありますか?

3つあります。一つ目は、やりたいことに制限をつけないでください。「できない」と思うからできないのです。「自分はこうだからできない」とか、「私の大学は三流だから、ここには絶対入れない」というふうに考えるのはやめましょう。

まずは、勝手な制限を取り除き、頭の中をリフレッシュし、自分の将来のビジョンをイメージしてください。そしてそのゴールにたどり着くまでの道のりに必要なポイントとなる小さなゴールをいくつか設定してください。それを一つ一つ乗り越えていくうちに、自然と自分に自信がついてきます。そうすると、その最終的なゴールにたどり着くことができるでしょう。

二つ目は、失敗を恐れないでください。成功することばかりが人生ではありません。失敗は必ず将来の大きな糧となるので、まずはどんどんチャレンジしてみてください。それでもし失敗したら、それをどうやってフォローアップするかを考えてみてください。自分でフォローアップできないのなら周りの大人に相談しましょう。そうやって学習していくことが、成功につながります。

三つ目は、人との繋がりを大切にしましょう。学生同士の意見交換やネットサーチも大切ですが、OB や OG は元より、さまざまな年代や業種の社会人に話を聞いてみることが大事です。インターネット検索ではヒットしない生きた情報や本当の情報が得られるはずです。進路や就活の相談に乗ってくれる人があなたの周りにいれば、思い切って相談してみましょう。まったく異なる視点からアドバイスをもらえたり、解決策が見えてくるかと思います。

忘れてはいけないのが、感謝の気持ちと礼儀です。自分のために時間を割いてくれた人に対して、感謝の気持ちを忘れないでください。そのためには、必ずお礼の一言を伝えましょう。世の中どこでどう人間関係がつながっていくかはわかりません。もしかすると不採用になった会社と就職先の企業がビジネスでつながっているかもしれませんし、転職先で就活中にお世話になった人と一緒に働くことになるかもしれません。不器用でもいいのです。人との繋がりをどう築いていけるかは、あなたの努力次第です。

最後に、「ES の書き方」といったものに関するマニュアル本やインターネットで読んだことをそのまま書く学生がいますが、それは絶対に良くないです。自分の個性を台無しにしてしまいます。今まで話してきたことを実践してみれば、書く内容を自分なりに味付けができると思います。

ES はご自身の経験を元に書くしかないので、今のうちにさまざまなことにチャレンジしてみてください。そして、できあがった ES を提出する前に、必ず第三者に見てもらいましょう。「なぜここに入りたいか」というのを一社一社変えて書くことが大事です。他の学生とは違う受け答えをするために、自分の言葉で書きましょう。

取材を終えて:
日本とアメリカで就職活動を数多く経験し、現在のポジションとチームを自ら作るほどの行動派である大久保さんとお話し、限られた時間や労力の中でいかに効率良くアプローチしていくかが大切であると深く理解できました。

就活を成功させるための秘訣は二つ。(1)自分がやりたいことがわからないという広くぼんやりとしたところから、自分のやりたいことを少しずつ明確にしていき、最終的に受ける企業を見つけ出すこと (2)やりたいことに制限をつけず、視野を広げていろいろなことに挑戦することを通して人的ネットワークが広がるうちに、自然と自分のやりたいことが定まってくること 

そうして、OB や OG から直接お話を伺うことで、生きた情報が得られ、その企業のカルチャーや性格をリサーチすることができるのですね。

自分の将来のビジョンにたどり着くまでに、小さなゴールをいくつか設定し、それらを一つ一つ乗り越えることが、目標を達成するために重要だと、改めて気づかされました。受け身でいるのではなく、失敗を恐れずに自分から積極的に行動すること。私も実践していきたいと思います。

取材・執筆:田部井 愛理(たべい あいり):
1994年生まれ。成城大学文芸学部英文学科に2年間通学した後、2年間休学し、シアトルの Highline College に留学、Hospitality and Tourism を専攻している。将来はトラベルライターを志す。

掲載:2016年9月 撮影・録音:上岡恵郎、上敷領晴香

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