第8回
: マイレージを賢く使う
「大旅行をするために、マイレージを溜め続けているんだ」
誰かがそう言うのをこれまで何度か耳にしたことがあるでしょう。あなた自身もそう考えたことがあるかもしれません。太平洋を飛行機で飛び回っているのであれば、マイレージはすぐに溜まります。また、あなたが利用しているクレジット・カードや小売店が航空会社と契約している場合、マイレージはさらに速く溜まります。無料で旅行できるのはすてきなボーナスですね。嘘のような本当の話のようです。しかし・・・
あなたが最後にマイレージを使おうとしたのはいつでしょう?かなり余裕を持って計画するか、人気のない場所へオフシーズンに行くのでない限り、マイレージを使うことは簡単ではありません。なぜなら、マイレージを使った
"アワード・トラベル" に割り当てる座席数を、航空会社が制限しているからです。つまり、座席の大半は本当のお金を支払う利用者のために確保されるため、空席がたくさんあったとしても、マイレージを使ってその座席を購入することはできないかもしれません。
航空会社は銀行ではありませんが、ある意味で 『独自の貨幣』 を造ろうとしたことがありました。しかし、その貨幣は航空券の購入にのみ使用することができるというものです。しかし、その貨幣も、政府が管理している紙幣と同じ問題を抱えることになりました。その問題の中でも主な3つは下記のとおりです。
Acceptance 受け入れ
Inflation 物価の上昇
Default ディフォルト
上から順番に説明しますと、最初の問題である "Acceptance" は、前述のとおり、「マイレージは航空券という1つの商品しか購入することができず、また、たいていの場合、1つの航空会社とそのパートナーのみが対象となっている」ということを指しています。そして、その航空会社が「座席が不足している」と判断すれば、マイレージという貨幣を持っていても、何も購入することができなくなります。
2番目の問題は、物価の上昇です。マイレージを簡単に溜められるようになったのと同時に、航空会社も永遠に商品を与え続けながら営業を続けることは不可能であることに気づき始めました。そこで、多数の利用者に多くのマイレージを与えてしまうという問題に対抗するため、航空会社は無料の航空券を獲得するのに必要とされるマイレージをしばしば引き上げています。従って、マイレージを溜め続けていても、時間が経つにつれて航空券の獲得に必要なマイレージがどんどん引き上げられてしまうのに気づくかもしれません。
それでは、マイレージはどこで使うことができるのでしょうか? 私の経験からすると、マイレージはアップグレードに最適だと思います。アップグレードなら、利用者はもともとの座席を購入し、航空会社はコスト面ではエコノミー・クラスとそれほど変わらないビジネス・クラスを提供することになるからです。つまり、あなたが安い座席を購入したとしても、航空会社はある程度の収入を得ることになるのです。
例えば、米国−東京間のフライトの座席を現金で購入する場合、エコノミー・クラスが1,200ドルで、ビジネス・クラスが5,000ドル近く、マイレージを使う場合、エコノミー・クラスが5万マイル、ビジネス・クラスが9万マイルだったとします。エコノミー・クラスを購入してビジネス・クラスにアップグレードするのが5万マイルとすれば、9万マイルのマイレージを使ってビジネス・クラスに乗るか、エコノミー・クラスからビジネス・クラスにアップグレードする方が得と言えます。
もう一度言います。マイレージを溜め続けないこと。使える時に使って、イライラすることを避けるのが、マイレージを賢く使う方法です。
(2004年3月) |