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2007年10月2日
シーズン総括: プレーオフには手が届かず
目標を達成したことを祝うべき時はある。
しかし、マリナーズにとって今はその時ではない。
3年連続で負け越しだったマリナーズは、勝率5割を14試合上回る勝ち越しでシーズンを終えた。
問題は、6週間前の時点では、勝率5割を20試合上回っていたことだ。
シーズン開幕当初の期待は、88勝によって満たされた。しかし、73勝53敗だった8月24日の時点で改めて設定された期待には、到達することができなかった。
マリナーズがなぜ20試合も勝ち越していたのかは、9連敗を喫して終盤の成績が15勝21敗になった理由と同じくらい、説明が難しい。
テキサス・レンジャースを破った8月24日の時点で、チーム防御率は4.59だった。シーズン終了時は4.73だ。
マリナーズは喉から手が出るほどポスト・シーズン出場権を欲しがっているが、最大のネックである投手陣のお粗末さだけでも、その望みを絶つには十分だった。
何が悪かったのだろう?いや、もしかしたら、そう悪くないのかもしれない。新たに設定された期待こそ打ち砕かれたとはいえ、マリナーズは、それでもできる限りのことをやったのかもしれない。
マリナーズの所属がナ・リーグ中地区だったら、88勝でプレーオフ出場権を得ることができた。しかし現実の世界では、ア・リーグ西地区優勝はロサンゼルス・エンゼルスに持って行かれてしまった。
エンゼルスはシーズンを通じて最大の頭痛の種だった。マリナーズとエンゼルスの対戦は19回。序盤からの16試合はエンゼルスの12勝4敗。9月21・22日にマリナーズが2連勝した時には、両者はもうポストシーズン出場を争う間柄ではなくなっていた。
「エンゼルスに勝つ方法を見つけなければいけない」とジョン・マクラーレン監督。「エンゼルスは素晴らしいチーム。完敗だ」
エンゼルス戦では、マリナーズ自体も "負かされる" のに一役買っていた。13敗のうち、6試合で初回から2点以上を献上。2回に4点を献上した試合もあった。初回に5点を上げながら、わざわざ4点差で負けた試合もあった。
エンゼルスの投手ジョン・ラッキーは、マリナーズ打線を24イニング連続無失点に抑えている。ウラジミール・ゲレロの対マリナーズ成績は、打率4割6分6厘、6本塁打、OPS(出塁率+超打率)1.317。打率2割9分1厘のギャレット・アンダーソンも、対マリナーズ戦では、ゲレロの20打点に迫る15打点を記録している。
94勝したエンゼルスにとって、マリナーズほど扱いやすかった相手はいなかった。
エンゼルスに歯が立たなかったことを除けば、マリナーズはよくやった。ア・リーグのうち、12チームに対して勝率5割以上、トロント・ブルージェイズとクリーブランド・インディアンズにも5割を1試合下回っているだけだ。マリナーズを悩ませたのは、ミネソタ・ツインズ(3勝6敗)とエンゼルス(6勝13敗)だけだった。
「エンゼルスが最初から、うちを徹底的に叩きのめした」とマクラーレン監督。「エンゼルスはナ・リーグとの交流試合でも強かった(14勝4敗)。エンゼルスとマリナーズの大きな差はそこから来たんだ」
マリナーズに今シーズン最大の混乱をもたらしたは、7月1日に起きたマイク・ハーグローブ前監督の辞任だ。その翌日にマクラーレン監督が就任した。
マリナーズが7連勝し、その日に今シーズン最長の8連勝がかかっていたことを考えると、ハーグローブ前監督の辞任はいかにも不自然だ。しかし前監督は今も、辞任してずっとハッピーになったと言っている。
マリナーズはその後の4試合で3敗し、やや立ち直ったように見えたものの、8月21日から26日にかけて7連敗した。
この連敗のせいで、それに先立つ2度の6連敗は影が薄くなった。しかし、2003年以来初めて勝率5割を20試合上回った日の翌日から始まった9連敗に比べれば、なんでもない。
「メジャー生活も21年になるが、これほど連勝と連敗が多かったチームはそうそう見たことがない」とマクラーレン。「うちはその中でも一番だよ」
4月に6連敗したマリナーズは、続く8試合で7勝をもぎとった。6月にも同じく6連敗し、その後の11試合で10勝。7月の7連敗の際にも、直後の7試合で6勝。彼らはすぐに負けを取り戻してきた。
しかし、8月の9連敗の後はそうではなかった。この時に負けを取り返せていれば、マリナーズが10月3日のプレーオフに出ていただろう。9連敗後の7試合で1勝しかできなかったマリナーズのシーズンは、実質的にこの時点で終わった。
「うちは負けてもそのたびに復活してきた」とラウル・イバネス。「いつもそうだった。でも、最後の(連敗)は痛すぎた。あきらめたりはしなかったけど、やっと勝った時には貯金があまりにも減ってしまっていた」
マリナーズは最終19試合を13勝6敗で終えたので、記録に残る数字は実際の印象よりも良いものになった。
また、得失点でいえば失点が19点上回っていたにも関わらず、勝率5割を14試合上回った。得失点差はチームの力を測るのに良い指標だ。ア・リーグでプレーオフに進出した4チームはそれぞれ、得点が失点を最低91点上回っている。ア・リーグ東地区からプレーオフに進出したボストン・レッドソックスとニューヨーク・ヤンキースに至っては200点以上だ。
