第99回:抽選永住権に関する詐欺情報
特定の国からの移民数を平均化するため、米政府(国務省)は米国への移民の数が少ない国を対象として、抽選によってグリーンカード申請者を選ぶ Diversity Visa Program (DV Program)というプログラムを実施し、毎年50,000件の移民ビザを割り当てています。応募者の中から純粋に抽選によって申請可能者を選ぶため、一般的には、「グリーンカード宝くじ」「抽選永住権(Visa Lottery)」とも呼ばれます。
国務省は、このプログラムをめぐる詐欺まがいの E メールと手紙が多数出回っているため、一般市民に対して注意するように警告を発しています。連邦通商委員会(消費者保護を管轄とする連邦政府機関)によると、抽選永住権をめぐる詐欺の手法には、(1)米政府と関係があると主張するもの、(2)当選するための特殊な技術や特別なフォームを持っていると主張するもの、(3)抽選永住権において、今まで申請が拒否されたことがないと主張するもの、(4)当選する確率を上げられると主張するもの、(5)申請資格のない出身国の人でも申請できると主張するもの、などに大きく分けられます。これらの詐欺は、抽選永住権の申請申込に法外な料金を要求することが報告されています。
これらの詐欺の被害者にならない一番の方法は、この抽選永住権のプロセスを確認し、何が起こりえることで、何が起こりえないことかを事前に知ることです。まず、国務省が公表しているこのプロセスでの注意点は、(1)国務省(米政府)は、申請エントリー時に料金を課すことはしない、(2)個別の E メールで当選を知らせることはしない、(3)申請エントリーは、同一年の申請で一人につき一回のみ(同一年で複数回エントリーした場合は、当選資格がなくなる)、(4)抽選方法は全くの無作為であり、エントリー方法やエントリー代行によって抽選時に有利になるということはない、(5)公式サイトはhttp://www.dvlottery.state.gov/であること(見た目が酷似しているウェブサイトがありますが、アドレスが異なります)、(6)米国への移民数が多い国の出身者は、始めからエントリー資格がない(ブラジル、カナダ、コロンビア、ドミニカ、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ハイチ、インド、ジャマイカ、中国、メキシコ、パキスタン、ペルー、フィリピン、ポーランド、イギリス、韓国、ベトナム)、ということです。これら注意点と矛盾する内容であれば、それらは詐欺目的の可能性があります。
なお、DV-2012(2010年10月5日から同年11月3日までの申請エントリー)から、従来郵送にて行われていた当選の通知は、すべてウェブサイト上のステータス・チェックに変更となります。2011年5月1日以降、DV-2012の申請エントリー者は、自分が当選したかどうかのステータスを上記の公式サイトで確認することができます。当選していた場合は、その後の手続きに進むための情報ページに進むことができます。
最後に、重要なことは、抽選永住権での当選は、「その後のグリーンカード申請資格が発生する」ということだけで、必ずしもグリーンカード取得が保証されるわけではないということです。その後のグリーンカード申請において、別途取得資格があるかどうかの審査や、申請番号が割り当て内かどうかなど、最終的にグリーンカードが取得できるかどうかが判断されることになります。
(2011年5月)
= お断り =
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