第9回 : 現在の不動産事情
最初に2000年以来の不動産の動きを見ますと、値段が確実に上昇を続けていることは言うまでもありません。2000年のイーストサイドの一般住居中間価格は$369,758に対し、2004年では$447,576に上がっており、平均上昇率は5%弱です。
注目すべき変化は、2003年の8月から前年に比べ、毎月の市場に出る売り家の軒数が減り始めたことです。2004年の1月から毎月の市場に出る売り家の軒数は1年を通して減少し、その減少率は20%に至りました。需要が変わらないのに供給が減った反動で、価格上昇率は過去5年で最高の9.1%強を記録しています。これはサンディエゴ近辺での2004年の平均上昇率21%(The
San Diego Union Tribune Jan. 18, 2005参照)に比べればたいしたことがないかもしれませんが、不動産の持ち主の多くが月々支払う住宅ローン利子が平均5%であることを考えると、物件の価格が9%増しというのは投資物件として素晴らしい見返りがあったことになります。また、2004年と2005
年の1月を比べると、物件の中間価格は12.6%増し、2004年と2005年の2月では 13%増しになっています。ちなみにボセルから北のレントンまでの2004年2月の中間価格は$487,477になっています。
この傾向がどれぐらい続くかが興味深いところですが、物件価格上昇率が高くなることだけではバブル経済の要因としてはまだ不十分です。利子が7%を超えるまでは一般不動産経済も安定しているでしょうし、インフレ上昇も今のところ見当たりません。また、雇用率のゆるやかな上昇をバブル経済の兆候と見ることはほとんど考えられないでしょう。
現在の不動産経済の上昇率を助けている要素は、実際に不動産を購入することができる人口が増えていることです。しかし、そんな特殊人口が数年で増えるものでしょうか?その答えは、社会現象のさまざまなコンビネーションに隠されています。シアトル近辺では最近コンピュータ・ソフトをベースにした会社以外ではバイオテクノロジーの振興が見られ、世界中からの研究機関や会社が移転してきています。さらに、ベビーブームの末端年代層40才後半までの経済的に恵まれた人の離婚がさらに増加し、不動産購入人口の増加につながっています。また、高年齢者の健康状態が改善され、独立した生活が過去よりも長く続きます。そして、近年、企業経営者や外国人に対しての住宅ローンの緩和競争が激しくなり、アジアやヨーロッパ諸国からの移民がローンを組みやすくなったこともあります。ここでは詳細を省きますが、キング郡やピアス郡で始まった土地制限使用法やコンドミニアムの欠陥建築に関する訴訟問題に関わるさまざまな要因も、このようなさまざまな社会現象と絡み合っており、その結果、不動産価格急上昇現象が今後もしばらく続くと予想されます。
注:中間価格は中間値数から取ったもので、あえて平均価格と区別しています。
注:上記の資料となる数値はすべてノースウエストMLSのデータを基にしたウインダミア不動産会社独自の分析によるものです。
(この内容は2002年4月に掲載され、2005年3月に更新されました) |