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第5回 : ルネル(Lunelle) 避妊注射


ルネルとは、2000年の10月にFDAから許可が出たばかりの、アメリカでは新しい避妊法です。これまでプロジェスティンというホルモンの3ヶ月ごとの注射(デポプロベラ)はあったのですが、ルネルはエストロジェンとプロジェスティンの2種類のホルモンが入った注射で、1ヵ月に1回注射します。


使用方法

ルネルは筋肉注射の薬で、腕、臀部、大腿などの筋肉に注射します。1回に0.5ccを注射しますが、その中には25mgのmedroxyprogesterone acetate (プロジェスティ ン)と5mgのestradiol cypionate(エストロジェン)が含まれています。最初の1回は生理が始まった日から5日以内に注射をします。その次からは、生理の有無に関わらず、最初の注射から28日から30日目ぐらいに(24日目以降、33日目以内なら可能)に注射をします。それを過ぎてしまった時には、妊娠をしていないことを確認してから注射をします。


効果

この方法による避妊効果は非常に高くなります。現在使われている避妊法の効果を高い順番に並べると、
  • パイプカット
  • ノープラント(皮下埋め込みホルモンカプセル)
  • 卵管結索
となり、その次が、このルネルです。この後には、
  • デポプロベラ
  • IUD(リング)
  • 経口避妊薬
  • コンドーム
と続きます。ただし、性病やエイズなどの感染を防ぐこと はできません。感染の予防には、性交の度にコンドームを使用することが必要です。


利点

ルネルには様々な利点がありますので、これから使用する人が増加するものと思われます。
  1. まず、ピル のように毎日飲む必要がないので、飲み忘れによる妊娠を防ぐことができます。

  2. コンドームやペッサリーなどと違い、セックスの前に付ける必要がないので、ムードのさまたげになりません。

  3. ピルと同じように生理痛の改善、経血量の減少による貧血予防、 ニキビの軽減、PMSの改善になります。さらに、卵巣癌、子宮体癌、卵巣嚢腫、乳房の良性腫瘍などを予防し、骨疎しょう症を防ぎます。特に、若い人によるデポプロベ ラの使用と骨のもろさの関係が心配される中で、ルネルに含まれるエストロジェン は骨を守る効果があります。

  4. 避妊法を止めてから妊娠できるまでの期間が短いのも利点です。例えば、デポプロベラは止めてから妊娠できるようになるまでに半年以上かかることが多いのですが、ルネルは1ヶ月で妊娠する人が約30%で、これはペッサリーやコンドームの場合とほとんど同じです。

欠点

将来、皮下注射で使える薬が開発された場合は、本人が自宅で注射するようになると思われますが、今のところ、クリニックや薬局に行って注射を受けなければなりません。毎月外来に通うのは大変だという人も多いでしょう。また、デポプロベラは授乳中にも使えますが、ルネルはエストロジェンが入っているため、6ヶ月までは使わない方が良いとされています。


副作用

ホルモンを使った避妊法はどれも同じようなことが言えるのですが、最初に身体が慣れるまで、軽い副作用が出ることが多いです。ルネルでは、生理と生理の間に少量の出血がみられる、胸が張る、いらいらする、吐き気がする、体重が減る、あるいは増えるなどの副作用が10人に1人程度あると言われています。しかし、ほとんどの場合、2〜3ヶ月のうちにこうした副作用はなくなっています。血栓症ができやすくなるというのがピルで1番心配される副作用ですが、ルネルではこうした副作用はおこらない とされています(まだはっきりした結論は出ていません)。


ルネルが使えない場合

血栓症のリスクが高くなる35才以上の人でタバコを吸う人には、エストロジェンの入った避妊法は使うことができません。また、妊娠中や授乳中にも使うことができません。また、血栓症になったことがある人や、現在血栓症のある人も使うことができません。そして、乳癌、子宮癌など、エストロジェンの刺激によって育つ癌のある人は使えません。妊娠中や、ピルの影響によって黄疸を起こし たことのある人もエストロジェンは使えません。


費用

1ヵ月に30ドルから35ドルぐらいのようです。その他に注射代が10ドルぐらい かかる場合もあります。少し高めのようですが、まちがって妊娠してしまうことがほとんどないため、他の方法より最終的には安い結果になります。


扱っているクリニック

ルネルはまだ新しい方法なので、扱っていないクリニックもあります。ルネルを希望 していることを伝えて、扱っていることを確認した上で予約をしましょう。

(2001年5月)
妊娠が難しい時 第3回 クロミド・チャレンジ検査
妊娠が難しい時 第2回 自宅でできる不妊症検査
妊娠が難しい時 第1回 不妊症専門医にかかるタイミング

アメリカでの出産を考えている女性のために 第3回 妊娠・出産に備えて(3)
アメリカでの出産を考えている女性のために 第2回 妊娠・出産に備えて(2)
アメリカでの出産を考えている女性のために 第1回 妊娠・出産に備えて(1)

新しい避妊法のいろいろ 第4回 価格比較と診察の必要性
新しい避妊法のいろいろ 第3回 オーソ・エブラ、ニュバリング、ミレナ
新しい避妊法のいろいろ 第2回 ピルの復習
新しい避妊法のいろいろ 第1回 最近許可された避妊法とその他の避妊法

若い女性のために 第3回 多のう胞性卵巣症(Polycystic Ovary Syndrome)
若い女性のために 第2回 生理
若い女性のために 第1回 思春期から20代までの心と身体の変化

赤ちゃんの健康のために 第5回 母乳と黄疸
赤ちゃんの健康のために 第4回 割礼について (2)
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第14回 レイプの被害にあったら
第13回 子供のいるお産(3)
第12回 子供のいるお産(2)
第11回 子供のいるお産(1)
第10回 いざ、お産
第 9回 妊娠後期の不快症状
第 8回 妊娠中の体重管理
第 7回 妊娠初期の心配ごと
第 6回 赤ちゃんを作ろう
第 5回 ルネル(Lunelle)避妊注射
第 4回 中絶ピル
第 3回 ミニピル
第 2回 事後ピル
第 1回 避妊ピル
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