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2008年2月29日
マリナーズ、寒風吹きすさぶ開幕戦に勝利
5回表まで、シアトル・マリナーズはその日の天気のように冷え切っていた。
雨とみぞれとあられに見舞われたセーフコ・フィールドは、エベレストのベース・キャンプを思わせた。さらに身を切るような風も忘れてはならない。
しかし、ベース・キャンプの唯一の目的は高所に登ることだ。マリナーズもこれに倣った。開幕戦前半はさんざんな出来だったが、僅差を保って次第に調子を取り戻し、後半にようやく力を発揮して、テキサス・レンジャースに5対2で勝利した。
「勝たなければいけない大事な試合だった」とイチロー。「最高のプレーをした試合しか勝てないようなチームでは、シーズンの最後に優勝できない」
マリナーズはレンジャース先発ケビン・ミルウッドに押さえ込まれて5回まで0対1だったが、6回にラウル・イバネスのヒットでイチローが生還して同点に。その直後に走者を出した段階でミルウッドは下がるべきだった。次に登場したエイドリアン・ベルトレは、ダブルプレーになりそうなゴロを三塁方向に叩いた。
ところが、全力で走ったベルトレは、二塁手イアン・キンスラーが投げたボールが届く寸前に一塁に到達。これが実を結び、ホセ・ロペスが生還し、マリナーズは2対1とリードを奪った。
ベルトレは第1・第2打席でもヒットを打っていたが、この猛ダッシュがこの日一番のプレーだったと語った。
「ダブルプレーになりそうだったけれど、何が起こるかはわからない。あの時は点を入れてリードすることが重要だった」
そこで一息ついたチームは、7回にもロペスの二塁打による2点で勢いづいて計3点を上げ、ア・リーグ西地区のライバルとの差を広げた。
そんな次第で、球場の屋根の下から左中間に吹き込んできたあられやみぞれ交じりのエリオット湾からの風も、マリナーズの復活ムードに水を指すことはなかった。
マリナーズ先発エリック・ビダードは、5回までに106球を投げ、前半戦だけで球を使い果たしていた。打線も同様で、ミルウッドから奪ったヒットはわずか2本、無得点が続いていた。
攻撃の形を作るため足を使おうとしたマリナーズだったが、ベルトレは二塁に盗塁しようとして刺されてしまった。
「ある時点で、エリックの投球数はミルウッドの倍になっていた」とジョン・マクラーレン監督。「心配したが、エリックが踏ん張ってくれたおかげで、勝つチャンスをもらった」
マリナーズのオフシーズン最大の収穫であるビダードだが、春季キャンプの成績は思わしくなかった(2勝2敗・防御率8.63)。しかしこの日は、初回にマイケル・ヤングにホームランを打たれても動揺せず、主審ジム・ジョイスのストライク・ゾーンの判定にも腐ることなく耐えた。
「今日はいくつか厳しい判定があった」と城島健司。「食って掛かったりするかわりに気持ちを内に抑えてくれたので、とても心強かったし、大丈夫だと思った。おかげで勝機が生まれたんだ」
ビダードは主審の判定にも、試合そのものについてもあまり多くを語らなかった。内角速球に対する判定が厳しかったため、ビダードには4四球という記録がついた。
しかしどの場合も、歩かせた後でヒットを許さなかったので、コントロールの問題でビダードがつぶれることはなかった。
「そういう状態でも戦わなきゃいけないということさ」と言うビダードは、マリナーズがリードを奪う前にマウンドを降りた。マクラーレンはリリーフに4人を投入したが、その一番手であるショーン・グリーンが勝利投手になった。
グリーン、エリック・オフラーティ、マーク・ロウ、J.J. プッツの4投手は、終盤4回にあわせて1本しか安打を許さず、9回に登板したプッツにはセーブがついた。
しかしやはり、この試合のマリナーズの雰囲気を決定づけたのは、レンジャースに好きにさせなかったビダードの辛抱強い投球だった。打線が噛み合い始めたマリナーズは、6回についにミルウッドから2安打2得点を奪い、7回にもレンジャースのブルペンから2安打3得点を上げた。
「エリックはブルドッグのようなやつだ」とマクラーレン。「絶対に音を上げない。常に打者に挑んでいくんだ」
開幕戦で、ビダードとマリナーズはその挑戦に勝った。
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このページのコンテンツは Seattle Post-Intelligencer の記事に基づいています。
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