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第2回 : 暴行犯罪と被害者の権利について

アメリカの法律上、犯罪の被害者は被害の損傷や損失に対して補償金を受け取る権利が認められています。しかし、被害者が直接犯罪に関与していない第三者である個人もしくは組織・団体に対しても訴訟する権利が与えられていることを知らない人は決して多くありません(特にその人がアメリカの法律システムにあまり馴染みのない場合)。言い換えれば、犯罪被害者は犯罪を犯した加害者にだけではなく、そのような犯罪を未然に防いだり被害を最小限に保つ「法的義務」のある個人や組織に対しても訴訟することができるというわけです。このように、加害者自身はもとより、犯罪を防ぐべき立場にある管理者もしくは管理組織に対して市民責任を課する法的配慮は、被害者が自らの過失以外に被った苦痛や損傷をさらに償ってもらうことを目的としています。

「法的義務」とは、簡単に言えば、一個人もしくは会社が法で定められた範囲内で犯罪被害者を守ることを保証する義務のことを意味します。犯罪の被害者が訴訟できる事例はいくつもあります。例えばあなたがショッピング・センターやレストラン、もしくは映画館その他公共施設で襲われたり、盗難にあった場合、あなたはその施設やビジネスに対して顧客に安全性を提供するべき措置を怠ったという理由で訴訟する権利があります。アパートや住宅施設内で同じようなことが起きた場合にも、「予測できる犯罪」を防ぐ適切な配慮を怠った家主または管理人を訴える権利が認められています。さらに、もし犯罪が政府の管理下で発生した場合、刑務所の過失で釈放されてしまった人物に無差別に襲われた場合も、政府に対して訴訟することができます。そのため、個人または組織が安全措置を怠ったことが被害の「直接の原因」、すなわち被害者が被った損傷の法的原因となる場合、その個人または組織は被害者に対して法的義務が課されます。

しかし、重大な暴行罪ほど報告がされにくい傾向にあることも事実です。とりわけ職業的な環境で女性が弱者の立場で受けた暴行被害事例を訴える確率は低いです。例えば医師(マッサージ師や理学療法師なども含む)と患者間で発生した場合などが考えられます。その場合、責任は加害者のみならず、その雇用者にも及ぶことになります。

全てとは言い切れませんが、暴行犯罪被害者の加害者個人もしくは加害者所属組織に対して訴訟を起こすことができます。いかなる場合にも被害者はまずは弁護士に相談して自分の権利がきちんと保護されているのを確かめることをお勧めします。訴訟を起こすことのできる期間が事件当日から3年以内ということも覚えておきましょう。しかし、どの犯罪事件もそれぞれ異なりますので、訴訟を起こす正当な理由があるかどうかを見極める際には、ぜひとも知識・経験豊富な弁護士に相談してください。暴行犯罪、または被害者の権利についてさらに詳しい情報や質問がある方はアクタス弁護士事務所もしくはホームページを訪れてみてください。


(2005年6月)

= お断り =
コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、 読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関しては、損害事件専門の弁護士にご相談下さい。
コラム
第7回 食中毒:法的権利
第6回 飲酒運転で捕まってしまったら
第5回 アメリカ滞在中に事故にあった場合の損害賠償請求
第4回 家庭内暴力で有罪となった場合の刑法・移民法上の処分、被虐待者の法的保護
第3回 これだけは知っておきたい、ワシントン州の「飲酒運転(DUI)」法
第2回 暴行犯罪と被害者の権利について
第1回 日本人事故被害者と訴訟

Q&A
犯罪を犯した時の米国滞在資格への影響 -万引きで捕まってしまったら?-
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