得失点差について大きな責めを負うべきなのは先発投手陣、特にジェフ・ウィーバー(開幕から登板した6試合で54失点)と、不安定さが際立っていたホレイショ・ラミレスだ。
ラミレスは "投手が悪くても勝つマリナーズ" を象徴する存在だ。後に先発から外されたこの左腕は、防御率7.16にも関わらず、記録上は8勝7敗になっている。
96イニング以上を投げたア・リーグの先発投手のうち、防御率が最低なのがラミレス。ウィーバーが6.20でこれに続く。
しかし、この2人だけが悪いのかといえばそうではない。前半戦で8勝6敗だったジャロド・ウォッシュバーンは後半になると2勝9敗と崩れ、防御率は3.72から4.32に悪化した。フェリックス・ヘルナンデスは4月の腕の負傷からの復帰を急ぎすぎたのかもしれない。制球に難があり、相手打線を抑えられなかった。ケガの前に投げた17イニングでは被安打わずかに4だったが、復帰後は173イニングで被安打205に終わった。ミゲル・バチスタは自己最高の16勝を上げたが、6試合で6失点以上を記録している。
先発投手陣は平均して5 2/3イニングしかもたず(ア・リーグで下から4番目)、ブルペンに多大な負担を強いることになった。経験の浅いリリーフ陣−ショーン・グリーン、ブランドン・モロー、ライアン・ローランド=スミス、エリック・オフラーティ、そしてジョージ・シェリルらは、ほぼシーズンを通じてよい仕事をし、クローザーの J.J. プッツにつないだ。しかし、終盤でブルペンは力尽きた。8月24日時点でブルペンの防御率は3.67だったが、最後には4.86になっていた。
リリーフ陣は過負荷のために疲れ果てていたが、ゼネラル・マネージャのビル・バベーシは、トレード期限までにリリーフ投手を補強できなかった。また、アーサー・ローズは肘の負傷のため一度も登板できず、マーク・ロウも肘の手術から本格的復帰はならず、フリオ・マテオは5月に第3級暴行罪でニューヨークで逮捕されて以降マリナーズで投げることはなく、アトランタ・ブレーブスのクローザーだったクリス・ライツマは肘の問題で3回故障者リスト入りした。
打線は打ちまくった。ア・リーグで1,600以上の安打を記録したのは、マリナーズを除けば2チームだけだ。しかし、カウントを稼ぐのが下手だったので(四死球数が400未満だったのはア・リーグでマリナーズだけ)、出塁率と得点はどちらもア・リーグで7番目という平凡な記録に終わっている。
一塁手のリッチー・セクソンが少しでも普段どおりの力を出せていれば話は違っていたかもしれない。それどころかセクソンにとって今年は、打率2割5厘、21本塁打、出塁率2割9分5厘と、自己最低の年だった。セクソンは8月下旬に膝を痛めてシーズンを終えた。
マクラーレン監督は、セクソン、そして前半戦不調だったラウル・イバネスをずっと使い続けた。イバネスは復活して最後の6週間に活躍し、最終的にはチーム最高の打点107を上げた。
イチローにとって今年は、これまでで最高の部類にはいるシーズンだった。打率3割5分1厘はア・リーグ2位。さらに重要なのは、今年はイチローが楽しんでいたということだ。彼が楽しんでいれば、チームメイトも楽しい。111得点はメジャー入り後2番目に良い数字だったし、新たに5年契約も結んだ。
新加入のホセ・ビドロ(3割1分4厘)とホセ・ギエン(2割9分、23本塁打、99打点)は、期待通り、あるいは期待以上の働きを見せた。三塁手のエイドリアン・ベルトレは守備で素晴らしいプレーを披露する一方、失策も18と多かった。本塁打26はチームのトップで、99打点もギエンと並ぶチーム2位だが、調子に波があり、打率は2割7分6厘だった。
城島健司は、打撃の記録こそメジャー初挑戦だった2006年より少々下がったものの、全体としては昨年より良いシーズンだったといえるだろう。配球・捕球・刺殺とも、彼の実力が発揮された年だった。
真ん中あたりに目を向けると、遊撃手ユニエスキー・ベタンコートと二塁手ホセ・ロペスは、やや期待はずれだった。べタンコートは後半戦で持ち直したが、前半戦では失策19を記録。ロペスは昨年同様好調なスタートを切ったが、6月に兄を亡くした後は、元のロペスには戻らなかった。マクラーレン監督はロペスに気を取り直させるため、何度か彼を先発から外した。
チーム全体の目標について言うと、マクラーレン監督によれば、2006年の対アスレチックス成績が2勝17敗とさんざんだったため、春季キャンプではアスレチックス対策に重点が置かれていたという。これは功を奏し、マリナーズは14勝5敗でアスレチックスに大幅に勝ち越した。
「今度の春はエンゼルス対策に励むよ」とマクラーレン監督。「連中を負かす方法を見つけないといけないからね」
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このページのコンテンツは Seattle Post-Intelligencer の記事に基づいています。
The content on this page is based on stories from the Seattle Post-Intelligencer.
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