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相談「今後のキャリアを決めかねています」

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ワシントン州認定ソーシャルワーカー
角谷 紀誉子さん

2019年3月15日付で、コンサルティングのサービスは終了しました。
【公式サイト】 www.successabroadcounseling.com

25歳女性です。日本で心理学を専攻し学部卒で心理テストのテスターとして3年勤務しました。今から一年後に10年来の夢だった渡米を予定していますが、この分野を続けていくか、求人の多い他の職種に変更すべきか、就職状況や自分自身の適正のこともあり決めかねています。病院で受診したことはないのですが、ストレスにさらされると抑うつに陥ることがあり、集中力や判断力が極端に低下してしまいます。実際この分野に携わってみて、悩んでいる人や困っている人を見ても、「どうにかなるものではない」とか「深入りしたくない」という、疲労感のような気持ちを持ちがちです。これが自分の本音なのか、それとも一人の職場だったので疲労がたまっただけなのか、もう少し目標を下げるべきなのか、この分野を続けていくにあたって、自分自身の適正を疑ってしまいます。それだけでなく、文献にある臨床心理の理論についてもそれらを拠り所としてよいものなのかわかりません。自分の周りの隣接領域の人はいつも理想を失わず前に進み続けているように見えますが、自分は何か違う人種のように思えてきます。仕事をしながら極端な節約をしたり、英語を勉強したりして無理をしてしまったこと、畑違いのリハビリ病院に就職してしまったこと、目標を対人専門職か留学かどちらか1つに絞れないことなど、考えるべき点もありますが、こういった状態に陥ることはこの職業にある人によく起こることでしょうか。適正については自分の問題なので自分で考えるしかないことはよくわかってはいるのですが、留学と対人専門職の両方を目指している人は周りにいないため、質問させていただきました。

回答:これから留学される訳ですから、もっと視野を広げていろいろな分野を見てみることが大切だと思います。日本で17歳や18歳の時に決めた学部だからといって、それがあなたの一生の職種である必要はないのです。自分が本当に好きなこと、打ち込めることを見つけるのは簡単ではないし、17~18歳でそれがわかるのはまれです。20代でいろいろな経験をして「あ、やっぱり自分にはこれが合っているな、好きだな」という分野がわかってくれば上々です。

特に、対人専門職では、人を好きであること、好奇心があること、自分が幸せであることが成功の秘訣です。私生活で問題があり何かに悩んでいるのに、他人の問題や悩みを聞くことはとても苦痛です。「深入りしたくない」と感じたら、あなたは自分自身が疲れていることを、まず先に認識すべきです。まず疲れを癒し、それから留学へ向けてのエネルギーを貯えてください。

日本では、「大学を出たからその道で経験を積んで行くべき」とか、「いい年してまだ何がしたいのか悩んでるの」とか言われることが多いでしょう。でも、アメリカでは、いくつになってもキャリアを変える、大学に戻って勉強する、転職する、ということが可能です。そんな場所に来るわけですから、あまり自分を制限せずに自由に将来を考えた方があなたのためだと思います。留学されたら、いろいろな学科を取り、いろいろな人に会い、世界を広げましょう。そうすることで、本当にしたいことが見つかり、ウズウズするくらいのモチベーションが体の中から出てくると思います。

掲載:2003年3月

コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。

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