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第79回: 条件削除申請における改善点

米国市民もしくはグリーンカード保持者との結婚をベースとするグリーンカード申請で、結婚2年以内にグリーンカードを取得する場合は、2年間有効なグリーンカードしか許可されません。これを条件付グリーンカードといい、2年間の有効期限が切れる前に、条件削除の申請を行わないと、グリーンカードが失効してしまいます。この条件削除の申請は、通常グリーンカードのスポンサーである配偶者と共同で申請しなければなりませんが、以下4つの例外規定に当てはまる場合は、共同申請からの免除を申し立てることができ、例外的な処置として、条件付グリーンカードを持っている外国人のみでの申請をすることができます。

その例外規定とは、(1)結婚は偽造ではなかったが、結婚後離婚に至ってしまった場合、(2)スポンサー配偶者からの暴力・虐待があった場合、(3)条件付グリーンカードの外国人の国外追放が極度な困苦となる場合、または(4)スポンサー配偶者が死亡した場合です。今回、(1)の結婚後に離婚に至った場合の条件削除の免除申請において、従来の移民局の方針からの変更がありました。

従来であれば、これら例外規定に当てはまる条件は、条件削除の申請を行う時点で成立していなければなりません。離婚を理由とする条件削除の免除申請では、申請する時点で、離婚が成立していなければ申請事体ができませんでした。米国においては、州によって期間は異なりますが、一般的に離婚成立まで数ヶ月(ワシントン州では最短90日間必要)かかります。離婚にかかる時間が長いために、条件削除申請前に実質的に結婚生活が破綻しているにもかかわらず離婚が成立していない場合は、離婚を理由とする例外規定によっての免除の申請を行うことができませんでした。

今回の移民局の方針変更では、仮に免除の申請時に離婚が成立していなくても、上記(1)の理由による条件削除共同申請の免除を申し立てることが可能となりました。今回の方針変更により、移民局は、このようなケースを審査する場合、"Request for Evidence" (RFE)と言って、審査の過程で後日離婚の証明の提出を要求することになります。RFE が一度発行されると、免除の申請者である外国人は、87日以内に離婚の証明を提出する必要があります。もし離婚の証明をその期間内に提出できるのであれば、仮に申請時に離婚が成立していなくても、離婚を理由とする免除申請により、グリーンカードの条件を削除することが可能です。

また、条件削除を申請した時は結婚生活が破綻しておらず、共同での申請ができたが、その申請が認可されるまでに離婚に至ってしまった場合は、従来であれば、別途新しい免除申請を提出する必要がありましたが、今回の方針変更により、共同でなされた申請を免除申請と途中で変更することが可能となり、再申請の必要がなくなりました。

これらの移民局の方針変更は、従来であれば条件削除の申請ができなかった方々を救済できる点で、大幅な改善と言えます。しかし、離婚を理由とする申請は、あくまで共同申請に対する免除という形であり、例外的処置を求めることには変わりなく、このようなケースの移民局での審査が安易になるということでは決してありません。


(2009年9月)



= お断り =
コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 読者個人の具体的な状況に関しては、米国移民法弁護士にご相談下さい。
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