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学生としてF-1ビザでアメリカに滞在しています。数日前、シアトル内のある店で万引きをして逮捕されてしまいました。このことは今後の滞在資格に影響しますか?
答えは、"Yes" です。万引きやその他の窃盗罪で有罪になった外国人は、国外退去処分の対象となります。

万引きは「道徳違反の罪」(Crime of Moral Turpitude)です。道徳違反の罪とは、犯行の意図・計画・行動をもって他人の所有物やサービスを奪うことです。他の道徳違反の罪の例としては、詐欺・強盗・文書偽造・盗品を受け取る行為などがあります。

米国移民法212条では、道徳違反の罪で一度でも有罪になると、入国不許可の対象になります。「入国不許可」とはアメリカ合衆国へ移民として入国できないということです。グリーンカードを含む移民ビザを取得できないということは、観光ビザ(B-1、B-2)、学生ビザ(F-1)、貿易家、投資家ビザ(E-1、E-2)などの非移民ビザを取得できる可能性も極めて少ないということになります。

要するに、アメリカ在住の外国人が万引きで有罪判決を受けると、ビザの更新ができなくなったり、アメリカ国外への渡航後、もしくは母国に一時帰国後アメリカに再入国できなくなったりするため、移民法の面での将来が危うくなります。そして、もしグリーンカードの申請をしたとしても、移民局は犯罪歴を追及します。

では、万引きやその他の道徳違反の罪で告訴されてしまった外国人はどうすればよいのでしょうか?外国移民が万引き・窃盗などで逮捕され、告発された場合には、ただちに移民法と刑法に通じた弁護士の助けを求めることが大切です。というのも、刑事問題が外国人の移民資格上、重大な影響を及ぼすという点で、移民法と刑法は相互に関わってくるからです。

移民法上の影響をなくす、もしくは最小にする方法はいくつかあります。道徳違反の罪で告発された外国人を弁護する弁護士がまず考慮すべきことは、もし証拠が確実に立証されていない場合、告発自体を無効にすることです。証拠が確実な場合には、弁護士は "Stipulated Order of Continuance"(SOC)の申請を考慮するべきでしょう。"Stipulated Order of Continuance" は、犠牲者認識講習の受講と罰金のみで、有罪判決の回避を可能にし、移民法上の影響をも回避することができます。

もう1つの選択として、米国移民法212条の「軽犯罪免除」("Petty Offense Exception")に含まれるような軽い罪での有罪を認めるという方法があります。軽犯罪免除とは、刑期が1年以下で、実刑が6ヶ月以下の場合をいいます。たいていの万引きは、盗んだ物が250ドル未満となるため、軽犯罪免除に当てはまります。

上記のような理由から、もし万引き等で告訴されてしまったら、有罪を認める前に移民法弁護士に相談することをおすすめします。

(2006年2月)
コラム
第7回 食中毒:法的権利
第6回 飲酒運転で捕まってしまったら
第5回 アメリカ滞在中に事故にあった場合の損害賠償請求
第4回 家庭内暴力で有罪となった場合の刑法・移民法上の処分、被虐待者の法的保護
第3回 これだけは知っておきたい、ワシントン州の「飲酒運転(DUI)」法
第2回 暴行犯罪と被害者の権利について
第1回 日本人事故被害者と訴訟

Q&A
犯罪を犯した時の米国滞在資格への影響 -万引きで捕まってしまったら?-

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