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シアトル生活ガイド アメリカの健康保険
■アメリカの健康保険制度

アメリカには日本の国民健康保険制度にあたるような保険制度はありません。65才以上の高齢者・障害者・低所得者のみ国による医療費の補償がありますが、それ以外の人は自分で保険に加入する必要があります。アメリカは医療費が高額ですので、保険に加入していることが確認されないと医師の治療を受けられなかったり入院できないといったこともあり、その場合は公立病院に行くことになります。

アメリカに滞在・居住する日本人が使用可能な健康保険は下記のとおりです。

海外旅行傷害保険: 旅行者・学生・駐在員・一部永住者(短期間のみ)
アメリカで購入する団体・個人健康保険: 駐在員・永住者
各大学が提供する学生保険: 学生・その家族



■海外旅行傷害保険

  • 購入方法(日本出発前に日本でしか購入できません)

    1. 旅行を計画する旅行社が飛行機のチケットやホテルの予約等の手配を旅行者のために行うのと同時に、海外旅行傷害保険を旅行者に提供します。

    2. 成田・大阪国際空港等で飛行機に乗る前に、それぞれの損害保険会社のカウンター及び自動販売機等でこの保険を個人で購入することも可能です。

    3. 各クレジットカードに付帯した海外旅行傷害保険もあり、一般的には日本を出国した日から1〜3ヶ月間の保険期間で、最低限の傷害・疾病治療費用 (約100万円から300万円の限度額)が補償されています。

  • 担保内容

    1. 保険期間中に起きた突発的な怪我・病気に対する医師治療を対象としています。したがって、日本にいた時からの慢性疾患(糖尿病・喘息・高血圧など)の治療は、たとえアメリカ滞在が1年以上になる学生・駐在員の場合でも、保険の対象にはなりません。また、アレルギー症状(花粉症)・アトピー性皮膚炎・子宮内膜炎等の慢性的な症状についても治療回数が度重なる場合は保険金の支払い査定が厳しくなります。また、保険期間中に初めて発症した慢性症状がこの保険で担保された疾患でも、発症日(初診日)から180日までのみ担保できるという制限がつけられています。妊娠に関わる治療については担保されていません。

    2. 保険が担保されると判断された疾患の場合は、医師治療費用・血液検査・レントゲン代等の検査(ラボ)・救急治療・救急車など、その傷害・疾病治療に必要な費用の100%が担保されています。これは、他のアメリカの健康保険や学生保険と異なり、免責額(Deductible)がないので助かります。


■アメリカで購入する団体・個人健康保険
  • 購入方法

    1. アメリカにある日本企業やアメリカの会社に勤めている場合、その会社が団体で健康保険を契約し従業員に提供しているもので、その会社に勤める社員及びその家族がこの保険の購入対象となります。

    2. 日本で会社を退職をした後アメリカに在住している永住権保持者は、1のように会社で提供する健康保険に加入することができません。昨年、ワシントン州において個人でアメリカの健康保険を購入できない期間がありましたが、再び州の規制が変更され、現在は個人でも購入できる健康保険が登場しました。

  • 担保内容

    1. 免責額(Deductible)と呼ばれる額が定められている場合は1年間に1人の被保険者につき200ドルあるいは500ドル、または家族で合計800ドルというような免責額が定められており、その金額を超えた時点から保険が治療費用の全額、あるいは80%を支払うというような仕組みになっています。

    2. 個人負担金(Co-Pay)と呼ばれる額が定められている場合は、1回の治療につき個人負担金が常に10ドルというように設定されており、治療を受けに行く度に治療を受ける本人がその個人負担金を支払い、治療費の残高は保険で支払われるという仕組みになっています。これは日本の社会保険制度と似ていると思われます。

    3. 海外旅行傷害保険のように慢性疾患等が除外されていることはないので、アメリカに長期在住される駐在員・永住者にはこの保険が良いでしょう。ただし、免責額や個人負担金があること、救急治療・救急車等の費用には別に免責額 がつけられていること、保険契約時に既に発生している疾患(妊娠等)について保険担保が制限されていることが、待機期間(Waiting Period)がある慢性疾患の内容や有無により保険料が変更するなど細かな設定がありますので、契約の際には契約内容をきちんと確認する必要があります。

  • 保険の種類

    保険の種類はたくさんあります。保険会社や非営利医療機関組織・ネットワークがそれぞれ各種条件の違うシステムを持ち、多くの健康保険プランを用意しています。以下は主なシステムの種類です。

    Indemnity 保険を適用できる医師・病院に制限はありません。被保険者は、病院で支払った医療費の証明書を保険会社に送り、保険会社はその何%かを払い戻します。
    HMO (Health Maintenance Organization) 企業が1つの団体として人数分の保険をまとめて購入し、それに参加する各社員が一律の金額を負担す仕組みです。個人で保険会社と契約するよりも負担額が少なくなりますが、保険を適用できる医師・病院が指定されます。
    PPO (Preferred Provided Organization) PPOの1つであるEPO(Exclusive Provider Organization)というシステムは医師・病院を厳選したプランです。保険を適用できる医師・病院がごく少数(5施設以内ほど)に限られます。
    Service Indemnityと同じく、個人が保険会社と契約を結んで購入するものです。被保険者はどの医療サービスを保険でカバーしてもらうかを指定することができます。Indemnityと異なるところは、被保険者ではなく医師・病院が保険会社に医療費の証明書を送ってくれるところです。Blue Cross/ Blue Shieldはこのサービスの大手として知られています。このサービスに参加している病院と参加していない病院がありますが、Blue Crossなどは大きな組織ですので、参加している医療施設の数も大変多くなっています。
    IPA (Individual Practice Association) 個人で開業している医師がグループとなってHMOと契約し、被保険者はこれらのグループの中から自分の住む地域とニーズにあったグループを選択する制度もあります。


■学生保険
  • 購入方法

    最近では各大学・短大等が提携している学生保険を入学の必須条件として強制する学校が増えてきています。ただし、その学校が要求する最低限の保険内容を海外旅行傷害保険で持っていることを証明できれば、学校が提供する保険の購入を強制されない場合もあります。保険を持っていない場合、入学手続 きの際に必ず保険加入が要求されます。

  • 担保内容

    1. この保険には免責額・個人負担額があります。学校のヘルスセンター等へ行く場合は、たいていごく小額の請求が学生それぞれのアカウントに他の費用とともに請求されます。学校のヘルスセンター以外の病院にかかった場合は、学校の保険を担当する部署へ請求が送られます。保険金請求手続き方法は学校ごとに異なりますので、確認する必要があります。

    2. 妊娠や慢性疾患等も担保されるのが普通ですが、特に妊娠中や妊娠予定のある場合、慢性疾患で医師の継続治療が必要な場合、また、扶養者がいる場合には、扶養者を学生保険で担保できるかどうか確認をする必要があります。




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