第62回
: H-1B 申請について
2009年度枠(2008年10月1日〜2009年9月30日)の H-1B 申請が、2008年4月1日から開始されます。移民局が1年間(毎年10月1日から翌年の9月30日まで)に発給できる H-1B ビザの数は、一般枠が65,000件と決まっています。ただし、このうち6,800件は貿易協定によりチリとシンガポールの国籍者に優先的に割り当てられるため、実際のところ一般枠は58,200件です。また、修士号枠(米国で修士号、あるいはそれ以上の学位を取得した方に特別与えられている枠)は、20,000件となっています。しかし、例年、申請数は年間発給数を大幅に上回っており、昨年は、一般枠では申請開始日に年間発給数を上回る申請があり、抽選で審査 が行われました。今年も同じような状況になると予想されますので、雇用先が決まり次第、できるだけ早く申請すること、タイミングを逃さないことが肝心です。
なお、申請は就労開始の6ヶ月前から可能なため、4月1日に開始しますが、実際に就労が可能となるのは、10月1日です。通常の申請期間は約3ヶ月ですが、プレミアム・プロセスを使うことによって、約15日に申請期間を短縮することができます。しかし、一般枠の申請の場合は、プレミアム・プロセスを利用しても10月1日まで就労を開始することはできませんので、申請の結果を早く知ることができるということ以外は、あまりプレミアム・プロセスを利用するメリットはありません。
また、就労開始は10月1日でも、米国への入国はその10日前から可能です。
H-1B の申請基準:
- EIN(米国法人番号)を保持する在米企業に採用が決まっていること。企業の規模や事業形態、業務内容に関する制限はありません。
- 米国内外を問わず、学士号以上の学位、または同程度の専門職としての実務経験を持っていること。実務経験を利用する場合は、3年の実務経験が4年制大学での1年分に相当します。
- 職務内容が、特殊技術や知識を必要とする専門職の分野(Specialty Occupation)に相当すること。移民局は、専門職を具体的な職種に限っておらず、非常に専門的な知識を論理的、および実用的に応用することが必要な職、さらに通常、学士号以上の学位を必要とする職と定義しています。
- 申請者の学士号、または実務経験と職務内容が関連していること。
- 免許が必要な専門職の場合、申請者は免許を取得していること。
- 在米企業は、申請者に対し最低給与額を保証すること。最低給与額とは、外国人労働者が就労する地域で、同職に従事している労働者に支給されている平均給与額、またはスポンサー企業で外国人労働者と同程度の学歴や経験を持ち、同職に就いている従業員に支給されている給与額のどちらか高い方のことを言います。
毎年、申請開始間近になると、H-1B 申請に関するガイドラインやメモが連日めまぐるしく発表されます。今年は、本原稿執筆時において以下のようなメモが発表されています。
現在、申請者の勤務地によって申請の送付先が2つのサービス・センターに分かれています。例えば、勤務地がワシントン州の場合は、カリフォルニア・サービス・センターに、ニューヨークの場合はバーモント・サービス・センターに申請を提出します。しかし、2008年1月30日より、以下の H-1B 免除枠に該当する申請は、一括してカリフォルニア・サービス・センターに送付することになりました。
- スポンサーが高等学校以上の教育機関、
- スポンサーがその関連・提携関係にある非営利団体、または
- スポンサーが非営利リサーチ組織、あるいは政府リサーチ組織
もし誤って他のサービスセンターに送付してしまった場合でも、現時点では、申請はカリフォルニア・サービス・センターに転送されることになっています。また、免除枠に該当する申請は、4月1日に関係なく、就労開始の6ヶ月以内であれば、いつでも申請することができます。
(2008年3月)
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